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クッキー


つらいなと思って
噛み砕いて飲み込んだ感情は
一旦自分の体を出て
また出戻ってきてしまったようだ

つらくて手放した幸せは
時間を経て
私に新しい形の幸せをもたらしたようで
でもそうではなくて
その重さが油分になって
自分の身体に纏わりついていく

失って気づくものの大きさに
気づいているようで気づかないふりをして
他人の優しさを搾取して
それを幸福だと言えるのだろうか

型に当てはまらない当てはめない幸せを
願わずにいられないのに
あの日の私とは違うのに成長したのに

ほろほろと音も立てず苦味を甘さで誤魔化して
あっという間に消えていく

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