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− 人は扱われたようになる ("審美眼"のおはなし) −

今日も著書OWN ITからのテーマを加筆したものになります^^

本の中の元のタイトルは −なって欲しいように扱う(自分も人も)− でした。
今の感性にしっくりくるように変更しております。

それではご覧ください♪

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人は、扱われたようになります。

幼い子供に「あなたは素直で良い子ね」と言って育てるのと、「あなたは嘘つきで悪い子ね」と言って育てるのとでは、その子ども達はそれぞれどう育っていくと思いますか?

その子達がやっていることも、“心根”も同じだったとしても、外からの良い言葉がけで育った子は良い子に、悪い言葉がけで育った子は悪い子に育つと思いませんか?

浮気していないのに、常に「あなた浮気してないでしょうね?男は浮気する生き物なんだから!目を光らせてないと…。あ!このライン誰から?怪しい! そんな文章ないけれど浮気しているのかもしれない。ちゃんと気をつけていないと!」と、で“男は浮気するものだ”という前提で接してこられたら、

最初は不安なんだなと、優しく「そんなことないよ。君だけだよ」と付き合ってあげていたとしても、そのままずーーっと同じ調子だと「そんな気持ちないのに、信じてもらえずいつも疑われるなら、いっそのこと浮気してもおんなじなんじゃないの?」という気持ちにもなってしまったとしてもおかしくないですよね。

浮気をするところまでいかなかったとしても、信頼関係を築くとは真逆のことをしているわけですから、心が近づいていくとは逆の方向へはいってしまうのではないでしょうか。


これはクライアントさんにもよくするお話なのですが、逆のパターンもあります。
よく今は成功している方で昔は悪かったという方がいらっしゃいますよね。そういう方が結構な頻度で口に出されることに「〇〇さんだけは自分のことを信じてくれたんです」という事があります。

〇〇さん、というは近所のおじさんだったり、おじいちゃんだったり、先生だったり、様々ですが、「その人だけは自分のことを信じてくれた。だから更生してまともな人生を送れるようになった」そんなふうに語る方たちがいます。

これは、周りの人はその人のことを“悪いやつ”“如何しようも無いやつ”としかみなかったけれども、その〇〇さんだけは、自分のことを“良いやつ”だと信じていてくれたから、その光を頼りに自分の中の光を見出す事ができたという事です。

“信じる”ということについてはこの記事で書いていますのでご覧ください。


私たちは、誰かのことを“良い人”“悪い人”とジャッジする時に、相手がこうだから、、と相手が起因だと思いがちですが、実はそんなことはありません

一般的にとか、大体の人が、とかそういうそんな反応をとる人が多いということはあったとしても、相手の中に何を見出すかは、みている側によるところが大きいです。
同じ人を見たとしても、ある人は良い人とみるし、ある人は「裏切る」とみる。

人や物事の中にある、ネガティブな部分ではなく、美しさや光の部分を見つけられる眼差しのことを、心理学の師匠は『審美眼』と教えてくれました。

この審美眼を鍛える事がとても大事だと。


私たちは多くの物事を相手のせいにしがちです。
「相手がこうだから、自分がこう思うのは普通だ」とか「どうしようもない」というふうに。

でも、そうじゃないのです。

相手のせいにした時点で、自分が変えていく力を失ってしまいます。

そうではなく、本当は自分次第でいくらでもみるところを変える事ができるのです。

つまり、

自分の眼差しひとつで誰かのことを落とすこともできるし、引きあげてあげることもできるということ。


優れた人格者というのは審美眼を鍛えて、相手がどんな言動をしようとも、その人の美しさや光を見出し、それを疑わないという事ができる人なのではないでしょうか。

人格者にならなくとも、目の前の人を大切にしていくのに、私はこの審美眼を鍛える事がとても大切だと考えます。

自分が上司だったら、部下の力を引き出すためにも、娘に自信を持って生きていってもらうためにも、大切な人に輝いて自分を発揮して生きていってもらうためにも、私自身がこういう関わりをしたいと思うのです。

だから、審美眼を鍛えることをとても大切にしています。


そしてまずは、自分に対して審美眼を持ってみてあげる事がとても大切です。
なぜなら、

自分にできた分だけ、人にできるようになるからです。

だからまずは、自分の中にある美しさや光を見出す力をつけ、そしてその部分を信じてあげる。

それが周りを照らす光になっていきます。

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