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Nagasaki, 1939

『長崎觀光案内圖』 昭和14年 長崎刊

Pictorial Map of Nagasaki for Tourist. Nagasaki, 1939.

在庫あり;お問い合わせはこちらまで https://www.kyokuto-bk.co.jp/

<54.5x78.5cm, folding map, original creases, tiny holes, corner warn.>


一.過ぎ去つた時代への追想
 長崎の名の持つ魅力は、揺ぎない三百年の伝統のなかに生きてゐる輝かしい文物と思ひ出の数々にあるであらう。
 (中略)
唯、長崎だけが日本と世界を繋ぐ…世界の息吹を感じ、同じ血潮を脈打ってゐたといふことは、なんとはなしに救はれたような、切ない感傷を誘ふものがありはしないだらうか。

「長崎観光案内図」説明書より
浦上天主堂・大浦天主堂の写真入り

原子爆弾投下以前の市街の様子を伝える観光案内地図です。UNESCOの世界文化遺産になった大浦天主堂が写真入りで紹介されています。
当時から町のランドマークとして大きく取り上げられており、重要な観光スポットの一つであったことがわかります。


地図部分

もう一点、本品には資料的に興味深い点があります。

地図部分をよく見ますと、上段部分に赤鉛筆で囲われているエリアがあります。これは長崎の原爆投下で物理的な被害が甚大であった地域と一致しているのです。

長崎駅・中町天主堂・長崎医科大学を含むエリアが赤鉛筆で囲まれている

当地図は当社が2019年にニューヨークの古書市で購入してきたものです。

前の所有者は以前長崎を訪問したことがあったのか、長崎の原爆被害に興味を持っていたことをこの書き込みからうかがうことができます。

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