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Snapdragon X搭載ノートパソコンのバッテリー駆動時間や重量はMacbook並みに快適か
1. 新たなベンチマークはM2 Macbook並みに高性能を示唆
MicrosoftからSnapdragon X Elite搭載ノートパソコンが多数正式発表された。MicrosoftのSurface Laptop 7に加え、Lenovo、ASUS、HP、Dellの搭載パソコンが紹介され、高性能なArmベースプロセッサの普及するお膳立ては整ったようだ。
今回Surface Laptop 7の性能をM2 Macと比較した結果が報告され、下表のようにSnapdragon X Eliteは特にマルチスレッドで優れていることが分かった(https://www.tomshardware.com/pc-components/cpus/snapdragon-x-elite-shows-2x-higher-multi-threaded-performance-than-apple-m2-in-new-benchmarks)。もっともSnapdragon X Eliteは12コアとM2の8コアに対してコア数が多いこと、性能比較のためMac側では仮想マシン環境下でwindows11を実行している分不利な条件下であることに注意する必要がありそうだ。つまりそれでもシングルスレッドの性能はM2の方が良いということも言える。
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2. Snapdragon Xファミリーには4種類の異なる仕様がある
すでに詳しいSnapdragon Xの仕様も発表され、eliteとplusという2種類のバージョンで4種類の商品群からなることが判明している。代表的な使用を抜粋して下の表2にまとめた。
コア数は通常多い方が性能が高いので、X Plusは最もローエンドのバージョンということである。X Eliteはその上位バージョンだが、上記のSurface Laptop 7はそれらの最も下位のグレードということが推測できる。
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3. AC/DCアダプターの重量やモバイルバッテリーは変化なし?
持ち運び重視のノートパソコンにおいて、パソコン自体の重量に加えてAC/DCアダプターの大きさや重量は見落としがちだが携帯機器においては重要である。
表2を見ると、CPUが持続的に消費する電力の目安になるTDP(PL1/PBP)においてSnapdragon XシリーズはMac並みに小さいことから、AC/DCアダプターも小さく軽量になる可能性はありそうだ。
モバイルバッテリーについても同様に、Macbookのように小型のモバイルバッテリーで長時間動くようになるのではないか。
ただすでに発表済みのLenovo Yoga Slim 7x Gen 9の仕様書を見ると、ACアダプターの重量は本体が約215gと先代のYoga Slim 6i Gen 8と同じである。一方、Macbook air用の電源アダプターのデュアルUSB-Cポート搭載35Wコンパクト電源アダプターの重量は約104gであった。他のsnapdragon X搭載パソコンまで調査できていないが、改めてMacbook airはノートパソコンとして非常に優秀なのだと感じた。
4. 使い方によってはバッテリーの持ちが悪い可能性もありそう
snapdragon Xシリーズで他に注意することとして、TDP UPが80Wと高く設定されていることである。
消費電力を高めに設定する方が性能が出るが、バッテリーの持ちは悪くなる。バッテリ使用時間については、使い方や電力制御の仕方によっても影響を受けるだろうから、どんなに頑張っても妄想の域を出ないと思われる。
5. やはり実使用環境を意識した詳細レビューを待った方が良いのかも
以上のことを考えると、バッテリーの持ちについては実使用環境を意識した詳細レビューを待つしかなさそうである。
すでに期待値は上がっている注目の新技術なので、実機レビューはもう間も無くだろう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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