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取り返しのつかない事をしてしまった

課長Kのことを知れば知るほど疲れてくる。

今の課長Kは一言で言うと細かい。信頼する人には優しく接するが信用できない人に人には厳しい。また疑問に思ったことは調べまくるところもある。

先日、Kに呼び出された。
「休憩について話したいことがある」
自分は業者対応等のため手待ち時間のようなものが昼を中心に出てくるのだが、その段階で食事をとっていた。その後改めて1時間昼休憩を取ったのだが、それは休憩の二重取りであり通算して1年前からこのような行動をとっていたと指摘された。簡単に言えば1年前からほぼ毎日1時間サボっていたということだ。
自分は手待ち時間の認識でいたが食事をとった時点で休憩時間だとKは主張した。結論は持ち越しになったが、その際、
「こちらはデータを持っている」
と話した。
データというのはセキュリティカードをセンサーにかざした時間のことであり、大まかではあるがその時間にどこにいるかは分かるというのだ。

さらに話は続く。
「次は打刻のことなんだけど」
この会社では普通の打刻のほかに出先で打刻できるよう会社貸与携帯での打刻もできるようになっている。また、PCのログイン、ログアウト時間も記録され、不正防止に一役買っている。不正打刻は違法のため対策されているのだ。
そんな中、遅刻しそうになって携帯打刻をしてしまった。そこを責め始めたのだ。部署では全員出社という前提のため携帯打刻は禁止されているからだ。
「始業時間に準備ができているのか」
そこが争点である。
大抵の方は9:00か9:30、10:00のいずれかであると思うが、仕事を始める時間に仕事ができる準備ができているのかというのがKの知りたかったことである。
そんな中、向こうがデータを持っていることを思い出し、そのことを話した。最終結論はデータを調べてからということになった。
その後、Kからのメールで、
「準備ができていたようですね。分かりました」
とあった。

あとでJとこの話をしたが、KはJの上司でもあり近くにいる時間が多いためいろんなことを知っていた。今回はKが折れたような感じであることと、気になったことがあればとことん調べるクセがあること、信用を無くすとちゃんとやっているか気になるクセもあるからしっかりしてほしいと言われた。

いずれKだけではなくJとも敵として争うことになるであろうという予感はしている。

※その後、結論が言い渡された。
毎日書いている日報の中に休憩を大体のかたちで記入するのだが、当面の間、データと照らし合わせるために実際の休憩時間の記入が義務付けられることになった。
当面なのでどのくらいかは分からないが、数年は続くのではないかと思っている。まさに課長Kの逆襲が始まったところだろう。
ただ、会社のゲートを通過しているかで判断しているようで、外に1時間出たのかビルのロビーにいたのかまでは実際にKが確認しなければ分からないようだ。
「僕は君を信用していないから」
その一言が全てを物語っていた。

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