とうとう今年も…梅干しの塩漬け中に発生した産膜酵母の除去と洗浄・消毒、そして紫蘇漬け(福井県産紅映梅梅その2、五郎梅その2)
今年は梅雨入りの遅かった首都圏。
入梅後も雨の降らない梅雨らしくない日々が続いていたが、ここ数日やっと雨が続いて屋内温度と湿度が急上昇。エアコンの除湿機能やサーキュレーターを駆使しているが蒸し暑い。夫が急に「除湿器買わない?」と言い始めたくらいだ。
それでふと気になったのが塩漬け中の梅干したち。
今年はどの梅も塩分15%前後で漬けたので、梅酢の出は至って順調だった。2~3日でファスナー袋がひたひたになるほど梅酢が上がり、品種別に置き場を分けて天日干し待ち体制に入ったのだが、そういえば最近様子を見ていない梅がいくつか。
昨年は初めての梅仕事で気が抜けず、朝夕必ず全ての梅チェックを行い、その都度ファスナー袋の天地返しや上下を揺らして梅酢が全体に行きわたるようこまめに手をかけていた。
今年は梅酢の出が良いので、直近で仕込んだ分以外はついさぼってしまっていたが、その後変化はないだろうか。
慌てて全ての仕込み中の梅を確認したところ、…あった…。
とうとうリアルタイムでこの件に触れなければならない時が来た。
産膜酵母。
今年も出会ってしまった。
それもけっこう立派に成長している。その分だけ私が日々のチェックを怠ったということだ。反省…。
今回発覚した分は6月21日に塩漬けしたばかりの福井梅の一部(最も小さな袋)と、更に前、6月12日に塩漬けした五郎梅2袋のうち1袋。いずれも同品種の他の分には問題はなかった。
ともかく、発見した分はすぐに洗浄&消毒。
該当する梅を取り出し、産膜酵母を注意深く取り除いて水かホワイトリカーで念入りに洗う(目立つ塊を取り除いてもごく薄い膜が残っている場合もあるので、よく確かめてしっかり洗い流す)。初期のカビも洗えば取れるので、確認しながら丁寧に洗う。
それからきれいなホワイトリカーに数分間漬け込み、その間に浸っていた梅酢も煮沸消毒。冷ましてから注ぎ入れる。
量が多い場合はここまでするのは難しいが、最も小さなSサイズ袋だったので、袋も洗って消毒した。
それでもまだなんとなく心配で、紫蘇漬けに適した時期(塩漬けから2週間後)には少し早いが、この機に紫蘇漬けもしてしまうことに。
手持ちの揉み紫蘇(何度か揉んであく抜きし、塩と梅酢で漬けたもの)を生梅の重量の20%計って袋に入れ、梅にまぶすように散らしてから梅酢を注ぐ。
今回使った揉み紫蘇の塩分は20%。全体の塩分が上がるので、産膜酵母やカビのリスクはいくらか軽減されるはずだ。
そして…もうひと袋はより重症だった。
ごめん五郎梅。私が毎日のチェックと天地返しを怠ったからだ。ぱっと見ただけでも大きなものが5~6箇所あり、中には緑色を帯びたような不穏な色のものも。
(以下2枚、お目汚し画像です。お食事中の方などご注意ください)
工程は上のケースと一緒。
該当する梅を取り出し、その近くの梅も念のため確認し、心配な分は全て洗ってホワイトリカーで消毒。
産膜酵母は全て除去して水またはホワイトリカーで何度かすすぎ、数分間ホワイトリカーに漬け込んで消毒する。昨年は「除去してホワイトリカーで洗う」まで行ったが、干す際に残存膜と思われる白いものがみられたので今年は念を入れる。
きれいに取れた。ホワイトリカーに漬け込み中。
そして紫蘇漬け。
要領は上と全く一緒。梅酢の煮沸はしなかったため袋の内部をふき取り、ホワイトリカーを吹きかけて可能な限りの消毒を行った。
なんとかセーフだと良いのだが、ともかくこの分は引き続き念入りにチェックし、今のところ問題なさそうな他の梅についても、やはり日々のパトロールが欠かせないと痛感。
やはり梅シーズン中はゆめゆめ気を抜いてはならない。
これから室温が上がってさらにカビやすい季節になるはず。
みなさまもどうぞご注意くださいませ。