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亡き義父より「そんなにきれいにしなくても良いよ」~お墓参り~

お彼岸ですね。
皆さんはお墓参りに行きましたか?
私は昼前に、主人と義父のお墓参りに行ってきました。

義母が既に来ているだろうから、
「サッとお参りして帰ってこよう。」
と二人で話していました。

お墓参りはお盆以来でしたが、
墓石の花立の周囲には思っていたより
枯れた花びらや葉っぱが所々に張りついていました。
どうやら義母はまだ来ていないようだったので、
掃除をすることにしました。

主人が墓石をやってくれるというので、
私は花立を持って水場に行きました。
花立の底を一生懸命洗っていると、

「そんなにきれいにしなくても良いよ。」

という声が聞こえました。
それは亡き義父の声でした。

そうは言われたものの、洗うと
どんどんきれいになっていきます。
すっかり元のきれいな銀色に戻りました。

私はとてもスッキリした気持ちになり、
花立に水を入れて歩きだしました。
直線で主人が5~6m先に見えた時です。

「そんなにきれいにしなくても良いよ。」

また、義父の声が聞こえました。


晩年、義父は周りから
あれこれ世話を焼かれることが
煩わしく思うようになっていたので、
『お義父さんらしいなぁ』
と、思わずにんまりしてしまいました。

私が戻ると、主人は気になっていた所を
すっかりきれいにしてくれていました。
私はあえてそのことは伝えずに
お花を供えて、手を合わせて帰ってきました。

そんな義父は、来年の7月に13回忌を迎えます。

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