「ダイの大冒険が2000円切りましたね」について自閉症スペクトラム当事者が考察してみた(前編)


みなさまはじめまして。
ちーたると申します。


先日、X(旧Twitter、便宜上当記事ではTwitterと表記させていただきます。)でこんな投稿を見ました。

元ツイート?ポスト?の方は鍵アカウントにされてしまったようで見えなくなりましたが、リンク先のスクショの通り結構リポストやふぁぼ、またリプや引用リツイート?では悲喜こもごも、そして疑問の意見が多数寄せられていました。

これを見て、大学生活とアルバイト、そして就職活動を現在進行形で行って社会に馴染もうと努力している、自閉症スペクトラム(いわゆるアスペですね、以降当記事ではASDと記載します。)の私なりの考察を書き残しておこうと思います。

0.注意(前提)


1.まず私は、はな@転載禁止さんのフォローをしておらず普段のポスト主及びその息子さんのことを知りません。そのためあくまでも私の経験や見聞による推測になります。
2.当方心理学生のため一部臨床心理学に関するワードが出てくることもあるのですが資格をもっている訳では無いので誤っている可能性があります。
3.この記事での考察は自閉症スペクトラムの方々の意向を代表したものではありません。あくまでも一個人のものとしてお読みください。
4.自閉症スペクトラムの特性を正当化したり、その周囲の方を攻撃するような意図はありません。

以上4点を頭において読んでいただけると幸いです。(一応推敲はしていますが不注意が多い特性もあるためご承知おきください)

1.なぜポスト主の息子さんはポスト主様が具合が悪い時にダイの大冒険の話題について話したのか?


ここがおそらく多くの人の疑問点だと思います。
パッと見全くその状況に不釣り合いでいわゆる空気が読めていない、というような状況に感じられることでしょう。

これは、あくまでも私個人の経験を踏まえての推測になるのですが、それは

親であるポスト主様を元気づけたかったから。

だと考えます。

いやなんでダイの大冒険が安くなったことが励ましになるんだ!?
と多くの方がツッコミたいポイントだと思います。
次になぜその話題と元気づけたいということが結びついたのか?ということについて考察してみます。

2.ASD=人の心がないとは限らない

本題と少しズレますが、Twitter上にはカサンドラ症候群に悩まされているという方々が複数いらっしゃいます。

精神医学や臨床心理学の場面であまり「カサンドラ症候群」という言葉は用いられないのですが、その方々のポストを見るにおそらく、
「自閉症スペクトラムの家族に悩まされている人」
のことを指す用語だと考えます。
その定義で言えばダイの大冒険のポストをしたポスト主様もカサンドラ症候群に入るのかもしれません。

私自身、自閉症スペクトラム当事者としてその家族の方々はどのように感じられているかということが知りたかったため、一時期そのカサンドラ症候群界隈(?)のポストを拝見しておりました。

そこでは
「ASDは人の心がない」「思いやりがない」「わがままだ」
と言ったような意見が散見されました。
確かにダイの大冒険についてのポストでも、
「なぜ息子はそんな具合の悪い時に自分の都合のことしか考えず話すのか?自分勝手ではないか?」
と憤慨された方もいるかもしれません。

これは私の推測でしかないのですが(再三)、

自分がその話題を面白いと思っていてその話をすれば親も元気が出るかと思ったから

なのではないか?と思いました。

私自身の経験や、SNSで繋がっている方の投稿を見ただけのn数の低い考察にはなってしまうのですが、ASDの方でも思いやって行動する人は一定数います。
全ての方がそうとまでは言いきれないのですが、ASDだからわがままだとか人の心がないだとかそういうわけではない人も少なくはないのです。

しかし、アウトプットとしては思いやりがない言動として見えてしまうことが多々あります。
というか簡単に言ってしまえば相手を思いやり、その立場に立って考えた結果、どの行動に移すべきかという選択がうまくいかないのがASDの特性なのではないかと私は考えています。

ではなぜ思いやった結果の言動が定型発達の方とズレてしまうのかについても考察したいのですが、ここまでで1000字を超えてしまったので前後編か、前中後編に分けたいと思います。

ここまで長文、乱文にも関わらずお読みいただきありがとうございます。
ぜひ、続編も読んでいただけると嬉しいです。




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