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「ありのままの自分を受け入れること」の結末

ナンバーワンにならなくていい
もともと特別なオンリーワン
だと言われたのは、今から22年も前のことらしい。
あの時代とは違って、今の世の中は個人の尊重と多様性の理解が当たり前になった。

無理に誰かのいいなりにならなくていい
嫌なことは嫌だと言っていい

誰かと比べなくていい
あなたがあなたであることだけで価値がある

この考え方は、それまでの競争社会で生きづらかった人たちに居場所を与えてくれたし、肩の力を抜いて仲間と付き合うことの大切さを改めて教えてくれた。

でもその結果、
変わらない=成長しない
ことを社会が許容してしまい、それを許容できない人の方が問題だという風潮が生まれた。
多様性という肩書きのもとに、誰かと違う自分であることこそが不可欠で、誰とも被らない名前、他の人と違うファッションを追い求める人が増えた。
そして、そういう自分だということをSNSなどで知らしめることに、自分の存在の意味を見いだすようになった。
これは個人だけのことではなく組織にもあてはまり、例えば大学では聞いたことがない学術分野が学位の名称になり、オリジナリティーを求めるあまり、学問体系が崩壊しそうだ。

皮肉を込めてこんなことを書いてしまったのは、世の中を批判したいわけではなくて、自分自身にこれを感じるからだ。

変わりたい、過去の自分をきちんとしまって前向きに生きていきたいと呟くくせに、変わるための行動をとらない。
なぜか。
無理に変わろうとしなくていい、そのままの自分でいいのだ、ともう一人の自分が囁いているからだ。

noteをはじめて10ヶ月。
自分の半世紀を振り返って、いろんなことを考えた。
変わりたいと何度も呟くのに、新しいことをはじめたのはパン作りくらいだ。
それすら続ける気持ちがしぼんでいる。

マンション購入の検討。
英語の勉強。
海外旅行。

なにもできていない。

最近ちょっと落ち込み気味だ。


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