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始まりは、自律神経失調症

30代に入り、4年続けた外回りの仕事から事務職へと転向した。

離婚し、正社員の道を目指してのことだった。

それから、原因のハッキリしない息苦しさとの戦いがはじまった。
始めは3月。年度末の忙しさもあって胃腸の調子を悪くして会社を何日から休んだ後、さて今日から出社だと思った時のこと。

なぜか外に出るのが怖い。
会社に行くことを考えると息が苦しい。

徐々に息は荒くなり、何度か経験のある過呼吸になっていると分かったけど、なぜいま?
いつもは原因があった。

それから1ヶ月、会社に行けなくなってしまった。
心療内科へ行くのは気が重かったが、友人のすすめで重い腰を上げた。

ついた病名は『自律神経失調症』。
初めて聞く名前だったが、自分と当てはまるものがあり、病名がついて逆にホッとした。
薬をもらい、快方に向かう。

夏がくる頃には、そのような病名がついたことが嘘のように日々を取り戻していた。

けれど次の春になり、また同じ症状が起きた。

何か原因がほしかった。
そうすれば、それを取り除けば治ると思ったから。

同じ事務職の先輩と仕事への考え方が違う、
これがストレスになっているのだと考えた。
実際、よく友人や恋人に愚痴を言っていた。

(いま思うと、とても良い先輩だったと思う。
 当時はとにかく原因を作るのに必死だった。
 会社からも何か悩みがあるのかと聞かれ、
 何か理由がなくては、と思っていた。
 先輩に不利益は講じなかったとはいえ、
 本当に申し訳ないことをしたと思う。)

そして、何度も会社に迷惑をかけるのは申し訳ないことを理由に退社をした。
そうすれば先輩からも離れられる、
病気が治ると思っていた。

その時は、
こんなに長い付き合いの病気になるとは、
思いもよらなかった。

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