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1年目が大事だった。【農業冒険記#9】

高校を卒業して農業大学に入った。

高校は家庭菜園の延長版、大学は農家の劣化版みたいな感じ。
正直大学で農業を勉強したというよりは大学の休日中に働いていた農家さんや見学に行った農家さんから学んだことが多い。

農業は頭を使わないといけないものだけど、それ以上に基礎を学ぶのは経験が大事。

体だけを動かす体力バカにはなってはいけないけど経験することだけに特化した期間は少なからず1年間ほどはいる。継続した経験があるから野菜作りの1年間のスケジュールに頭を使える。

僕が大学生でお世話になった農家さんはお米農家さんでその地域で一番大きな農家さんだった。社長も30代前半で勢いがあった。その分、大学の同級生から聞く他の農家さんの話が甘ったるく感じていた。
そのお米農家さんは朝から晩までフルに米作りを行う。時間が許さない作業があれば太陽が現れる前から動き出していたし、夜は次の日が回ることもあった。めっちゃ疲れるが今思えばいい経験で、気づけば機械操作は周りより全然使えるようになったし、実践授業のレベルに呆れるほどだった。
それもあって周りを教える機会ができてまた自分への学びにもなった。

そこまで時間いっぱいに働く人は大学中にいなかった。

長く働くことで疲労感は他の同級生よりはあったかもしれないがみんなが1ヶ月で経験することを1週間で経験できた。
それは新しい体験や他の人ができない経験も作ってくれたので結果としてよかった。

農家を目指すにも地域性で異なることはあると思うが長く働いたり、使える道具が多いことに困ることは決してない。
農業を始めようとしている人は1年目が農業の働き感を作る重要な時間だと思うので大切にしてほしい。

農業を学ぶ環境は年々良くなっている。調べればすぐ出てくることもあるし、農業は人が足りてない。農業は他の業種と比べれば大変で難しいと言われているが勉強しながら働く環境は今がベストな状況なので是非自分に合った農家さんへ飛び込んでほしい。

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