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香川県さぬき市でのダイコンづくり

栽培する品種

【宮重?】(2023年、香川県東かがわ市の野田さんが自家採種)

【青首宮重総太り】(2022年に購入)

【打木源助】(2023年8月に購入)

→適期に収穫すると、単身者でも料理しやすい手頃な大きさでよい。のんびりガーデンでは、販売ではなく自給目的のため、青首系のダイコンだと保存性が低く、欲しいときに畝から1本とってくる、というのができる【三浦大根】の方が合っている気がする。

特徴
昭和7年に愛知県の篤農家井上源助氏が育成した源助大根を金沢市打木町(日本海に面した砂丘地)の育種家松本佐一郎氏がいち早くとり入れ、本地区で以前から栽培していた在来種の練馬尻留り短太系との自然交雑から選抜作出。昭和17年頃に完成。
長さ25cm、太さ10cm位のずんぐり型で首部は淡緑色。ウィルスと萎黄病に抵抗性がある。収穫が遅れるとス入りするので注意。
肉質極めて柔らかで甘味が強く、おでん、ふろふき、酢あえ、おろしとして、また金沢特産のこうじ漬け、「大根寿司」の原料として欠かせない品種。


2023年12月8日
2023年12月7日

基本情報

ダイコンの原産地は地中海沿岸から中央アジアで、渡来は古く、古事記(712年)に記載されている。室町時代からは一般に栽培されるようになった。三浦半島のダイコンは歴史は古く、寛永年間から栽培されており、今ではほとんどが連作で栽培されている。大正14年に「三浦大根」として命名されて以来、三浦特産の冬ダイコンとして名声を維持してきた。
ダイコンの生育適温は18~28℃だが、10℃以下になると花芽が分化するので、品種の選定が大切である。春まきは4月上旬~5月上旬、秋まきは8月下旬~9月中旬が適期、土作りをあまり心配しなくてよい、連作しやすい野菜の1つである。

成功のコツ

土地にあった品種を選んで

ダイコンは大きく、吸い込み型と浮き型の2種類に分けられる。吸い込み型はダイコンが土に潜って地上に出ないタイプ。耐寒性が高く、畑で越冬できる。浮き型は肩が地上に上がってくるタイプで、耕土が浅くても育つ。日本には各地にご当地ダイコンがある。例えば桜島大根は水はけのよい火山灰土で耕土が浅い地域でよく育つ大型で球形の浮き型。一方、吸い込み方で長太の練馬大根は耕土の深い関東の特産。
土が深くまでやわらかい畑では吸い込み型を選べるが、耕土の少ない畑では浮き型で短めの品種が育てやすい。もう一つ、春まきには『時なし大根』など、とう立ちしにくい品種を選んでまくのも大切なポイント。
また、ダイコンは地域によって最もよい種まき時期を知るのも大切。特に秋は早まきするとコオロギなどの食害を受けやすく、遅いと十分に生育しない。できれば適期と思われる日を中心に3~4日ずらして何度も種まきすると確実。
種は大きいものほどよく、出てくる双葉の大きさにもはっきりと違いが出る。ダイコンの種は2~3年持つので、いい種を購入して、残ったものは冷蔵庫で保存して翌年使うのもおすすめ。

栽培のポイント

・種まき時期が重要。毎年、記録をつけて害虫被害が少ない時期を探る。
・秋の長雨に備えて高畝で水はけよく育てる。

肥料について

無施肥でも育つが、有機栽培では元肥を中心に、追肥を組み合わせるとよい。

混植

開墾したてのやせた畑でも育つ

やせ気味の乾いた畑で育つ。多湿の畑では高畝に。養分が多すぎると、すが入るなど生育が安定しない。荒れ地を畑にして、最初に育つ。ダイコンさえ育たず中根や小根で終わるなら、まだ菜園とはいえない。
春は種まきと同時に極早生のエダマメの苗を混植、秋はダイズの株間や、ニンジン、ダイコン、シュンギク、レタスとの混植を。また、連作でダイコンの肌はきれいになる。

冬畝にアブラナ科のダイコンと山東菜を育てた例。ニンジンやレタス、シュンギクなどと混植するなら、畝の両わきの列にダイコンをまき、条間30cmで中央の列にほかの野菜をまく。極早生のエダマメは畝に3列植えつけ、条間にダイコンを育てる。

種まき(9月中旬)

耕さず直まき

耕さず堆肥やぼかし肥なども補わずに種をまく。草マルチをどけてクワや鎌の先などでまき床の草の根を切り、直まきする。よく耕してと一般には言われるが、自然菜園の土は自然耕の働きでやわらかさと養分を保っている。未熟な有機物を入れて耕すと、肌荒れや又根、センチュウの害などにつながるので注意。

深さ1~2cmくらいでまき穴をあけ、種を1粒ずつ、1か所に3粒ずつまいて土をかける。表面を軽く押しておちつかせる。

宮重など青首系は株間30cm、三浦など大型種は株間45cmが目安。

間引き(10月中旬~下旬頃)

間引きはあせらず、葉が触れ合う状態を保つ。本葉5~6枚になり、葉が重なってきたら間引きのタイミング。生育がよく、生命力があり、虫食いがなく、首が白いものを残して間引き、1本にする。

2023年10月16日

追肥する場合

1本残しに間引いたタイミングで追肥し、中耕と土寄せするとよい。

2023年11月5日

病害虫対策

アブラムシ被害もあるが、とくに通称シンクイムシと呼ばれるハイマダラノメイガの幼虫による被害が多い。害虫が出る時期は、最低でも週1回は1株ずつチェックして、見つけしだいとり除く。中央の生長点をしっかりチェック。

収穫①(11月下旬~12月中旬頃)

宮重(青首系)の場合

2023年11月13日

青首系の宮重大根は早生種。少し掘り、さわって太さを確認し、よければ収穫。葉や首を持って引き抜く。

収穫②(12月中旬~2月中旬頃)

三浦大根(晩生種)の場合

三浦大根は、さわって太さを確認し、少し掘ってみてよさそうなら収穫する。葉元や茎を持って、折れないように引き抜く。三浦ダイコンは生食にも煮込みにも向く。

プロのコツ

畑で冬越しさせる場合は、寒冷紗をベタがけするか、地上に出ている首の部分が凍らないように、土をかけておく。

種とり(7月上旬~下旬頃)

品種の特徴がよく出ていて、生育や形がよく、病害虫の被害が少ないものを母本に選び、種をとる場所(交雑しにくいところ)に移植する。葉は5cmほど残して切っておく、最低2株必要。株間30~40cmでやや斜めに植えるとよい。

ポイント

母本は水に沈むものがよい。浮くものはスが入っている可能性がある。

4月頃に花が咲く。花後にサヤができる。サヤが枯れたら刈りとり、雨が当たらない風通しがよい場所で、完全に乾燥させる。ダイコンのサヤは硬いので、ペンチなどで割って種を出し保存する。

2024年2月20日:開花する
2024年4月20日

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