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小さな「気づき」#42~「好き」だったことが「楽しくない」に変化したことへの考察~

近年、「意識高い系」という言葉をちらほら耳にするが、
ビジネス本や自己啓発本を買い、自身を高めていくことが好きだった事を振り返ると、私もその一員にカウントされるのかなと今では思う。

昔は確実にそれが「楽しい」と感じていたはずなのに、ここ数年イマイチ楽しくないのである。
自分のゴールはどこなのか、最終的に何を目指しているのか。
そもそも本当に意識を高く持ちたいのか、それさえもよくわからなくなっていた。

しかし、いくら頭で考えていても答えは出ない。

そんな時、たまたま出会った本がある。

よしもとばなな 「違うこと」をしないこと


その中にこんな一文があった。

本来 の 自分 と 調和 し て い ない 感じ の 人 が いる と、 すぐ に 気づき ます。「 この 人、 本当は こういう 人 じゃ ない ん だろ う な」 って。 自分 じゃ ない こと を し てる から、 こっち も なんとなく 居心地 が 悪く なる。 もちろん よけい な お世話 なので いちいち は 言わ ない けど「 本来 は こういう 人 だ よね」「 だっ たら、 こう すれ ば 楽 なのに」 って よく 思う。   そういう 人 って、 その 時 つきあっ て いる 恋人 に 合わせ て い たり、 親 に 合わせ て い たり、 学校 や 会社 や いわゆる 世の中 の 常識 という もの に 合わせ て い たり し て、 自然 に いけ ない と いう か、 のびのび でき なく なっ てる ん です よね。 ノイズ が 多い から、 違う こと を し て いる うち、 どんどん、 どんどん、 ズレ て いっ ちゃっ て、 今、 どこ に 戻っ て いい か わから なく なっ てる。

吉本 ばなな. 「違うこと」をしないこと (角川文庫)

これを読んでギクリとした。
私、きっとこれだなって。

20代の頃は、上司に認められたい、「すごい人」と思われたい、バカにされたくない、恥をかきたくない…と本を読み漁るのにも必死だった。

しかし、40代半ばになり、仕事でも立場が変わり、ばななさんの言う、「本来の自分に調和していない」状態だと気づいた。

「何となく違う」という感覚をスルーして、そのままにしておくと、本来の自分の感覚が鈍って、本当の自分に戻れなくなってしまう。

今の私にマッチする本はこのような本ではないのだと気づいた。

自分の欲求や願いは些細な事でもないがしろにせず、普段から大切にしたほうがよい。

「違うこと」をしないこと。
この感覚、大切に生きていきたい。



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