Emperor's worries〜皇帝の心配事〜
しっかりと“High Priestess”の声を聴く時間を過ぎると、少しずつ進む方向性に確信が持てるようになる。
今までは拾えていなかった多次元的なサインが、内なる理解が進んだことにより感じられるようになるからだ。
あちこちにヘンゼルとグレーテルのパンくずのように「小さな道標」が散りばめられていることに気づくだろう。
そうなるともう、いよいよ積極的に何かを打ち出していく時間の到来だ。
ここからのステージはほとんどの場合、三次元的な「答え合わせ」ができないので、引き続き内側を丁寧に扱いながら進んでいくことが大切になる。
“Emperior”は力強く積極的に取り組んでいくことを表すカードだ。
その姿は勇ましくもあり、だけど無鉄砲ではない安定感も兼ね備えて、とても勇敢で品格もある。
この段階に進んだ人は、他者からはきっとそんな姿に見えるだろう。
だけど、この場所に立った人にしかわからないことがある。
それは、いちいち怖いのだ、ということ。
ひとつひとつ表に打ち出していく度に、実はいちいち勇気がいるのである。
“High Priestess”の時間に湧いた「誰かに習いたい」「誰かを参考にしたい」「型にはめて安心したい」などの弱音は、ここでも引き続き湧いてくる。
その度に“High Priestess”の声を聴き、内省を繰り返していく。
“Emperior”が力強くて勇ましいのは、迷いがないからではない。
自分を信頼するしかないという覚悟を持つからだ。
一歩一歩進む度に勇気を振り絞り、一個一個不安を乗り越えていく。
そうやって積み重ねながら進んでいく人が、いつしか真の”Emperior”となる。
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