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15年6月7日 千歳JAL国際マラソン

 33回目のフルは千歳JAL国際。北の大地の新緑の中を51歳が駆けてきた。SUB4が叶って、SUB4生涯勝敗13勝20敗となる。このレースは過去にハーフを4回走っているがフルは初めて。

 私が出場したレース(10km以上)は76に及ぶが、その中でも最も印象に強く残るコースの一つである。北海道の緑のトンネルを進み、下は大部分が(舗装路面ではなく)林道。雨さえ降らなければ、視界は爽やかだし足にも優しい、気持ちの良いコース。実に12年振りに再度出場できること、さらに12年間の己の成長によりフルに初めてチャレンジできること、に無上の幸せを感じる。5度も出ているレースは(青梅を除けば)ここだけだな。
 レースが近くなると天気予報を何度もチェック。当初は「26℃!?ダメだ、こりゃ!」と思っていたのだが、前々日から寒気が入り、当日の予報は「17℃曇天」。絶好のコンディションと相成った。

 当日会場着は6:00過ぎ。「早めに行かないと会場近くに停められない」とケアしたからだが全然余裕だった。6:30には受付を済ませ、散歩をして、その後は車でのんびり過ごす。一度寝て起きてもまだ余裕があった。
 10:00に車を出てスタートラインに赴き、「3~4時間」のブロックに入った。

 10:20Bang!スタートラインを1’19で通過。青葉公園の緑道を進む。直後に「グキッ!」右足をマンホール蓋に取られた。いきなり「やばっ!」と思ったが大丈夫だった。足首の強さは剣道で鍛えたお陰だろう。
 スタート渋滞はどうにもならん。どこのレースでもいる背伸びしてスタートブロックをインチキするバカ。蹴飛ばしてやりたくなる!どうもシニア世代に多いような気がする。自分も迷惑なジジイにならないように気をつけねば。
 青葉公園内は結構UP&DOWNがある。最初の2kmは@6’00ペースがやっと。ここからの上りで集団がちょっとばらける。4km辺りの下りは足を取られないよう気を付ける。
 5km通過はN28’51。ここまでは公園内外の小刻みなUP&DOWN。ようやくマイペースで進めるようになる。
 10km通過、N27’30。緩やかな上りを5’28~31と計算通りのLAPを刻んだ。
 15km通過、N27’51。若干の遅れは確り給水を摂取したから。
 20km通過、N28’01。登り基調。給水は確実に摂取。
 最高点22.5kmの折返しの後、下りに入ってつい上げてしまった。
 25km通過、N27’26。ここら辺りは砂利や砂地が気になった。
 30km通過、N26’22。下り基調だからこのレースの最高5kmLAP。通過タイムはG2:47’20。SUB4には大きな失速は許されない状況。
 ところが32km位で脚が止まってしまった。33、34km地点では6'00を超える。確かに下りきって若干の上りはあったようだが、「下りで脚が売り切れたか?あと10km、もつのか?」と不安を感じた。34kmで林道から脱出。ここからはアスファルトとなる。アスファルトは堅くても、足許の不安がなくなるのは歓迎だ。
 35km通過、N28’37。あと7.195kmでG3:15’57。「@6'00は超えられない」と意地で脚を運ぶ。
 37km表示の通過が@7’24。「ここまで落ちているわけない。表示の誤り」と自身の感覚を信じる。サイクリングロードを、腰を高く保ち大腿の筋肉を使うイメージで進む。
 39.195kmから40kmの約800mが2’58。「800mを今のペースなら4'30程度のはず。先ほどの表示誤りはここでお釣りが来たか!」って感じ。残り3kmでG3:42’19。ここでやっとSUB4を確信した。ラスト2、3kmの距離表示も怪しかったが、体感@6’00をキープ。このレースでは公園の中にだけ応援がいる。その中を満面の笑みで進む。最後の直線では珍しくサングラスを外し、気持ちペースを上げて・・・・
 G・O・A・L!!G3:58’30、N3:57’11。
 お気に入りのコースを目標通りで走破!ってところ。満足と言って良いだろう。
 
 以下トピックス。
◆美しい
 本当にこのコースは美しい。34kmまでは林道。新緑がコースを覆い、木漏れ日が肌に優しい。清流が時に横を流れ、風はその水面を渡ってくる。爽やかな風は心地よい。北の大地の大自然を満喫。
◆厳しい
 それでいて標高差188mだそうだ。青梅の「心臓破りの丘」や田沢湖の「壁」のようなものこそないが過去のフルでは一番の標高差。最高点の22.5kmまでだらだら上がり、そこからの下りが嬉しくて(?)ペースを上げたら32kmで失速した。わかりやすい奴だ、我ながら。
◆負荷
 レース後、普段のフルに比して膝の痛みは極端に軽い。当日夜にアイシングもせず。それでも問題はなかった。
 逆に大腿の重さは異常なほど。未舗装路面は膝に優しい。一方で砂利や砂地、木の枝に足を取られ、足の運びには負荷がかかったのだろう。何事も楽あれば苦ありだな。
◆ペースメーカー
 5km手前からショートカット40代(?)女性・ランシャツランパン・脹脛の素敵なランナーに付く。この格好は本物だろう。頑張って3km程は付いた。でも私よりちょっとレベルが高いか?給水で見えなくなってしまった。仕方ない。
 ところが、20km手前で追い付いた。お友達とおしゃべりRUNでペースを落としたようだ。しばらく後ろに付いて呼吸を整え22.5kmの折返し手前で置き去りに。よっしゃ!
 またしても、ところが・・・折返してすぐにまた抜かれた。お友達は見えない。おしゃべりRUNを解消したようだ。下りでもあり、グングン差が開く。30km位まで視界には捉えていたが、結局あきらめた。
 さらに25km位だったか?お友達にも抜かれた。「この人よりは私は上だろう」と根拠のない自信で前に行く。しばらくリードしていたが、32km位で失速したら結局離された。これは悔しかった。
◆うるさい奴
 5km過ぎから15km手前位まで、咳払いというか痰切というか、咽喉から異常な音を発生させる親父が後ろにいた。憂鬱な時間であった。本人に悪気も自覚もないと思うが、不快な音が聞こえ続けるのは歓迎しない。結局離せたのは良かった。
◆血みどろ男
 20km手前だったか、前を行く男性ランナーの肩口が土で汚れている。「こけたんか!土を払ってやろうかな?」と思って近づいたら、なんと、顔が血みどろ!思わず「大丈夫ですか?」と声を掛けてしまった。「大丈夫大丈夫」との返事であったが、その後の折返しで見つけられなかったからかなりペースダウンしたのだろう。
◆公道交差
 「2度、国道を渡る際にランナーを止めることがあります」との事前アナウンスがあった。昔のハーフでもそれはあった。今回は2回ともストレスなく通過。日ごろの行いが良いのだろう。我が身に感謝!
◆ランニングポリス
 新聞で本レースにも2名採用されたことは知っていた。そのうちの1人に5km過ぎで置いていかれた。30km手前では歩いてるポリを抜く。ランポリにどういう指令が下っていたのかは知る由もない。
 なお、5km地点で抜かれる際にはカメラクルーがランポリを追いかけて走っていた。重たそうなテレビカメラを担いで、狭いコースをランナーの邪魔にならないように走っていたクルー、アッパレであった。
◆ラスト8km
 林道を出てからは以前走ったことのあるコース。32kmで失速を自覚してからでも、コースを知っているのは心強かった。でもこんなに長かったかな?なんとかゴールまで辿り着いたって感じ。
 惜しいのは37km、40kmの2地点の表示が間違っていたこと。
◆ゴール後
 ゴールエリアを淡々と進む。脚のダメージはかなり大きい。前述のように膝ではなく大腿・・・体育館の入口にある階段ほんの3段ほどの昇り降りが苦痛。ここまでのダメージは久々。
 駐車場に戻るために坂を下っていると、観光バスの運転手から「お父さん、大丈夫?」と冷やかされた。確かに下りをエッチラホッチラ降りていたのは否めない。「ダメだ!死にそう!」と期待に応えた返事をしたら「普段から練習しなきゃ!今日だけ走っても駄目だよ」とか言いやがる。かなりむっとしたが「ちゃんと普段も走っているのよ!フルはそれでもきついの!」と穏やかに返した。運ちゃん、素直に「フルはそうなんだね」とのこと。そのセリフには敬意も感じたので許してやった(笑)。
◆完走賞T
 今回はデザインが一新されたとのこと。昨年までは、03年当時と同様の熊のデザインだったそうだ。それでこそ千歳のTシャツなんだけどなぁ。残念!
◆完走賞その2
 ゴール後の給食として、03年当時の「新ジャガバター」も今年からなくなったそうだ。代わりはモリモトのどら焼きにバターケーキ。これはこれで美味いが、北海道の初夏のジャガバタが食べられなくなったのはやはり残念だ。
 でも会場、すなわち屋外でジャガイモを茹でるのも大変だったよな。仕方ないか・・・
◆「いわさき」
 会場が高速入口に近いこともあり、さっさと帰った。03年当時の千歳の塩ラーメンの銘店「いわさき」が閉店していたのは残念である。
◆足
 レース前々日夜には左足首が数箇所にわたり虫刺され。腫れと痒みが残っていた。フルに臨むに当たって足の故障は少しでも避けたいところであった。気を付けよう。
                               以上

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