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15年8月30日 北海道マラソン

 34回目のフルは初めての北海道マラソン。やっぱり夏のフルはえぐい。52歳、SUB4成らずで、SUB4生涯勝敗は13勝21敗となる。

 25.5kmで折返す。向かい風だ!それでも爽やかな風なので精神的には助けられた感がある、夏の陽射しの下とは言え・・・しかしながら、体は正直で26kmのLAPは@5’56と落ち込む。続けて@5’50。平坦な直線でやっと6’00を切る程度であれば、この時点でSUB4は覚束ないことを自覚。28km表示は見落とし29km地点でのウォッチLAP表示は12’14(/2km)!「あっちゃぁ~、(私のバテ目安)@6’00を越えたか!」・・・・続いて30km通過、@5’55と少し上げたとはいえG2:50’25。SUB4は完全に無理と悟った・・・・。

 そうだよな~。今回は準備がなおざり。前日は会社行事とはいえ昼のBBQで普通に飲んでしまったし、「夏のマラソン」では暑さに弱いことを自覚しているから元々テンション下げ下げ。さらに自ら恥ずべきことが体重増。6月の千歳からは1kg以上、8月に節制するはずが意志の弱さからできなかった。
 今日の北海道マラソン。メジャーマラソンでは国内唯一の夏のレース。札幌に住んでいた12年前は制限時間も厳しかったが、昨今のマラソンブームに乗っかったのかいつのまにか市民マラソンに生まれ変わっていた。「夏のマラソン」に怯む気持ちは確かにあったが、出場自体に迷いはなかった。

 「25.5kmを折り返してからの新川通りは辛い」とは聞いていた。そのまんまの展開となった。正面からの陽射し、単調な景色の長い直線、遠くに見える高層ビルは全然近付いてこない。真夏のマラソン故、熱中症なのか中央分離帯や歩道に倒れこんでいるランナー、嘔吐して動けなくなっているランナー等、3,4人はいた。自転車AED部隊が駆けつけてくれているのは頼もしいが、自らには確り給水を取るように言い聞かせるのみ。
 30kmから34kmまでは6’12~14のLAP、遅いなりに安定はしていたが35kmでは6’22まで落ち込む。でも残り7km、なんとか完走はできそうな感触。
 えっちらほっちら進む。35km過ぎて「北32西13」の交差点、「まだ32条かよ」って感じ。札幌市内の住所表示はわかりやすいが、今日に限ってはうらめしい。給水所では確実に立ち止まって水もBAAMも摂取。35km以降のLAPは6’46、12、33、54で39km。ここで完全に脚が止まる。ちょうど北海道大学のキャンパスに突入。観光気分でもっと軽やかに走りたいところなのだが瀕死の状態が悲しい・・・。新しい校舎は銀色に輝いている。一方、古い校舎は厳かだし、キャンパスの深い緑は昔と変わらない。キャンパス内の40km通過はG3:55’33、LAPはついに@7’30まで落ち込んだ。給水所で立ち止まる。そこで葛藤・・・・歩きたくなる自分に渇!視界が狭まっているのを自覚。「ほんとにばててりゃ自覚する前にぶっ倒れているはずだ!」と自らを鼓舞し、ふらふらと、ホントにふらふらと走り出す。41kmまでは@8’30!それでも走ってはいる!北大を後にする。旧北海道庁の赤レンガの建物が正面に現れる。ここも観光気分でるんるん走るべきところだよな。今日はよちよち進む。窪みに足を取られる。普段なら何でもない窪みのはずだがますますリズムが乱れる。思わず振返って確かめる。ケーブルを蓋うゴムで見えにくかったのか!うらめしい。
 沿道の観客が多い。一応笑顔を作る。よちよちにこにこ・・・つまらん!!
大通を曲がる。2~300m位先にゴールゲートが見える。横をラストスパートのランナーがどんどん抜いていく。全く悔しさはない。悔しさすら感じる余裕がない。ただただ進む進む。なかなか近付いてこないゲート。それでも進むしかない。ゴール前の大型ビジョンに自らの姿を発見。情けない姿。それを見上げながら、つまり脇見をしながら走っているランナーは他にいない。顔を正面に戻す。やっとだ。ようやく辿り着いたゲートでは一応両手を広げる。ごぉぉぉるぅぅぅ~。喜びより安堵感の方が強かった、「もう走らなくて良い」と。
 タイムはG4:13’30、N12’19。終ってみればなんとか@6’00を切れただけ。ま、夏のフルになおざりの準備で臨んで完走できたのだから良しとすべきなのかな?

 ゴール直後、歩道に座れる場所を見つけたので腰を下ろす。まずはシューズのヒモを緩める。スタートから感じていたがちょっときつく締めていたかも。34km辺りでは違和感を感じていた。よくぞもってくれたというところか。
 このまま、ずーっと座っていたいがそうもいかない。休まずに「えぃ!」と立ち上がりゴールエリアを歩き出す。バスタオル、メダル、水の500ペットボトル、カチ割氷を受取る。荷物になるので水は一気に近い形で空ける、バスタオルは羽織る、メダルは首からぶら下げる。次に記録証をもらう。ラスト2.195kmに実に17’57を要していた。
 今日は大通公園が広く会場に使われている。私のCブロックは3丁目が割り当てられている。ゴールの8丁目からが遠くて戻るのが辛かった。
途中、5丁目あたりの花壇に座ってふくらはぎをマッサージ。ほんの一寸の間だがかなり楽になった。第一生命のブース発見!尾崎好美がランナーとハイタッチをしていた。私も軽くタッチ!普段のような軽口を叩く余裕はなし・・・・。北海道新聞は号外を配っている。なるほど!藤原新が優勝したのか!

 3丁目に戻り荷物を回収。草地に陣地を確保し、即、着替える。冷凍タオルはまだ凍っていてくれた。冷たくて気持ちよい!着替えて素足にサンダルでストレッチ。やっと一息つけた感じ。一息つくと半袖では寒い。薄手のウインドブレーカーを着込んだ。
 この3丁目でも水のペットボトルを1本もらえた。さらにゴミ箱も完備。この設営は、まさに至れり尽くせりでお見事でした。
 13:13にゴールして会場を出たのが、14:15頃だったかな?携帯で帰りのJRをチェックすると14:35札幌発がある。札幌で昼食をとりたいところではあったがここは乗るが得策。頑張って駅前通を歩き、無事に乗車。同じ車両に会社の同僚を発見したが、この汚い格好で会うのははばかれる。無視した。
 単身社宅には15:30到着。カップヌードルで小腹を満たし、浴槽に湯を張りゆっくり温まった。
 その後は録画していた本レースを視聴。両膝のアイシングをしながらである。自分がトップ集団とすれ違った際の映像は残念ながらカットされていた。
 「風呂で全身の筋肉を温め、両膝を確実にアイシングする」というのは効果的なようだ。翌朝、だるさはあるが痛みはなかった。
 北海道マラソン、「また出たい」と思えるレースだった。来年も頑張ろう!

以下、トピックス。
◆気温
  後日調べた札幌市の気温。スタート9:00の時点で20.4℃、ゴールの13:14で22.8℃。途中の最高が23.2℃。新川通の直射日光直下では体感25℃を超えていたかもしれないが、風も適度にあり、夏のマラソンと言う中では恵まれたコンディションであったのだろう。
◆いでたち
  「夏」故、考えうる限りの耐暑体制をとった。キャップは白無地。adidasキャップにはパタパタ(サンシェード)と内側には冷えピタシート装着。サングラスにネッククーラー。シャツはランニングにするかTにするか悩んでいたが、エントリー時のasicsショップで速乾ノースリーブのお買い得品をGET。派手な蛍光イエローに黒ライン。そのラインにあわせ下は黒のNIKEハーフパンツ。ソックスは高級品TABIOランニング用。シューズはadidasオレンジ。
◆泡
  最初に気がついたのは20km地点位だったか?左膝にパンツから白い泡が垂れてきている。「げっ!ジェルが漏れたか?」と左ポケットのパワージェルを引っ張り出すと包装は破れていない。「Why?」・・・ここまで給水のたびにコップの水を被り、VAAMも飲んでいる。スポンジでも水を絞っている・・・・今日のアンダーはユニクロのエアリズム。これ泡が出るのか?んな訳ないよな・・・・などと考える・・・・しばらく走ると右膝にも垂れてきている。「観客から見たら垂れ流ししているように見えないか?」と気になるが、尿や便でも泡立つことはないだろう・・・・途中でやっと考え付いた!ネッククーラーかな?
  ネッククーラーにはジェルだかポリマーだか知らないが、保水剤が入っている。使っているうちに保水剤が抜けていくので、恐らくそれが流れてきているのだろう。それしかない!そうであれば我慢するしかない。幸い、ゴール後も翌日も後遺症はなかった。ただ、最初に気がついたときに恥ずかしかっただけ!
◆サプリメント
  パワージェルを2つ持ってきたつもりが、間違えて1つは粉末だった。結局ジェル1つに塩飴3つをポケットに入れスタート。
  10km、20km過ぎに塩飴、25km過ぎにジェル、30km過ぎに塩飴を摂取した。ラスト3kmの急激なブレーキは脱水とエネルギー切れだったかもしれない。真夏のレースこそ、しっかりサプリが必要だっただろう。反省点としなくてはならない。
◆パタパタ落下
  17km前後だったか?給水所でスポンジを取り、首筋に水をかけるべくパタパタをめくったらパタパタが落ちた!慌てて拾い上げることはできたが、自らの体にも負担だし、後続ランナーにも迷惑をかけた。パタパタはちゃんとキャップの下に装着しないと危険だ。
◆同じシャツ
  上記の通り速乾ノースリーブを購入した。12km位で横を進むランナーが同じシャツを着ていた。思わず話しかける。「同じシャツですね!私は昨日買いました」「私もです。安かったですよね」「2,000円、はははは」「お互い頑張りましょう」と爽やかに(?)別れた。
◆参加賞
  レースに先立つエントリー。会場は大通公園7丁目。参加賞のTシャツ配布が6丁目だったとは!迂闊にも貰ってくるのを失念した。事前送付されていた案内冊子はちゃんと見ないとダメだな。マラソンTシャツなんて大量に余っているのだが、道マラのはやはり欲しい。本部に電話して着払いで送ってもらうことにした。
◆会社ビル
  会場至近の会社ビル。「トイレを借りるには絶好」と思って、IDカードを持参するもビルに着いたら愕然。無人で入れず。当てが外れた。でも大通公園6丁目の仮設トイレは一切待たずに用を足せた。スタート前の3丁目仮設トイレは長蛇の列だったが、こちらも待ち時間は15分ほどだった。
◆裸足ランナー
  2人見かけた。最初の1人には話しかけ、最後は「気持ち良さそうでうらやましい」と伝えた次第。

 前日は、13:00から会社のBBQ。「一周年」という名目はあったがただの親睦会。公園のBBQ施設で職員の家族込みで総勢30人近くが集まり、楽しい宴だった。缶ビール3本、缶酎ハイ2本だったかな?帰宅して夕食はスパゲッティ2束をミートソースで食す。21:00前に就寝。

 当日は5:00前に起床して吉野家で牛丼!
 ウインドブレーカーにハーフパンツ、サンダルの姿で社宅を6:00前に出発して、JR各停で札幌に向かう。JRの同じ車両にマラソンランナーが7,8人いて、途中では満席になっていた。この各停が休日に満席になることはまずないであろう。札幌着7:16、会場入りは7:30頃かな。晴天で大通公園で着替えるのも気持ちが良かった。
 8:00過ぎに札幌駅で購入したオニギリを食す。8:15頃荷物を預け、トイレに並ぶ。スタートブロックに入ったのは8:45位だったかな?高橋はるみ知事の挨拶、招待選手の紹介等をトラック荷台のビジョンで見物。DJも盛り上げてくれる。テレビ塔の電光掲示時計は見えない位置だったが、1分前のカウントダウンもビジョンで放映された。10秒前からは全員でカウントダウン、9:00丁度にBang!当然計時もGo!ここに立てていることを感謝。
 スタートライン通過はわずか1’12。持ちタイム順のCブロックは恵まれている。大通公園から南下しススキノを抜ける。中島公園手前の1kmを@5’37。スタート混乱があってこのタイムは順調。このタイムを見て「夏のレースだ。ゆっくり行ったってどうせどこかでばてるのだから、行けるところまではSUB4のつもりで行くか!」と決意。幌平橋、中の島通、平岸通、南7条大橋と懐かしい地を進む。創成トンネルは普段は歩けないところ、気持ち良く進む、と言いたいが、関係車両が同じようなペースで前を走っていて、排ガスがうっとおしかった。10kmまで@5’30±7秒を刻む。順調順調。陽射しはあるが、気温も思ったほど上がっていないようだ。このまま行こう!
 11kmまでは給水もあって@5’46かかったが、その後15kmまでは5’12~24で北8条通、石山通を進む。
 15kmからちょっとペースが落ちる。新琴似2条通から新川通の20kmまで24~44。それでもこれならSUB4は可能。19km付近、新川通への右折コーナー手前でトップ集団とすれ違った。
 新川通では後ろから強い陽射しを浴びる。高い建物も街路樹もなく、追い風だから風も感じない。ここで初めて夏のマラソンと実感した。20kmからの5kmは40~51とさらに遅れるが、前半ハーフをN1:56台で通過したので「SUB4への貯金・ハーフで3分」と思えば、まだ射程圏内であった。23km付近では折り返してきたランナー群の中に、Aさんを発見!「Aさん!」「おぉ!」とのエールの交歓を果たせた。
 で、冒頭の折返し25.5kmを迎えた次第。

 今日の5kmLAPは
27’49、39、05、28’00、45、29’55、31’13、33’55、17’57
 これを見ても、20kmまでは余裕のSUB4ペース、その後ペースが遅れだして、最後ド失速したことが一目瞭然。途中でばてることは想定内であったが、ラスト3kmのド失速は極端だ。ゴール後、ペットボトル500mlの水を一気してもまったく尿意を覚えなかった。やはり脱水気味であり、サプリ摂取も不十分でガス欠を起こしたのだろう。
 何度走ってもフルは難しい。これも教訓にして次にチャレンジする所存。
                                以上


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