◆ 話のネタ ◆ No.44 暴力Barに、ご用心!
私が、IT会社で、東京の単身赴任を終了し、関西の大手スーパーを担当したのが11年前でした。 初めてキーマンの情報システム部 A部長にお目にかかった日、夕方17時半からA部長恒例の立ち飲み屋へ誘われ、ご一緒しました。 私は、禁酒しておりますので、その間ノンアルコールビールを飲み続けました。
19時半にお開きになった時、A部長が 「Sさん(私の事)、これからミナミの私の店に割り勘で30分一本勝負、歌いに行きませんか?」
と誘われました。 A部長は、超超超、お酒が大好きで強い人でした。
「分かりました、是非、ご一緒させて下さい ♬」
ミナミに向かうタクシーの中で、A部長が、お店に電話し
「今から2人で行くわ~ 今日一緒の人は、英語ベラベラだから、カラオケは、全部英語で歌う♪」
『・・・・(えっ、何おっしゃってるんでしょう? TOEIC 205点(990点満点)の私をつかまえて・・・“ なんて日なんだ!”)・・・』
お店は、大阪ミナミの宗右衛門町の東南アジアの女性が傍につくラウンジでした。 入口に、30分 3,000円 飲み放題、歌い放題!と書かれていました。
お店に入ると20時過ぎだったので、客は、A部長と私の2人きり、私共の両サイドに1人ずつ計4名の女性がつきました。
それからが、地獄の英語縛りカラオケがスタートです。
A部長は、しこたま飲まれているので、いい気分で熱唱&デュエット、
私は、素面で、オロオロしながら、ただでさえ音痴なのに英語の歌を
字余りで歌い続ける、・・・・・・初対面からこの試練・・・・・
A部長は、「Sさん、僕は、ここに来ると心が落ちつくんですよ ♪」
と隣に贔屓のお姉さんについてもらって上機嫌です。
『・・・(わたしゃ、素面で何が嬉しゅうて、こんな店で超苦痛の英語縛りのカラオケを初めて会った人と楽しそうに、せにゃならんのじゃ!)・・』
お店のママからは、我々は、数十年来の友人に見えたそうです????
絶好調になられたA部長は、「よっしゃ! ポッキーゲームやるで~~」
※ ポッキーゲーム:男女が交互に並んで、全員がポッキーをくわえ、輪ゴムをポッキーに引っ掛け相手のポッキーにリレーして、早かったチームが勝ちというゲーム
その場にポッキーも輪ゴムもなくA部長は、いきなり かっぱえびせんをくわえ、お気に入りのお姉さんに反対側からかじってもらうゲームとなっておりました・・・・・
飲み屋で、結構無茶苦茶してきましたが、未だかつて、5cmのかっぱえびせんでのポッキーゲームは、初めてでした。
そうこうしているうちに時間は、過ぎ、気がついたら24時が迫っていたのです。
「A部長、そろそろ今日は、お開きにしませんか?」
とお勧めしお勘定に2人で行きました。 確か2人で、38,000円だったと思います。
自腹で19,000円払ってひたすらウーロン茶を飲みながら英語縛りで
カラオケを楽しそうに歌う、仕事以上にきつい仕事でした。
(当然、この後の自宅迄の深夜料金のタクシー代も自腹です!)
お店を出て、宗右衛門町のど真ん中でA部長が、
「え、え、Sさん、もう1軒、行きまひょう!」
「えっ、A部長、宗右衛門町にまだ、なじみの店があるんですか?」
「いや~、しらん、でも店は、なんぼでもある、行きまひょう ♬」
『・・・・(やばい、宗右衛門町で24時回って、一見でお姉さんのいる店に行ったら、どんだけぼったくられるか分かったもんじゃない)・・・・・』
「A部長、今日、お初にお目にかかり、本当に楽しかったです、しかし12時も回りましたし明日も仕事でございます。 次のお店は、次回の楽しみとさせて下さい・・・」
「あっ、そう~、じゃ残念らけど、今日は、ここまでとするか!」
「ありがとうございます、それでは、おやすみなさい」
と言って、A部長と何とかお別れしました。
私は、その日から、そのスーパーのIT部門の担当営業になったのでした。
数年後、あるシステムをI〇Mと地元のT社と当社の3社協業で導入したのですが、結構トラブル続きでカットオーバーに時間がかかった案件がありました。
ゴールが見えてきたある土曜日、A部長と当社の開発のプロジェクト・マネジャー BさんとI〇MのC営業部長とが休日出勤し、最終の話を詰め、合意に至り、夕方、3人で立ち飲み、宗右衛門町のあのラウンジに行ったそうです。
3人に夫々東南アジアの女性が、横について、お酒を飲みカラオケでおおいに盛り上がったそうです。
特に独身のBさんの横についた 中国籍の上戸 彩(以下、あやちゃんと記載)似の若い女性は、最初からBさんに超親密な態度で接していました。
暫くすると、あろうことかBさんは、あやちゃんに、膝枕してもらって
ご満悦・・・・・・
それを見たC部長は、
「きみら、似合いのカップルやね~、付き合ったらええのに・・・」
A部長 「ほんまやね~、ええ雰囲気やな~」
Bさん 「えへへへへへ・・・・・」
夢のような時間は、あっという間に過ぎ、お店の終了時間24時になった。 大満足のおじさま3人は、その店を後にしたのですが、
Bさんは、あやちゃんに
「この後、私の知ってるお店で、一緒に飲みません💛」 とささやかれた。
チューリップ(鼻の下が長い)になったBさんは、A部長、C部長には、その事は告げず、お店で分かれて、あやちゃん行きつけの店に同伴した。
Bさんもかなり飲んでいたそうですが、お酒は、強く自信もあったのですが、その店で水割り2杯飲んだとたん意識を失ったそうです。(おそらく、薬物入りの水割り・・・・・)
その後の記憶が、あいまいでは、あるのですが、法外な請求をされ、払わないと言ったら、マンションに連れ込まれ、屈強な男に馬乗りになられ、顔面を何発もげんこで殴られた。 そして、ATMコーナーに連れて行かれ
出金させられ、とんでもない金額の飲み代を支払わせられた。
頭にきたBさんは、警察で、事情を説明し警察官と一緒に殴られたマンションに行くと あやちゃんが出て来て
「おまわりさん、この人ストーカーなんです~ 私、付け回されて大変怖かったんです~~」 とおびえた声で直訴され、結局、泥酔状態のBさんを見たおまわりさんは、あやちゃんの主張を受け、それ以上は、何もして頂けなかった。
しかたなく、Bさんは、ぐでん、ぐでんのまま家に帰り、翌朝、目を覚ますと左目の周りに大きな内出血があり、非常に痛んだ。
救急病院で診てもらうと
「目の周りの骨が骨折して内側に入っています。」
「ええっ~」
「この陥没した骨を手前に引き出す手術が必要ですが、
はれがひくまでできません。」
「ひえっ~」
「あなたは、運がいい、もう少しで失明するところでしたよ!」
「が~~ん!」
月曜日、舘ひろしのようなサングラス姿で出社したBさんは、上司に事情を説明し、1週間後、手術を受け何とか、復活することができました。
おまけ:復活したBさんは、
「・・・それにしても・・・ あやちゃん、かわいかったよな~ ♪ 」
とつぶやいており、挙句の果てに、あやちゃんのSNSを探し出し
「 僕だけど~ 覚えてる~ ♬ 」と ツィートしたそうです・・・・
・・・・いかん!・・・脳にもダメージが・・・・・
◆ 毎週、金曜日に発信予定です。
次回予告:No.45 お金持ち その2:人は、見かけによらない
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