はじめての人間ドックでひっかかった話②
9月5日
人間ドックに必要であろう事前の検査キットはついぞ届かなかった。日程変更したせいか、はたまた郵便事故か、人間ドックは月曜日の朝だったため、土日はオペレートセンターに繋がらずどうにもこうにもうんともすんともなんも出来なかった。(のちに郵便事故だということが判明)
事前情報も与えられず、右も左もわからないはじめての人間ドック。でも、そこそこ出来る子なので、HPで注意事項を読み込み、食事と水は制限した。なんなら、尿検査も自宅にあるスピッツにいれて持っていった。
そこそこ出来る子なので、私(2回目)
…結局尿検査はやり直しだったけど
出来立てホヤホヤの検診センターはホテルのようなフロントだった。
建物全部が新しい匂いがして、更衣室も検査着もすべてがキレイで気持ち良かった。
人が少ないせいか、するすると検査はすすむ
採血、血圧測定、問診、レントゲン、身長体重、心電図、子宮頚がん検診に胸のエコー、聴力視力、そして腹部エコー
あったかいジェルをお腹に垂らされ、エコーで見ていく看護師さん。
万歳をして号令されるまま、ひたすら息を吸ったり吐いたり止める私。
右の脇腹、肋骨の一番下である浮遊骨にがんがんエコーの機械があたり、痛くなってきたところで半笑いで聞いてみた
「たくさん撮るんですね(笑)(浮遊骨痛い…)」
「……そうですね………全部で16枚撮るので…」
真剣にモニターを見ながら角度を変えながら脇腹に機械を滑らせている看護師さんの仕事の邪魔はしちゃいかんとお口チャックをしてやり過ごした。
そんなところに異常があるなんて1ミリも思わなかった。なにせこちとら生まれたてのヒヨコみたいなピヨピヨした人間ドック初体験の人である。腹部エコーにどれほどの時間がかかるかなんてわからん。
すべての検査が終わり、私はのんきに長男の受験のスケジュールを手持ちの小さなカレンダーに書き写すというミッションをしていた。
そうこうしているうちに、最後の診察に呼ばれた。簡単な結果がお知らせされるらしい。
診察室に入ると、女医さんは真剣な顔で私に切り出した。
「カネコさん、初めての人間ドックなんだよね?若干の横隔膜のひきつれが見えるけど、これは別にダイジョブな範囲。それよりも問題は肝臓。」
「肝臓!?」
「ここにね、5~6センチぐらいのなにかがあるの。」
「…なにか…。」
エコーの画像を画面に表示させながら、測りながら私に説明していく。
「他にも1~2センチのものあるんだけど、これは血腫だと思うから、でも、こっちはちょっと大きすぎる。良いものか悪いものかわからないから精密検査が必要。」
頭の中が真っ白になった。
地獄の10日間のはじまりである。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?