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何のために動くのか
目的。
いまさらの話だし、ありふれた話だから触れたくないが、
ちょっと身の回りで残念な出来事が多いので、整理のためにも書いておこうと思う。
何か行動をおこすとき、目的を持っていることがほとんどだ。
私が珈琲を飲もうと自動販売機に行くとする。
その目的は眠気を覚ますためだ。
これは、眠気を覚ますことを目的に珈琲を飲むという行動をしたわけだ。
つまり眠気が覚めるのであれば飲み物は珈琲でなくてもいいし、飲むのではなく運動や仮眠でもいいのだ。
これは簡易的な例だが、時折、この目的と行動が逆転してしまうこと、目的が喪失していることがある。
そうすると、意味のない制限が発生したり無駄な労力が必要になる。
例えば、
ある会社は会議時間をスムーズに進めて時間通りに終わるようにしようと決めた。
① ある会議では時間ばかりを気にして議論することが少なくなった。
② またある会議では会議を時間通りに進めることができなかったことに対して説教がはじまり、最終的には30分延長することになった。
③ 別の会議ではこの会議で決めないといけないことがあり、まだまだ内容に煮詰まっていなかったが、時間が迫っているので強引に企画を通すことになった。
それぞれの会議で目的を見失っていることがわかると思う。
そもそも会議とは、「特定の議題に関して意見交換・審議し、合意・施策などの意思決定をすること」であり、
会議を開く目的は、「意見交換することでよりより企画や事業などをつくること、そのための意思決定をすること」だ。
① ③では、時間通りに会議を終えることが目的になっており、そもそもその会議を開いた意味がなくなっている。
② では、時間通りに進めることが目的になっており、会議を時間通りに終えることすらできていない。
とはいえ、この目的を意識することだけが問題なのではない。
その前提と言える話がある。
「ある会社は会議時間をスムーズに進めて時間通りに終わるようにしようと決めた」のであれば、
そのためにはどんなことが必要なのだろうか。
どうすればその決定を実現できるのだろうか。
会議前に資料を共有して事前に確認すること、
会議冒頭にとりわけどの点において意見を交わしたいか明確にすること、
下話をしておくこと、
などそのための策はあると思う。
そして、この策を実行するためには、期限通りに資料を作るなどの事前準備が欠かせない。
また、この会議時間内で決めないといけない状況はそもそも会議の開催日程が適切でないとも考えられる。
もちろん、何度も会議を重ねた末で合ったり、急ぎの案件など止むを得ない事情がある場合もあるとは思うが。
つまり、
・目的はどこにあるのかを明確にし、意識すること
・そのための適切な手段やタイミングを考えること
・そのための準備を怠らないこと
が重要なのだ。
ってそんなこと当たり前じゃないかという人も多いだろう。
しかし、存外その当たり前ができない人が多いのだ。
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