奏 琴乃(かなで ことの)

せつない恋、辛い恋、幸せな恋… 十人十色の恋もようを 音楽と歌詞に乗せて つらつらと。

奏 琴乃(かなで ことの)

せつない恋、辛い恋、幸せな恋… 十人十色の恋もようを 音楽と歌詞に乗せて つらつらと。

最近の記事

母と少女、そしてわたしと  「きみにしか聞こえない」DREAMS COME TRUE

人は子どもに返っていくのだと 言うけれど、やっぱり自分の親が屈託ないあどけない少女のような顔に返っていくのを見るのは辛いなと最近しみじみ思います。 もっと悩みを聞いてほしい もっと話を聞いてもらいたい それなのに 私より幼いその少女は、いつも 隣で笑っているだけ。 父が大好きなのだと 初恋を語るように 幸せそうに微笑みます。 娘の 苦しい も 助けての声も 届かなくて 隣にいるのに もうあなたに 私の声が届くことは ないのだなと そう 悟ると なんだか 地球にひと

    • 「その歌声で悲しみやせつなさを受け止め、引き受けて」八代亜紀さんへ

      「阿蘇で取材をお願いします」。さすがに山深い阿蘇でミュージシャンにインタビューする経験がなかったので、「やはり大御所は違うなぁ」と思いつつ、ピリリと緊張感を持って、約束のホテルへ向かった。 時間になり扉を開くと、畳の部屋にその人はいた。 そして開口一番こう言った。 「あのね、亜紀ちゃんね」。 小さな顔に、大きなパーツが並んだ美しいその人は八代亜紀さん。 話し始めると、大人の女性としての美しさとは真逆で、その口調はまるで愛らしい少女のようだった。 「なんて可愛らしい人な

      • 「私は私が主人公の人生を生きていきたい」と願うことはいけないことですか?

        「私は私が主人公の人生を生きよう」。 そう思ったのはいつ頃だったか。 当時、私には好きな人がいた。 その人のために綺麗になりたい、可愛くなりたい、 釣り合いのとれる知識だって身につけたい、話の合う人間になりたい…。 そう思った。 会う前にはネイルサロンに行き「前回会ったときとは違うカラーにしてください」とオーダーしピカピカの爪に目をやる暇もなく、次の美容室へと駆け込む。 仕事で忙しい合間にすべてをやり遂げたかったからだ。 予約時間にギリギリで滑り込み、サラサラ髪にしてもらい

        • 「好きな人の手を離すということは美しいことだろうか」〜羽生結弦さんの別れに寄せて

          訃報に打ちひしがれていたところに飛び込んできたのは 羽生結弦さんによる 「大切な人の幸せのために別れます」 宣言でした。 聞いた瞬間、思いましたね…フラッシュバックしましたね。 あかんぞ、これはいかんぞと。 遠い昔、「誰かの何かのために、相手の幸せを祈りながら手を離した」オンナがここにいたからです。 当時を振り返り、今思うことは 「あれは一体何だったのか…明らかな悪手だったとしか、いいようがない」でした。 最近、しみじみ親しい友が言うんです。 「恋ではイイ子にならな

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