はじめての人間ドックでひっかかった話③

前回のつづき。

「えっと、、悪いものではないと思うけど、良いものかどうかもわからないと…えーと?」

とりあえず取り乱してはいけないと、大暴れする心をどうどうとなだめながら言葉を繋いだ。戸惑う私に女医さんはたんたんと話をする


「そう。はじめての人間ドックだからね、元からあったものかもしれないし、わからない。でも大きさがねぇ。。。」

大きさがなんなのだ。わからん。でも、元来ネガティブマシーンである私の思考は悪いものとしか既に考えられない。

「…まぁ、、今わかって、、、早めに?わかって良かったってことですよね。」

膝の上においていた手をぎゅっと握り、思わず下を向いてしまった。良いものか悪いものかわからんもんが、しかも、先生が「大きさがねぇ…」って言ってるものが…少なくともこの時点で良いものとは思えん。

紹介状はもらえるのかを確認し、診察室を後にした。結果が送られてきてから紹介状は請求できるらしい。

ふむ。どうしよう。帰り支度をし、料金を払いながら、パートナーにいうべきか言わざるべきか…心配するだろうし、検索魔でもあるからきっと私以上に検索してあーだこーだ伝えてくるだろうし…

………やめた。私はすぐに顔に出る。ぐちゃぐちゃ考えても、「隠し事の出来ない素直なところが良いところ」が売りのカネコなので、秒でバレる。

パートナーへ伝えるか伝えないかの脳内会議と同時に、帰り支度→料金の支払い→検診センターから徒歩3分の駅までの道のりで、「悪いものだった場合の私の闘病生活」のイマジネーションを3周はした。

我ながら器用な脳内である。

その日、お休みだったパートナーこと、夫は1人でランチを食べるところだった。ラーメン+豚丼。私からの電話で食欲をなくし豚丼は残してしまったらしい。ごめん。夫。そしてラーメン屋さん。

電話を切ったあと、大事なことを伝えるのを忘れていた。彼は検索魔だ。

「検索しないでね!心配になっちゃうし、大人しく紹介状を待ってから病院行くから!」とLINEを打っ…………秒で調べていた。

…遅かりし、、、仕事の出来る男は違うぜ…

秒で調べ尽くした夫は、自宅に帰った私に「お前は大丈夫。」と言った。

が。ネットにどこまで信憑性があるかわかったもんじゃない。素人には限界っちゅーもんがあるのだ。

夫を信じないわけではないが、100%信じるほどピュアではないのだ。だってまだ39だけど、もう39だから。ある程度の酸いも甘いも経験したし、なにせ、3人も腹から人を産み出した。ぴっちぴちではないけれど、びちびちだ。(びちびち…?)

学校から帰ってきた子どもたちはいつも以上にキラキラしているように見えた。これがマンガやドラマだったら死亡フラグだとさえ思った。

ここから私の情緒はぶっ飛んでいく








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