海外文学に興味を持つきっかけとなった本

まず1冊目は、村上春樹訳の「グレートギャツビー」。村上春樹のこの小説への愛はすごく、人生で一番大切な小説と言っていることは知っていたので、気になって読んでみた。

この本は、海外文学にハマるきっかけになった。文章の綺麗さ、もの寂しい世界観に魅了された。小説は、ストーリーよりも、文体や世界観の方を重視するという自分の今の考え方の基盤となった。レオナルドディカプリオが主演の映画もあるが、やはり映画ではこの文章の美しさは表現できないだろう。原作も読んでみたが、難しかった。

フィッツジェラルドは、1940年に44歳という若さで他界している。もう少し長生きしたら、もっと名作が生まれたのに、、と残念な気持ち。長編は少なく、稼ぐために短編が多いイメージ。短編の中では、「冬の夢」「氷の宮殿」あたりが好き。とくに「氷の宮殿」のラストシーンは鮮明に覚えている。「バビロンに帰る」なども色々読んだが、結構前に読んだので、忘れてしまった部分も多い。また読み直したい。フィッツジェラルドの作品に通底している、もの悲しい、もの寂しい感じがとても好きだ。村上春樹の訳がとてもよく、角川文庫などでは満足できなくなった。

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