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16年10月2日 別海パイロットマラソン

 39回目のフルは初の別海パイロットマラソン。このレースに出る日が53歳にして来るとはね!!SUB4も叶って、SUB4生涯勝敗は17勝22敗となる。(この写真は私がレース当日早朝に撮影したものです)

 このレースのことは大分前から知ってはいたが自分が出られることになるとは思っていなかった。エントリーしたのは、ふてくされてなのかヤケになってなのか酔った勢いだったのか・・・・
 同日には札幌マラソン(ハーフ)が開催される。真駒内公園発着ですすきの、大通がコースの一部になっている。01年、02年にも参加していて、今年もとても楽しみにしていたのだが、なんと!昨年に続き2年連続でエントリーを失念してしまった。その代替としてこちらにエントリーした次第。
 ナビで確認すると会場まで6時間半とか?当然、日帰りは無理なので、ホテルを探す。釧路市内のビジネスホテルにしようかと思ったけど、結局、弟子屈摩周温泉とした。1泊2食7,800円、和室個室で部屋食、源泉掛け流しとのこと。いいじゃないか!ナビでは摩周から別海まで67km1時間半とか?「朝の道東の一本道なら1時間ちょっとで行くだろう」という見込み。前日は道東を観光することになるだろうし、結構楽しみなプランとなった。
 さらに、後日、ホテルに「朝食を食べずにチェックアウトします」とメールすると「朝食代▲800円の7,000円とします」とのこと。良心的だわ。

 8月の北海道マラソンでSUB4を達成した。それで気が抜けたのもあるし、さらに9月はいろいろあってストレスがたまり、平日は殆ど走れなかった。シルバーウィークがあって月間走行距離127kmとは、ここ数年では極端に少ない。ストレスって心身の健康に与える影響は大きいな。どうなることやら!

 9月最終週は28(水)に会社の送別会。そしてこの日に日本ハムファイターズがパ・リーグを制した。優勝決定は大谷の1安打完封勝利。誠にアッパレな男である。日本球界、いや世界を見渡しても球界史上最高の選手ではなかろうか。今年度、巨人ファンから完全に鞍替えした私にとって忘れられない日となった。
 30(金)は締切日であるが、ファイターズのホーム最終戦もあり、ファイターズファンの職員2名が17:00ダッシュで札幌ドームに駆けつけた。それもあって毎月恒例の〆飲みはなし。私もアルコールを抜いた。
 レース前日・10月1日(土)、アルコールを抜いた翌朝は快適な目覚め。この週末は北海道全域が高気圧の下で好天との予報。ラッキーである。
 8:00前に出発。市内でSS、すき家に寄り、道東道に乗る。途中のSAでの休憩1回で足寄に着いたのが11:30。少し早めの昼食は「○○庵」にて豚丼の上1,080円也。量はあって味は良かったが肉は厚いわけでもなく少々硬くて「十勝の豚丼、こんなもんか?」って感じ。残念とまでは言わないが拍子抜け。次に来るときがあればとんかつ定食にしよう!
 至るところに松山千春が飾られている足寄、道沿いにドラッグストアがあったのでスポドリ2リットルPET、チョコレートを購入。そのまま阿寒を目指す。好天の快適なドライブ。ただ、今夏の台風、大雨の影響であろう倒木がやたらに目に付いた。農業被害だけでなく、山林の被害も深刻な様子であった。
 阿寒湖に近付くと「昔、この辺走ったなぁ」と15年前の家族旅行の朝を思い出す。こどもが小さい頃の懐かしい思いに捉われながら阿寒の温泉街をゆっくり抜け、展望台から湖を望んだ。
 次に摩周湖に向かう。14:30頃到着したのかな?「霧の摩周湖」で名高いが、今日は展望台から全容が望める。こんなに大きな湖だったかな?いずれにしても綺麗だった。地元民らしきご老人が「あの高いのが斜里岳」と言っていた。知床の名峰がここから望めるわけか!売店も冷やかすが買うものはない。500円の駐車料金は高いが「硫黄山の駐車場にも停められます」とのこと。「じゃ、聞いたことないけど硫黄山とやらに行ってみるか!」と車を走らせる。驚いた!こんなにすごいところだったのか!山全体の至るところから蒸気が噴出し、植物は全くない。育たないのだろう。日本は火山列島であることを再認識した。この時点で16:00過ぎ。屈斜路湖に行くことはあきらめていたのだけど、ここまで来たら寄ろう!川湯温泉を抜け屈斜路湖砂湯に到着。ここも15年前に家族で訪れた湖畔だ。砂浜を掘れば温泉が出てくるので、こともがはしゃいでいたのを思いだす。奴らも今年度22歳に18歳だ。本当に早いもんだな。
 これで観光は終り。摩周温泉に向かう。ホテルには17:20着。フロントで「マラソンですよね?」と確認された。他にも何人かいるのだろう。食事を18:30にお願いして、ゆっくり温泉に浸かる。源泉掛け流しの温泉は狭かったけど、客が3人だけだったのでラッキー。湯温も丁度良かった。じっくり汗を出したいところだが長湯をすると疲労が残るはず。体をほぐす程度にして気持ちよく入ってきた。
 夕食。刺身、酢の物、天ぷら、揚げ物、一人用鍋、椀、そして毛蟹1匹。フルの前日とはいえ、さすがに飲まずにはいられない。ビール大瓶1本、冷酒1本をオーダー。カーボローディングでご飯も2膳。しっかり食べたった!満腹満足!
 食後はもう一度温泉に入る。今度も2人だけだったのでゆっくりあっさり。23:00頃には就寝した。

 当日朝は5:00前に起床。軽く温泉に入って、5:30出発。外は寒かった!弟子屈のコンビニでのり弁を食し、濃霧の中を一路別海に向かう。この時点でも気温は7℃程度だろう。北海道の短い秋はこれから急速に寒さを増していく。今が一番憂鬱な時季かもしれない。それでも今日は快晴の予報。霧が晴れたら気温が急上昇するのだろう。
 途中で牧草ロールのメッセージを発見、「ここの牛乳神ってる」「ビールよりふつうに牛乳が好き!」等々。ランナーへの応援と言えるのかはわからないけれど、レース途中にあるであろう他のメッセージも楽しみにしよう。
 途中で、今日のコースに設置された仮設トイレを借り、6:50会場着。狙っていた市民プール駐車場に余裕で停められた。受付をして、スタートの10:00まではヒマ。iPadに遊んでもらいながら時間をつぶす。8:30、朝食から3時間経っている。まだお腹は空いていないが、オニギリ2個、大福をお腹に詰め込む。ゴールするのは14:00になるからこれ位は必要だろう。
 9:30出陣。今日の出で立ちは、黒に赤ラインの千葉マリンCAP、サングラス。グレイ&赤のランシャツにグレイハーフパンツ。TABIO五本指ソックスにASICSターサー。車外に出たら思っていたより気温が高い。スタート時に既に18℃あった。暑さ対策なんて念頭になかったから、CAPは黒なんて用意してきちまった。首筋の直射日光を避けるために、CAPを後ろ前に被る。こうするとサングラスが不安定になるのだけどね。
 スタートブロックは「SUB4」に陣取る。ふと横を見ると知人Cさんがいた。話しかけられるほどの距離ではない。
 ここに立てていることを感謝。

 10:00、突然にBang!たいした人数でもないのだから「位置について」くらいのコールがあっても良いけどなぁ。慌ててウォッチを押す。スタートラインは数秒で通過。トラックを一周するのだが、スタート直後にCさんのすぐ後ろになった。直線で並ぶ。声をかける。目標を問われ「一応4時間」と答えた。実は、本音は「前半ハーフを1:53程度で行って3:50切りを狙う」だった。最近、SUB4に拘って消極的なレースが続いているので「たまには押してみよう」と思っていたけど、それを表明する勇気がなかった。一方、Cさん、足に不安があるらしい。で、実力が上のCさんより前に出る。@5’16、5’00と刻む。やっぱり暑い。息も荒くなる。「ダメだ、4時間狙いでいいや」と目標を下方修正。下に変えるのは簡単だ。横を「お先に行きます」とCさんが抜いていく。「暑いわ!」と言い訳する。情け無し。Cさんの筋肉のある生脚がカッコ良い!見る見る差が開いていった。
 2kmまでを少し押したので、3~9kmまでは(5’07~31までの安定したペースでも)抜かれまくる。また、3km以降はコース全域が田園風景。時折白樺林が陽を遮ってくれるが直射日光が暑い。強めの向かい風が心地よい感じ。「体力のある前半が若干登りで、かつ、向かい風なのはありがたい」などと考えていたから余裕はあったのだろう。10km表示までが@5’53、「あれ?」と思った次は@5’10。以降、5kmごとの節目の距離表示は確実におかしかった。これって結構なストレスなんだよな。
 コース両側は殆どが牧草地。若草色は目に優しいが単調といえば単調。何を考えながら走っていたのかなぁ。11km以降も(節目の表示がおかしいことを勘案すれば)35km位までは、だいたい5’30~40のペースで進めていた。
 いつも前後する若者くんに抜かれたのは10km過ぎ位だったかな?後半に追いつくだろうと思っていたのだが・・・
 17km過ぎに国道から外れる。畜産農家の間を進む。牧草ロールのメッセージに和む。
 中間点はG1:55台、無理はしていないからこんなもんだろう。ここを過ぎて折り返しに向かう。対面通行は往復1.5km程度か?道内には知った顔も少ないからあまり対抗者は意識しない。それでも若者くんには気がついた。その後にCさん!えっ!声はかけたけど失速しているよな・・・・折り返す。若者くんとの差は3分近くある。結構差を付けられたな。しばし進むとCさんが道路脇の標識を使ってストレッチをしているのが見えた。声を掛けようと思った瞬間に走り出してしまった。走り出すとちょっとずつ差が開く。左のお尻を何度か抑えている。あと半分、大丈夫なのかな?そのまま3km程度進むと、視界の中でCさんが大きくなってきた。あらあら・・・・追いつく。声を掛ける「追いついちゃった。お尻?」。Yesの回答を受けて、生意気にも「道路の真ん中を走った方が路面が平らで良いですよ」とアドバイスを送る。そのまま抜き去る。
 あとは淡々と進む。折り返しの後は風を感じなくなる。つまり追い風3mほどなのだろう。暑い。最高気温は23℃位だったようだが、直射日光は容赦ない。スポンジも必ず受け取り体を冷やした。途中の給水所では塩飴もいただいて口に放り込む。結構大きな飴でしばらく口の中でゴロゴロしていた。25km位でZavasPitを摂取。梅味はピーチよりは飲みやすいな。
 30kmをG2:44’45で通過。これならSUB4は大丈夫だろう。抜く方が多くなり順調に脚を運ぶ。「若者くんにはまだ追いつかないのかな?」、一方で「Cさんに追いつかれたら格好悪いな」などと考える。
 35km位では完全に脚がパタパタしだした。LAPも落ちてきていることを自覚。
 37km地点を通過。ウォッチを押す。しばらく進むと「アト5km」の表示。 
ここのLAPは3’00??おかしいだろ!195mしかないはずなのに、なぜ3分かかる!300mは表示がずれているってことだろう。終盤の表示乱れは本当にストレスだ。
 37.5kmで給水所が見えたのでアミノ酸の封を切る。水で流し込もうとしたら「あ!スポンジ配布所か!」、それでも紙コップが見えた。受取ろうとしたら空!「水、ないの?」と泣き言を言いながら通過。係員に悪いことをしたな。封を切ったアミノ酸を握ったまま走っていると、中身が漏れ始めたようで手が粉だらけになってきた。しょうがないからアミノ酸をなめる。半分以上は撒き散らしたみたい。ごめんなさい。
 身体が水を欲している。脱水一歩手前であることを自覚。「給水はまだか」「給水はまだか」と思いながら進む。声援も多くなってきたのに返す余裕がない。「まだか」、やっとあった!40km地点を過ぎていて、大袈裟ではなく「命の給水」をたっぷりいただく。これで最後までもつだろう。
 41km通過、別海町の旧い街並みを進む。ラスト1.195kmだから少し強めに押す。競技場が見える。既に1kmは走り切っているような感じなので「これからグラウンド1周ってなんだよ?」って感じ。もう力が入らない、強めに押せない。前を追う気力もない。最後は流すようにゴール。ラスト1.195kmに9’23もかかっている。@6’00は切るペースで押していたはず。「なんだよ、ここの距離表示は!」、かなりむかついてゴールイン。
 G3:56’○、N3:56’30。タイムは悪くないけど、距離表示のせいで爽快感には欠けた。

 ゴールして即ジャンボバスタオル、500PETを受取る。CAP、サングラスを外して、久々にグラウンドに大の字に寝転がった。気持ち良い!シューズの紐を緩めて深呼吸。SUB4の満足感に浸り、北海道の秋の陽射しを全身に受ける。本当に気持ちよかった。
 ずーっと寝転がっていたいが、そういうわけにもいかない。500PETを飲み干し、腰と臀部のストレッチをして立ち上がる。ふ~。
 のろのろと歩く。記録証を受取る。係員のかわいい女の子が「完走賞の鮭は体育館の前で受け取ってください」と言いながら保冷袋を手渡してくれる。「鮭じゃないのであれば、これなんですか?」と問うと「バターにヨーグルトドリンクです」だと。ありがたい。次に牛乳200ccパックももらえた。で、体育館前で生鮭1匹の入っている発泡スチロール箱をもらう。「単身赴任でこんなの貰ってどうすんだよ~」と悩む。するとすぐ横に郵便局の臨時出張所のテントがある。なるほどね、よくできてるわ!結局嫁さんの実家に送ることとした。送料1,700円は余計な出費のような気もするが。
 一度車に戻って、多数の賞品を置いてから、食券を持って会場に戻る。豚汁と選べるのだが、ここではやはり鮭汁だろう。空いているテーブルに座る。隣のランナーが「こんなに鮭がゴロンゴロン入っているなんて」と感動していたが、私の椀には2切れしか入っていなかった。ま、その方が野菜が多くて健康的ってことで良いだろう。味噌仕立てで美味しかった。でもちょっと豚汁も食べてみたかったな。
 車に戻り、市民プールのシャワーを浴びる。これが使えるから市民プールの駐車場をゲットしたかったもの。汗と塩を流せてさっぱりした。
 少し膝が痛い。運転中にアイシングすることにした。用意周到。
 13:56にゴールして、かなりゆっくりして15:30に出発!帰りのドライブも大仕事。一番早そうな釧路を抜けるルートとした。今日のレースコースを通って20km位で左折、看板に「釧路 70km」とある!マジか!ここからでもそんなにあるのか・・・
 釧路市内に入ってバイパス(?)を抜けて阿寒ICに。ガソリンスタンドに寄りたかったが発見できず。市街に戻るのも距離があるので、帯広まで行くことにした。
 帯広手前のPAで小休止。既にアイシングは3時間近くしたのでここで終了。帯広ICで下りて南進して通りがかりに見つけたラーメン屋さん。お勧めの味噌ラーメンにチャーシューをトッピングしていただく。マラソン後だから味覚がおかしくなっているかも?チャーシューに味が全然ないような気がした。で、給油して、一路西進!
 単身社宅到着はちょうど22:00になった。別海を出て6時間半。帯広の夕食を除いて正味6時間か!不思議と眠くならなかった。体も頭も興奮しているのだろうな。2日間の車の走行距離は実に832km。小旅行というか遠征というか一つのイベントが終った。
 翌(月)は午前に半休を取得。ゆっくり起床して、クリーニング屋さん、買い物をして13:00に出社した。

 今日の総括。
 距離表示がおかしな箇所もあったが、5kmごとのLAPは以下の通り。
⑤26’12、⑩27’21、⑮28’01、⑳28’11、25-27’32、30-27’20、35-28’27、
40-29’43、L-13’43
 33km過ぎ位から若干ペースが落ちている。コースは前半緩やかに登って後半は下り、と言っても高低差は40m程度なのでほぼフラットと言って良いだろう。前半が向かい風で助かったというところか?
 後日判明したタイム。若者3:54’、逃げ切られた。Cさん4:18’、自己ワーストとのこと。体調快復を祈るのみ。

 レースと言うより一つのイベントだった。別海なんて行きたくても簡単に行けるところではない。天候にも恵まれ、タイムもまずまず、思い切って行って良かった。札幌ハーフを逃したことは残念だが、これはこれで本当に楽しかった。北海道勤務の良い思い出を作ったという総括で良いだろう。
                                以上

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