中小企業の採用成功 新卒編①

このテーマでいくつか記事を書いていこうと思う。

私はリクルートという会社で10年以上採用に関わる仕事をやってきた。社内で新規事業をやる傍ら、株式会社YZの代表としてコンサルティングサポートする会社も数十社になった。成功と失敗を積み重ねて、少しずつ事例ができてきたので、これから定期的にナレッジ共有をしていこうと思う。とにかく採用できずに困っている、そんな会社の方に読んでいただければと思う。

中小企業の採用で困るのは3つ。

「新卒採用がうまくいかない(超優秀層をとることも含む)」「若手の中途採用がうまくいかない(個人の営業など)」「採用難易度の高い経験者層の採用がうまくいかない(施工管理やエンジニアなど)」このどれも採用成功させるにはポイントがある。一つずつ、少しずつ話していきたいと思う。

まずは新卒採用だ。新卒採用は中小企業にとって最もパワーがかかる割に果実を得られにくいと思われている。特に母集団形成は顕著だと思われるかもしれない。しかしそれは従来のリクナビ・マイナビといったペイドメディアを活用しようとするからである。近年はダイレクトリクルーティング(直接学生と接点を持つこと)がかなり発展している。人材紹介も中途採用だけではなく、新卒採用まで広がっている。少人数でコミュニケーションが取れるマッチングイベントも充実してきている。100人規模で採用数を確保する以外は、上記の手法で充分母集団形成はできるのだ。

次は、いかに内定までに動機づけができるかが勝負である。選考にさえ乗れば、学生は内定を取るまではほぼ高い確率で辞退することはない。一方、内定を出せば学生が一気に優位になる。なので、この選考期間での動機づけが最も重要だ。動機づけに大切なのは、「経営者が語ること」「若手社員が語ること」「人事が語ること」の3つ。もし、人事や若手がいない場合は経営者がすべての役割を担うことになる。

最後は、内定出し後のフォローだ。この段階で学生を3段階に分けておく。「A:ある程度承諾が見込める」「B:五分五分」「C:かなり承諾は厳しい」である。A群は経営者が1on1でしっかり口説こう。A群だから人事に任せるなどはやってはいけない。営業でいう最後のクロージングだ。場合によっては飲みにいくことも有効である。そして、B群・C群の人材を口説くうえでこのA群の人材を早期に確保することができれば、優位に進めることができるからだ。B群は、1on1よりも集団でのフォローが有効である。五分五分なので、イベントやフォロー研修などには参加してくれることが多いため、ここでいいコンテンツを考えて自身の納得を高めてもらうことが重要だ。その際にA群の人がサポートしてくれると一石二鳥だ。C群は経営者の口説き、フォロー研修といった攻めの手法では難しい。なので、ここで重要なのは人事がしっかりと状況を把握し、就活の相談に乗りながら逆転のチャンスをうかがうことである。相談に乗ることで課題や解決策がしっかりと見えてくるはずである。

詳細なそれぞれのノウハウや私自身についても今後も定期的に記載していくつもりである。

お問い合わせがある方は、こちらまで。


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