【タル空】弓蔵って、そんなに重いの!!?
タルタリヤが弓蔵を軽く扱っていることに衝撃を受ける空くんの話です。
弓蔵の説明文を改めて読んでいて、思いついたネタです。
・めっちゃ短い
・ギャグ気味
・弓蔵の重さに関して、某少年漫画の重し的な解釈
・キャラの武器の扱いについて自己解釈あり
参考資料
・弓蔵 説明文
・タルタリヤ 実戦紹介動画
・タルタリヤの弓を扱う待機モーション
※初出 2022年12月27日 pixiv
塵歌壺にて
「う〜ん…。」
装備図鑑のある一文を見て、空は考え込んでいた。いや、正確に言うならば、図鑑にある一文を見て納得がいかないようである、というのが正しい。何故ならば…
弓蔵
錆だらけの鉄の弓。
かなり重いため、矢を射るどころか、持ち上げることも困難である。
(って、書いてあるけど…)
チラ…
スッ…
シュパァッ…
ヒュヒュンッ
「よしっ。こんなものかな?」
弓蔵の説明文を読んだ空は、少し離れた射撃訓練場で、件の弓蔵を軽々と扱うタルタリヤを盗み見た。空中に水元素を纏う短槍を生み出すと同時に、弓蔵も空中を舞う。その弓蔵を回転させて手にしながら、口元には笑みを浮かべている。
説明文の一部を借りるならば、持ち上げるどころか、かなり手慣れた様子で扱う様は重さなどは一切感じさせなかった。重さで持ち主を翻弄するはずの弓蔵の方が、まるでタルタリヤに翻弄されているような印象を受けた。
(本当に重いのか…?)
「ん? どうしたの空??」
「いや、重くないのかな、って…。」
未だに不信感が募る眼差しで見つめていれば、それに気付いたのか、タルタリヤは弓蔵を片手に持ちながら問いかけた。
「だったら持ってみる?」
スッ
「いいのか?」
「うん、いいよ。」
思わず本音を口に出せば、タルタリヤはそんな提案してきたので、この機会に…、と乗ることにした。
(あんなに軽々しく扱っているんだから、俺だって…!)
「じゃあ、はい。」
ヒョイッ
空が密かに意気込んでいれば、渡す為なのか、タルタリヤは持っていた弓蔵を空に向かって投げた。
「わっ! 投げる………。」
少しぞんざいな扱いと落ちてくる弓蔵をキャッチしようとして慌てて駆け寄る。何故なら、狙いが少しズレているのか、空の少し前にあるタイルへと弓蔵が落ちようとしているからだ。
だが…
ドゴォッ!!
メリィッ……
そのタイルに落ちた瞬間、弓蔵は大きな音を立ててめり込んだ。
「な、よ……。」
その衝撃は、弓蔵を投げたことに対して、空が発した抗議の言葉が途切れ途切れになるほどであった。
ヒュッ
(こ、こんなに重いのか…)
「あぁ、ごめんごめん。狙いが定まってなかったよ。」
ヒョイッ
ギョッ
(あの重さを軽々と?!)
「はい。どうぞ。」
スッ
思わず喉を鳴らして血の気が引いていく空を横目に、タルタリヤは軽い調子で謝罪しながら、タイルにめり込んだ弓蔵を軽々と持ち上げて、再び渡そうとしてきた。
ハッ
ブンブンブン
「や、やっぱり遠慮しとくよ…。」
「そう?」
シュンッ
その光景に、目を見開く空であるが、目の前に差し出された弓蔵が視界に入ったので、慌てて首を横に振って断った。それを聞いたタルタリヤは不思議そうにしながらも、光の粒子と共に弓蔵を収納した。
「よくこんな重いの持てるな…。」
「ははっ。鍛えているからね…。
空を持ち上げるために!!」
グッ
「なっ! 何言ってるんだ!!」
信じられない光景を立て続けに見た空は、思わず本音を漏らしてしまう。それを聞いたタルタリヤは、グッドポーズを取りながら得意げにそんな返答をしたので、まだ驚きに心臓をバクバクとさせながらも、反射的に抗議した。あまりにも、ピンポイント過ぎる理由だったからだ。
「そもそも、俺を持ち上げるために鍛えてる訳じゃないだろう?!」
「まぁ、理由の半分ではあるよ?」
サラッ
「半分?!」
「うん! もっと空を軽々と持ち上げるようになるのが俺の目標なんだ…!!」
キラキラ
「そんなこと目標にするなー!!!」
「はははっ。」
あまりにもキラキラした瞳で突拍子もない理由ばかりを述べていくので、空はますます声を荒げる。だが、タルタリヤは気にした素振りは全くなくて、むしろ話せば話すほど、笑みを深くしていく。
(もっと鍛えよう…)
そんな事態を回避する為に、かつ、弓蔵を軽々と扱うタルタリヤに対抗心を燃やして、もっと鍛えることを誓う空であった。
-END-
あとがき兼補足説明
武器の扱いに関しては、キャラ1人1人の適応力の高い武器であれば扱いは容易になる、という自己解釈をしました。そうでなければ、弓蔵なんて扱えなさそうですからね…。
さらに言うと、タルタリヤは"弓が1番苦手"と言っているほどなので、そこから、もしかしたら武器(=弓)の適応力を克服したことで、他の弓キャラよりも扱いに長けるようになったのではないかな…と思いました。
待機モーションでも全弓キャラの中で唯一武器を取り出しているモーションがあるので、苦手を克服したからこそ感覚が鈍らないようにしているのでは?と思いました。
ここまで読んで頂きありがとうございます!!!
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