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「伝研騒動」の年に発行され国立伝染病研究所の案内書

北里柴三郎 『国立伝染病研究所』 大正3年 東京築地活版製造所 東京刊
Kitasato, Shibasaburo, Imperial Institute for the Study of Infections Diseases, Tokyo. Tokyo, Tokyo Tsukiji Type Foundry. 1914 <R19-217>
<First edition, 8vo, 84pp, original wrapper, ex-libaray, library stamp on front cover, 1-2, 59-60, errata pasted on the end paper, one folding map of the institute at the end of page>

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北里を所長とする研究所の外観

本書は、国立伝染病研究所の英文パンフレットです。伝染病研究所はもともとドイツ留学から帰国した北里柴三郎のために福沢諭吉が私財を使って設立した「私立伝染病研究所」を起源とするもので、1899年より内務省管轄となったことで国立組織となりました。

研究所設立の功労者として紹介された福沢諭吉と長谷川泰

1914年に閣議決定により内務省から文部省管轄に移管となり、東京帝國大學の下部組織となることになりましが、北里は移管に反対して所長を辞任し(伝研騒動)、私財を投じて北里研究所を設立することになります。

研究所概要

本書が発行されたのは1914年なので、奇しくも北里が国立伝染病研究所の所長として活動した最後の時代を紹介した資料となりました。

本書に収められた北里の写真。所長としての最後の仕事?

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