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飲むだけで寿命が伸びる!?最強の健康ドリンク「コーヒー」解説

※この記事は約5分で読めます。

コーヒーには、私たちの健康を守ってくれる効果がたくさん確認されています。今回はいくつかの研究によって明らかとなったコーヒーの健康効果について掘り下げてみましょう。

この記事は以下のような方におすすめです

  • 健康を意識している方

  • 糖尿病や心臓病のリスクを減らしたい方

  • 身近なもので健康を守りたい方

注意
この記事の内容は健康・疾患・医療に関する一般的情報と個人の見解を提供するものであり、実際に診療する医療者が行うアドバイス・治療に代わるものではありません。必ずしも全ての方にあてはまる訳ではないのでご留意ください



コーヒーをたくさん飲むと長生きする

コーヒーは多くの研究により、健康に良い影響を与えることがわかってきています。アメリカ国立がん研究所の研究によると、コーヒーの飲むと長生きすることがわかっています。(1)

コーヒーの健康成分

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実際、コーヒーには私たちの健康を支える有効成分がたくさん含まれていることがわかっています。例えばポリフェノールの一種である「クロロゲン酸」もその一つ。抗酸化作用や血糖上昇抑制作用が確認されていて、動脈硬化や糖尿病を予防する可能性があります。
※その他の健康成分については別の記事にまとめます。

コーヒーの健康効果

実際にコーヒーを飲むとどんなメリットが得られるのでしょうか。研究により明らかとなっている代表的な健康効果についてご紹介します。

1. 糖尿病のリスク低下

コーヒーを飲むだけで糖尿病の予防に役立つ可能性が示されています。2014年に発表されたメタアナリシスによると、コーヒーを全く飲まない人に比べて、コーヒーを飲む人は糖尿病リスクが低いことが明らかとなりました。この研究では1日6杯までなら飲めば飲むほど糖尿病リスクが低下することが示されています。(2)

2. 心血管疾患リスクの低減

英国バイオバンクの約50万人を解析した研究によると、コーヒーを飲むことで心血管疾患リスクが低下し、死亡率も低下することが示されました。1日最大5杯までで健康効果が確認されています。(3)

3. 脳の健康を促進

コーヒーに含まれる有効成分は脳の健康も守ってくれるようです。パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患のリスクを下げることが確認されています。8000人以上の日系アメリカ人男性を対象とした研究では、コーヒーを飲まない人は、毎日飲む人に比べてパーキンソン病を発症する可能性が3〜5倍高いことがわかりました。(4)
新潟大学の日本人高齢者を対象とした研究によると、中高年のコーヒーなどカフェインを含む飲み物の摂取が、認知症を予防することが報告されています。コーヒーを飲まない人に比べて、1日3杯以上飲む人は認知症リスクが約半分になったという驚異的な結果でした。(5)

4. 肝臓病の予防

コーヒーは肝疾患、特に非アルコール性脂肪肝(NAFLD)の進行を遅らせる効果が確認され低kます。この研究では2型糖尿病の過体重患者を対象としていたので、糖尿病の方はコーヒーを飲む習慣を身につけると良いかもしれません。(6)

コーヒーはどれくらい飲めばいい?

以上のように、コーヒーには多くの健康効果が期待できます。では実際1日にどれくらいのコーヒーを飲んでもいいのでしょうか。厚生労働省は明確な量を示していませんが、海外の各機関は下記のようにしており、参考にできそうです。

  • WHO(世界保健機構):妊婦に対し、1日3〜4カップまで

  • FDA(米国食品医薬品局):1日あたり400mg(4〜5杯程度)までであれば、カフェインによる健康への悪影響はない。

  • EFSA(欧州食品安全機関):大人では、1回あたり200mgのカフェイン摂取(体重70kgの場合)であれば健康リスクは増加しない。習慣的な摂取に関しては、妊婦を除く大人では1日あたり400mgまでであれば健康リスクは増加しない。

体の小さい日本人で考えると、日常的に飲むなら1日3杯程度までなら問題ないでしょう。これらを参考に、コーヒーを取り入れてみてくださいね。

まとめ

コーヒーを上手に活用することで、健康に対する多くのメリットがあることがわかりました。もちろんコーヒーを飲めば何をしても大丈夫、という訳ではありません。日頃から体に良い生活習慣を心がけ、コーヒーを組み合わせるようにしましょう。

引用

  1. Loftfield, Erikka et al. “Association of Coffee Drinking With Mortality by Genetic Variation in Caffeine Metabolism: Findings From the UK Biobank.” JAMA internal medicine vol. 178,8 (2018): 1086-1097. doi:10.1001/jamainternmed.2018.2425

  2. Ding, Ming et al. “Caffeinated and decaffeinated coffee consumption and risk of type 2 diabetes: a systematic review and a dose-response meta-analysis.” Diabetes care vol. 37,2 (2014): 569-86. doi:10.2337/dc13-1203

  3. Susy, Kotit. “Long-term outcomes from the UK Biobank on the impact of coffee on cardiovascular disease, arrhythmias, and mortality: Does the future hold coffee prescriptions?.” Global cardiology science & practice vol. 2023,2 e202313. 11 May. 2023, doi:10.21542/gcsp.2023.13

  4. Ross, G W et al. “Association of coffee and caffeine intake with the risk of Parkinson disease.” JAMA vol. 283,20 (2000): 2674-9. doi:10.1001/jama.283.20.2674

  5. Matsushita, Nana et al. “Association of coffee, green tea, and caffeine with the risk of dementia in older Japanese people.” Journal of the American Geriatrics Society vol. 69,12 (2021): 3529-3544. doi:10.1111/jgs.17407

  6. Coelho, Margarida et al. “Increased Intake of Both Caffeine and Non-Caffeine Coffee Components Is Associated with Reduced NAFLD Severity in Subjects with Type 2 Diabetes.” Nutrients vol. 15,1 4. 20 Dec. 2022, doi:10.3390/nu15010004

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