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コインランドリーより、愛以外を込めて

 朝、六時。

 まだ外は薄暗く、しんしん、とよく表現される音で、雪が降っている。朝とも夜ともつかないこの薄暗さに救われるような一日の始まり。

 除雪にかり出され、スコップや除雪機を相棒に、深い雪に翻弄されている歩道を、わたしは、コンビニで散財したパンパンの袋と、濡れた洗濯物かかえ、もってコインランドリーに向かった。

 洗濯も食器を下げるのも、食器を洗うのも、顔を洗うのも、歯を磨くのも、最近ままならない。
胃痛腹痛肌荒れ物もらいに、寝付きの悪さ。心は脆い。
肌荒れるとテンションさがり、元々美肌ではないのに、どうすんの

 なぜ。と、未来のわたしは、猛烈に後悔し、呪うだろうけれど、今のわたしでは、この変化の波間の漂流した木片に、しがみつくしかない。

 職場の人事の変革、来月付けで人事がかわり、とそのまえに、執務室が変更となり、引っ越しの片づけが終わらないうちに、あれやらこれやら舞い込み、なんだか、絶賛一人火踊り。残業すると心がそがれ、一日中、仕事の事ばかり考えて、これは一人仕事教祖かな、なんて、つっこむ人も誰もいなくて、昨日は、帰ってそっこー家族が作った野菜肉いためを何日目だろうとたべたりして、もう、ご飯も作る気力なし、どうしよう、みんなでビヴァン見よっと、楽しく、一家の団らん笑い、はらはらし、目力が凄、俳優業は業だ、トカ想って。わたしの目の三倍はある方々の演技力、造形力、美しさに感服。

 無人のコインランドリーは、うすざむく、わたしは、ホットの缶コーヒーを飲みながら、ラモーンズの電撃バップと、コースターズの朝から晩までロックンロールに夢中とかの歌を聞きながら、ステップを踏む。原稿を書く。

 セコマで買った、体に良さそうな総菜と罪悪感。朝御飯は、出来合い。これから帰るんだ。家族は一人、夜鷹組はおきてまどろんでるから、一緒に、罪悪感を食べて、一日乗り切るしかないね。

 そうだ。本もあるし、わたしには言葉がある。
負けたくないという気持ちで、今は誰かに寄り添える体力がないから、少し自分に優しくしてみよう。

 日が昇り、わたしの後ろ側が、明るくなる。

 乾燥機の回転がとまる。
わたしは、YOUTUBEの検索窓に、オーティスレディンと打ちこむ。洗濯物を取り出す。

 さて出発。


 ふと思ったのだけど、

『想うひとがいない』という生活は、空虚なものだし、ちょっぴり寂しいものだ。

関係ないところで文鳥の湯上がりをはっておくことにした

 

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