今年の七夕の話。

今日は七夕である。
旧暦を使っていた頃は織姫と彦星も年に1回の逢瀬を安心して楽しんでいただろうが、改暦以降は何回天気に泣かされてきたのだろうかと思いを馳せる。
今となっては梅雨の最中になってしまって、当日を迎えるまでの彼らのヒヤヒヤした心境は察するにあまりある。
神は改暦も見越していたのだろうか。
昨日の関東を襲ったゲリラ雷雨は、明日への不安の表れだったのかもしれない。
今日の関東は雨は降らなかったので、無事に会えていると思いたい。

しかし、星が銀河系の対岸同士で近寄ったり離れたりというだけの自然現象を見て、現代まで語り継がれるほどの切ない恋物語を作った人の想像力は私を遥かに超えている。
昔に生きていた人々も擬人化を楽しんでいたのだなと思うと、人間の本質はそれほど変わらないような気もしてなんだか面白くなった。



一方、令和6年の日本では東京都知事選が行われていた。
正直な感想としては、別に自分が住んでいるわけではないし。
これと言って強い思いというのは無い。
でも、いつも都知事選の話を聞くと東京都民は推しと同じ選挙に参加できて羨ましいなぁとは行われる度に思う。
まぁ、本当に行っているかは全く分からないから実際同じことが出来ている確証もないのだが。

私が都民だったら、とりあえず選挙には必ず行くだろうなと思う。
私自身の生活のこともあるが、何より自分の1票で同じ東京都に住んでいる推しの暮らしが守られるかもしれないし、もしかしたら何かしらが良くなるかもしれないからだ。
すごく曖昧ではあるが少しでも回り回って推しのためになることが何か一つでもあるかもしれないなら、私は選挙に行く。



私としては、日本の投票率の低さというのはずっと謎だ。
というのも、私は自分が選挙権を持つのを結構楽しみにしていたからだ。
子供の頃、投票日は父と母にくっついて行っていた。
なので、感覚的に選挙がそれほど遠いものではなかったのである。
あの銀の箱に紙を入れるのが楽しそうで、大人しかできないイベントに参加するのが楽しみだった。

お酒もタバコもやらなかったので、初めて投票権を得た時にやっと成人した気がしたのを何となく覚えている。
初めての選挙の思い出は、投票用紙の書きやすさだった。
人生で1番書きやすい紙だと、その当時は思った。
最初は鉛筆が書きやすいのかと思ってメーカーを覚えて帰った。
しかし、調べてみると紙が特別なのだと知った。
あの、鉛筆が吸い付くような滑らかな書き心地は未知との遭遇だった。
あの紙で出来たノートが学生の頃にあったら、私はもう少し頭が良かったかもしれない。

あの紙の書き心地を味わうというのがメインの目的でも良いと思うので、ぜひ選挙から足が遠のいている人は行って欲しいと思う。
まじで神の紙だから。


最後に今年の七夕のお願いを記す。

『お席が常にご用意されますように』

…あと、臨時収入が頻繁にあると嬉しい。(了)

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