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年下男子に振り回された話

起こった出来事は書き記した方が気持ちの整理もできてストレス発散にもなるなと気付いたのでこれもまとめておく。

とても直近の話。
内定先の仕事が始まるまでの間、繋ぎで派遣をしていた。
無駄に頑張ってしまい昼も夜もそれぞれ別の派遣先で働いていたのだけど、夜の派遣先のお話。

突然ですがわたしの好みは黒髪・短髪・センター分け・ピアスあいてる・顔のほくろ、などです。
だいたい田中樹が当てはまるので、田中樹が好みの顔だと思っていただいて大丈夫です。
そんな雰囲気田中樹の方が派遣先にいた。
外見だけで言えば正直かなりタイプな感じだった。

わたしなんかは派遣先で仲良くなった友達とキャーキャー騒ぎながら仕事してたのでとてもうるさかったと思うのですが、彼はいつも寡黙に仕事をしていた。
単純に同年代の同性があんまりいなかったので、話し相手がいなかったというのが大きかったのだとは思う。
そんな感じなので、わたしも話しかけづらいところがあり、なかなか距離を縮められずにいた。
ただいつもピアスがすごくいいなーと思ってそれだけは自然と眺めていた。

派遣先の仲良いメンバーで食事会に行くことになりグループLINEができた。
彼もその中にいた。名前を仮にあきくんとしよう。
食事会当日は大人数のためテーブルを3つぐらい使ってみんなで囲った。
わたしとあきくんは丁度対角線上あたりに座っていて、最も遠い距離だった。
なのでこの時もほとんど話せず、ただ目が合うことは多かった。

この頃は全然、恋でもなんでもなくて単なる目の保養って感じだった。
ただ歳も近いのでもう少し仲良く出来たらいいのにな〜とは思っていた。

わたしは夜の数時間だけなので休憩というものがなく、更衣室も使わず身一つでいつも出勤していた。
あきくんは小休憩はあるものの、わたしと同様身一つで来ていたようで帰りが同じタイミングになることが多かった。
その時間で時々話をするようになった。
どこから通勤してるのかとか、今日は疲れましたねとかそんな他愛のない会話だ。

ある日、夜の派遣組がわたしとあきくん2人だけのことがあった。
あの日で急速に仲が縮まったように思う。
「りあさんの住んでる方でオススメの居酒屋あったら教えてください」
車に乗り込む前にそう言われた。
「おっけー!LINEしますね!」と言ってわたしはめちゃめちゃ考えに考えた末、候補をいくつかピックアップしてLINEを送った。
ただ居酒屋をピックアップして終わるなんて事務的なLINEになるわけもなく、お酒は何飲むんですかとか強いですかとか、居酒屋にまつわるトークが始まる。
かなり短いスパンでトークが進んでいき、その日は深夜1時頃までLINEしていた。
ここから毎日深夜までLINEをする生活が続いた。
別件なので詳細は省きますが、わたしに好意を抱いているおじさんや友達にガチ恋しているおじなどがいたので、最初のうちはおじにまつわる話題や派遣先の話題が大半を占めていた。
タメ口混じりのLINEも増えてきて、タメ口解禁もした。

あきくんは本業は別にあり、あくまで副業で派遣をやってるという感じである。
本業の方がわたしが結構興味のある分野だったので、たくさん誉めちぎるなどしたところ、「じゃあなんか奢ってあげるよ」と言われた。
わたしとしてはすごく悩んだ。
本当はご飯とかに誘いたいけど、まだそこまで仲良くなれてないかな?重いかな?と。
多分この辺からもう好きだったんだろうな。

悩みに悩んで「飲み物1本でも奢ってくれたら嬉しいです」と送ったところ、ご飯で全然いいとの事だったのでお言葉に甘えてご飯を奢っていただくこととなった。
とはいえ、本当に奢ってもらうつもりは全然なかった。
あきくんはわたしより年下(元彼と同い年)だし、奢ってもらいたくてご飯に行くのではなくて、ただあきくんと一緒の時間を過ごしたかったからだ。
日程とエリアを決めて、好きな食べ物嫌いな食べ物とか、何系が食べたいとかそんな話をした。
ちなみにオムライスが好きと言ったら可愛いと言われました。
オムライスが好きなのは可愛いらしいので今後も積極的に言っていこうと思う(好きなのはガチ)

わたしとあきくんは住んでるところが結構離れていたので、ちょうど中間地点になる辺りで調べていたけど、あきくんは全然わたしの住んでる方まで来ようとしていてそんなところも惹かれてしまった。
普通に申し訳ないので中間地点にさせてもらったけど。

食事先を決めるのと並行して雑談もしていたけど、わたしに好意のあるおじの距離感が日に日にバグっていくのを感じていた。
おじはめちゃめちゃ長身パワータイプなので普通に怖さがあり、あきくんにも相談してみることにした。
出来るだけ近くで作業しようということになり、お礼を言ったところ「全然大丈夫だよ!むしろ話せるから嬉しい!」という返答だった。
これだけで判断するのは早計だろうが、脈アリっぽい発言にドキドキしていた。
そもそも会社では寡黙で絶対同年代の異性と話さない男がわたしとだけこんなに親密に毎日LINEしてくれているのである。
脈アリだと思わない方が難しいのではないか。

出来るだけ近くで作業を心がけたところ、おじに付き合っていると勘違いされた。効果はバツグンだった。
全然話さないというわけではないけど、2人で話している時は絶対に間に入ってこなかった。
心なしかあきくんに対してのおじの態度も冷たかったらしく、普通に迷惑かけてて申し訳ないなと思ったけど「全然迷惑じゃない!」という力強い否定をいただいた。
もうずっとわたしはあきくんのことが好きだった。

ご飯の日程が近づいてくるにつれ、趣味の話とかプライベートな話題も増えていった。
一緒に買い物とか飲みも行きたいねなんて話もした。
どこかに行けることが楽しみな訳じゃなくて、あきくんと過ごせる時間がどんどん増えていくことが楽しみだった。
もうずっと恋をしていて、そんなわたしは可愛かったと思うよ。恋する女の子はみんな可愛いです。

ご飯に行くまであと2日となったところで、仕事終わりだからスーツになっちゃうかもしれないという報告を受けた。
言ってなかったけど大のスーツ好きのわたしは深夜に死ぬほどテンションが上がり、その瞬間からただのオタクと化した。
だいぶキモめのテンションでむしろスーツで来てくれとお願いし、ついでに顔がいいとハチャメチャに褒め称えた。
なぜかわたしが性癖を語らされる羞恥プレイなども挟みつつ、「たくさん褒めてくれたから何でも一つ言うこと聞くよ!」と言われた。
これまた困るやつである。
無難な回答は「ご飯行こう」「奢って」辺りだと思うけどそれはもう予定があるし、買い物と飲みも予定を立ててしまった。
もうこれ以上無難な回答なんてわたしには思いつかなくて、また頭を抱えた。
結果、顔がいいと散々褒めたところを上手く利用して、当日写真を撮らせて欲しいとお願いしたものの何故か全然聞き入れてもらえず(なんでもいいって言ったのに)深夜テンションも相まって頭ポンポンをお願いしてしまったのだった。
ちなみにこのときの会話よりはるか前の話になりますが、「髪の毛触るなんて彼氏ぐらいしか許されないでしょ」という発言を彼はしていて、彼氏じゃないけどわたしの髪を触るということになるのである。

同時並行で飲みの話もしており、「酔ったら抱っこしてあげるね」と言われた。
この発言もまた脈アリもしくはヤリモクだなあと思いながらキュンキュンしていたし、わたしもおかしかったので「お姫様抱っこがいい!」とかなんとか言っていた。
酔うと人にくっつきたくなってしまうという最悪の酔い方をしてしまうのが自分なので、その辺りも正直に話したところ「いっぱいくっついていいよ!迷惑じゃないよ笑」という返事だった。
ずっと脈アリかヤリモクの返答である。
深夜2時に1人で大興奮してベッドをゴロゴロしていた夜でした。

翌日は2人ともめちゃめちゃ寝不足で、今日は明日に備えて早く寝ようと言い合いながら働いた。
希望の帰宅時間を聞かれたりして、結構遅くまで一緒にいたいのかな?とか思ったらそれもまたキュンキュンした。

そして食事デート当日。
もはやわたしにとってはデートです。
だって好きな人と過ごすのだから。

相手がスーツなのに合わせてわたしもオフィスカジュアル風を装った。
昼の派遣も全然スーツじゃないけど彼のためにわざわざ合わせた。愛です。
いや嘘。これは割と誰にでもやってます。

イケメンの、好きな人のスーツ姿ほどカッコイイものもそうないでしょう。
絶対ニヤニヤしちゃうと思ってマスクを付けてたんだけど、付けてて正解だったなと心底思った。
本当にありえんレベルでビジュがよかったけど、興奮してるとキモがられるよなと思ったので努めて冷静に「スーツいいじゃん」と伝えておいた。
あきくんも「わざわざ合わせてくれてありがとう!こっちの服の方が全然いいね!そのスカートめっちゃいい!」となんか分からないけど喜んでくれた。
この日のスカートが本当にお気に召したようで、これは何回も言われた。
ちなみに男ウケがいい服という自負はわたしもありました。

結構オシャレな感じのお店だったので、普通に個室に通されてしまい少し緊張した。
あきくんと話すのはやっぱり楽しくて、閉店時間ギリギリまでいた。
あきくんはシルバーアクセが好きで、わたしはゴールドアクセが好きなんですが、わたしはわざわざシルバーアクセを身につけて行った。
これについても「わざわざ合わせてくれたんだ〜!」と嬉しそうだった。
これも割と誰にでもするんだけど、我ながら可愛いポイントだと思ってます。
ついでに自分はシルバーアクセが顔に合わないと思っていたので詳しそうなあきくんにジャッジしてもらいたかったのですが、「全然浮いてないよ〜!似合ってるよ!」との評価をもらえたので少し自信に繋がりました。

男性陣は飲食店に長居することがあまりないので、「こんなにずっといて大丈夫かな?」とソワソワしていたあきくんはかわいかった。
いざ会計となり、わたしは即座に財布を出したのだけど「え?いいよ。俺が払うよ」の一点張りで結局奢ってもらうこととなってしまった。

店を出てこの後どうするかという話になった。
ちょっと雨が降っていたのでとりあえず室内がいいよねという事になり、最終的にカラオケに行くこととなった。
ここでホテルとか提案してきたらヤリモクだなと思っていたのだけど、そういう提案は一切なくて安心した自分がいた。
一応補足しておくと、カラオケを提案したのもわたしなので、カラオケでえろい事しようみたいな気もなかったのではないかと思われる。

カラオケと言っても、歌いたくて行ったわけではなくゆっくり話せる場所が欲しかったからだ。
そんな訳で歌わないカラオケ(ここ2ヶ月ぐらいずっとこれ)の開幕である。
最初対面で座ってたけど、わたし側に背もたれがなくて疲れちゃうんじゃない?ということでなぜか隣に座ることとなった。
一先ず、SixTONESのライブ映像を入れといた。
わたしが見たかったので。
これも誰と行ってもだいたいやるんだけど、みんな許容してくれるから優しいなと思ってます。
みんないつもありがとう(?)

ひとしきりSixTONESのオタクをした後に、雑談タイムとなった。
ちなみにあきくんはSixTONESを知っていたし肯定的だったので、この辺りもわたしの好感度が上がった。
隣人は否定的だったのを一生忘れねえからな、と思っている(急な隣人の悪口)

ご飯ではわたしが質問攻めされるターンでしたが、カラオケでは「俺に何でも質問していいよ!恥ずかしい質問でもなんでも答える!」と自信たっぷりに言っていて、あきくんが質問に答えるターンとなった。
何でもと言われると人は困るもので、とりあえずいくつか質問をしてみた。

◾︎Q1.女の子の好きな髪型は?
    A.断然ロング!
わたしである。
◾︎Q2.彼女にするならタメ・年上・年下?
    A.絶対年上!
わたしである。
◾︎Q3.巨乳派?貧乳派?
    A.巨乳は無い。どっちでもなくて程々がいい。
これも自分で言いたくないけどわたしである。

質問はしてないけどデブは絶対無理とのこと。
あきくんからも痩せてると言われるし、実際自分は痩せ型だと思っているので、これもわたしである。
その他、服は割となんでもいい、髪色は金髪とか派手すぎるのは嫌(インナーカラーとかはOK)、露出が多すぎるのも嫌(オフショルとかはOK)とか、そんな感じの返答をもらった。
彼の性癖に関わる部分なので明記しないけど、ちょっと恥ずかしい質問とやらもさせてもらったりした。

空気が変わったのは”彼女とは手を繋ぐ派?腕を組む派?それとも触れない?”という質問だった。
彼女が手を繋ぎたいなら全然繋ぐけど、自分は手汗がすごいので腕を組む方が多いという回答だった。
この時多分既に日付が変わったぐらいで正直わたしはかなり眠かった。
新発見だけど、眠い時と酔ってる時のわたしはほぼ同じで、この辺りからちゃんと喋れなくて距離感も近い感じになっていた。
故に、「え〜そんなに手汗すごいのぉ?」とか言って普通に手のひらを触ったりしていたのです。
こわいね、眠気。
1回触れてしまうとボディタッチなんてのは増えていくもので。
腕とか足とか全然くっついた状態で会話をしていた。

「なんでも言うこと聞くって言ったやつ結局どうするの?」とあきくんに聞かれ写真撮らせろとせがんだけど拒否られてツーショならいいよということになった。
それならと盛れるフィルターを必死で探していた辺りで「ないならなんもしないよ〜」と煽られたので思わず、「頭ポンポンしてって前言ったやん!」と自分の頭を差し出していた。
普通にポンポンしてくるあきくんに恥ずかしくなり自分から抱き着くという奇行に出ていた。
あきくん側もかなり強めにハグをしてくれて、2人で暫し抱き合っていた。
あきくんからは香水のいい匂いがして頭がクラクラした。
「ドキドキしてるね」と言われたので「ドキドキしてるよ」と返した。
当然である。だって好きな人なのだから。
「あきくんはあんまりドキドキしてない?」と聞くとそんな事ないと言うので胸に耳を当ててみた。
「ちょっとドキドキしてるかも!」「ドキドキしてるよ〜」という会話をしたのはハッキリ覚えてる。
なんだこれ。

まあ当然の流れと言うべきか、ハグだけで終わる訳もなくて、普通にキスした。結構ガッツリめなやつも。なんならちょっと胸とかお尻にも手が伸びていました。
「これはおねがいしてないよ」と言うと「してなかった?ごめんね」って言われてハグまでに戻った。
なんかハグされながらすごいのしかかろうとしてきたり(多分押し倒したかった)逆にめちゃめちゃわたしを上にしようとしてきたりもしていた(膝の上に乗せたかったっぽいけど体勢的に無理だった)
全体的にやや不慣れな感じがして、ヤリモクとかそういうのではなさそうだなという判断を下した。
ヤリモクじゃなさそうだなと思いながらも、眠気と甘い空気と香水の匂いと緊張で頭がフワフワしていたわたしはフワフワしたままのテンションで「かるいおとこなんだぁ」とか言っていた。
こわい、自分が。
それに対し「かるくないよぉ」と言っていたあきくん。
君もなんかフワフワしてるな。

「誰にでもこういうことするんでしょ?」「しないよ〜」
「いっぱいあそんでるんだ」「仕事が忙しくて女の子と遊んでる暇なんてないよ」
ずーーーっとなに、この会話は。
そんでこんな返答をされると、やっぱり自分が特別なんだとか思ってしまうよ。

しばらくいちゃいちゃしてたけど、眠気もありさすがにそろそろ出ようということで会計に。
ここはもう完全に自分の分は自分で出そうと思っていたのに、またしても奢られかけて結局1000円だけ渡すことに成功した。
夜のフリータイムなので1000円だと本来全然足りてない。

ここで解散、と思いきやここからもまだまだ長い。
外に出ると雨は上がっていた。
「ほんとは晴れてたら散歩でもしようかと思ってたんだけど雨だったしヒールだったから」とあきくんに言われて、じゃあ今から少しだけ歩こうということになった。
手汗がすごいから自分からは手を繋がないと言っていたあきくんが自らわたしと手を繋いでくれた。
夜の散歩は楽しかった。
他愛もない話をした。幸せだった。
ぐるっと一周して駐車場に戻ってきてもまだまだ話す。
「他にして欲しいことはないの?今ならなんでも言うこと聞くんだよ!!」とまたしても詰められた。
未だになんだけど、これはずっと正解が分からない。
ただ、「じゃあ彼女にしてください」とか言ったらなんて返ってくるんだろう、言ってもいいものなのかと、ずっと心のなかで格闘していた。
これで振られたりドン引かれたりしたらいたたまれなさすぎる。耐えられない。
何より彼を困らせたくない。
そう思っていて、やっぱり言えなかった。
「逆にわたしが何でも言うこと聞くよって言ったら何をお願いするの?」逆質問してみた。
もしあきくんがわたしを好きなら「付き合ってほしいって言うかな」的な感じで告白されないかなと思ったのだ。
というか抱き着いて「誰にでもやってるんでしょ」って言った時も「好きな人にしかしないよ」
とか言って欲しくて聞いてるんですよこっちは。
全然欲しい回答は返ってこなくて「うーん、無難なやつと、男だとやっぱり下ネタ系のやつもあるからなあ」と言われただけで終わった。
こういうのっていざ聞かれるとやっぱり難しいでしょ!?と言いながら、じゃあとりあえず買い物は約束ね!と言ってこの話題は終わらせた。
最後にまたハグをして解散した。

ここまでは本当に幸せで、もし今時間を戻せるならこの時間に戻すと思う。

眠気MAXフワフワ状態で興奮気味に友達に報告のLINEをし、何とか家に着いたあたりで少し冴えてきた頭。
なんかわたしとんでもないことをしていたのでは!?とここでやっと気づく。
幸せだなーと思っていたけど、今後も全然仕事で顔を合わせるのに、付き合ってもいないのにやたらといちゃいちゃしてしまった。
とても気まずいのではないか。そして今の関係はなんなのか。
あの場はカラオケという場所もあって途中で終われたけど、相手の体に触れてもいい関係のままいってしまったら、今日のことがリセットされなかったら、それってまたセフレコースなのではないか。
今まで何度それで苦しんできたことか。
いつもいつもいつもそう。
だって美味しいものがあったらすぐ食べたいし。
目先の幸せに走って先のことを考えてないから失敗しているのだ。
彼のことはとても好きだ。付き合いたいと思っている。
だから大事にしなくちゃと思った。
同じ過ちをこれ以上犯したくないという思いと、年下の男の子にそういう関係もアリと思わせるのは教育上良くないのではないかという思いがあった。

楽しかったけど迂闊だったなという気持ちとひたすら眠いという気持ちが拮抗した結果、ド深夜に説教をかますババアと化してしまっていた。
深夜のLINEは良くない、色んな意味で。
「ああいうのは好きな人にしかしちゃだめだよ」と伝えた。
この時だって「好きだからしたんだよ」と言って欲しかったけど、来たのは「はい笑」の一言のみ。
「ずっと言わなかったけどわたしに気があるように見えちゃうし勘違いしちゃう。実際好きになりかけた」
ちょっとだけ嘘。もうかなり好きではある。
「ごめんなさい」と言われた。
ごめんなさいってなんだ。何に対してのごめんなんだ。
「ごめんて言われるとショックだからやめて笑」と送るとなんで!と言われたので振られた気分になると伝えたら「振ってないよ!」と言われた。
どういう意味なんだろう。
できるだけ自分に都合のいい解釈をしないよう「わたしは告白してないから実際には振られてないけど、そういう気分ってことだよ!」と送ると「自分の言い方が悪かった」と言われた。
この解釈の仕方であってたっぽい。
それはそれで悲しいね。

「気がない相手に「酔ったらくっついていい」とか言うの絶対ダメだからね」と釘を刺す。
「りあちゃんならいいって思って言っちゃった!」と言われた。
これもどういう意味なんだろう。
なんでわたしならいいって思った??いいわけないが。

「りあちゃんもくっついちゃだめだよ、男もその気になっちゃう」と言われたので「わたしはあきくんのことが結構好きだったからで誰にでもはしないよ」と答えた。
こんなのもう告白なんですよね。
それに対して「まだいろいろ知りたいと思ってたから」というイマイチ要領を得ない返答をもらった。
こんな話をしてるけどずっと眠くて考える力もないし、こんな夜中で思い出すのは隣人その他過去のわたしが失敗してしまった男性達だ。
本当に余計な一言だったなと今でも後悔してるけど「好きな人にすぐ体を許すのは良くないってわかってるのにいつも同じ失敗をしてしまう」的なことを送っていた。
こんなの相手も返事に困るよね、普通に申し訳なかった。
眠気が限界だったのでこの後すぐ寝た。
朝LINEを見たら「体はダメだよね笑」という返事が来ていたけど、その前に2通送信取消した形跡があって、それがすごく気になったし今でも気になっている。

朝になるとより頭も冴えて冷静になれるもので、深夜に交したLINEも全部間違いだったなと酷く後悔した。
せっかく楽しい気分で終われたのに説教かますとか最悪すぎるし、挙句体の関係がどうのとかだいぶ気持ち悪いことを言っちゃったなと思った。

もうここまで来ると付き合うとかそういうのは一旦抜きにして、とりあえず普通に友達としてこれまで通り仲良くしていきたいし関係修復をしなくてはという感じだった。
とりあえず昨日の全てを謝り、今後も仲良くしたい旨を伝えた。
「楽しかったし仲良くしたいと思ってる」「嫌わないよ!」という言葉をもらえて安心した。

特に意味はないけどインスタなんかも交換してみたりして、前よりはLINEの回数は減ったけどそれでも普通に、日常の話ができていた。
でもそれもほんの数日のことで、ある時を境に急に壁が出来てしまったような気がした。
シフトの関係もありデートしてからまだ一度も直接会っていないし、本当になんでもない会話しかしていなかったので何が原因かは分からない。
今日もおじさんがキモかったよという話をしたら、いつもは肯定的なのに「そういう人だから割り切るしかない」という返事で、ちょっと違和感を覚えた。
何か無意識で怒らせちゃったのかもしれないと思い謝ってみたりもしたけど、謝らないでと言われてスタンプで会話は強制終了された。

そんな翌日、よりによってこのタイミングで被るシフト。
色んなことがあったのでどんな顔で会えばいいのかわたしも気まずい気持ちはあったけど、いざ対面するとあきくんは想像以上に冷たくて怖くて心を抉られた。
最近はおじ対策もあり仕事中も話す機会が多かったのに、また前みたいな関係に戻ってしまっていて、むしろ他の人とは話すのにわたしとだけは頑なに話さない、距離を置いている、そんな感じだった。
帰りも今まで一緒だったのに、わざわざ更衣室を使って時間が被らないようにしていた。
この日は友達とご飯の約束があったので駐車場で友達を待っていたけど、わたしの前を通り過ぎる時も電話をしていて(フリの可能性大)挨拶さえできなかった。
こうならないようにこの数日間必死に関係修復を試みていたのに、全部が水の泡だった。
友達にも今日の態度はおかしかったと言われた。
こういうのはハッキリさせたい性分のわたし。
避けてるよね?とどストレートにLINEした。
「そんなことない。本業が忙しくて疲れが溜まってるだけ」の一点張りだった。
嫌になったならなったでそう言って欲しかったのだけど、頑なに否定されたのでもうそれ以上は何も言えなくて、彼の言葉を信じるしか無かった。
そしてまたスタンプで会話を強制終了されてLINEを続ける術もなかった。

数日後、仕事ネタでLINEを送った。
あれだけ言い合ったからか、LINEの返答は普通な感じだった。
LINEの頻度は確実に減っていたけど、深夜までずっとLINEしてた方がおかしかったのでそこは別に気にならなかった。
ただやっぱりスタンプでLINEを終わらせようとしてくるのがとても気がかりだった。

その後何度か仕事で一緒になってもやっぱり前みたいに話せることはなくて、帰りも別々で、こんなことになるなら最初からご飯なんて行かなければと思った。
本当はずっと気まずかったけど、気まずい空気を出さないようにしよう、いつも通りにしようと他の人に対してと変わらず明るく接せるように心がけた。
ずっと無理しているのがつらかった。疲れてしまっていた。
明るい感じで飲みにも誘った。
仕事が忙しいと断られた。
でも忙しそうに見えるのは事実で、それは嘘じゃないんだろうなと思った。
またタイミング見て誘うねと伝えた。
スタンプで終わらされた。

数日後、ふと気になってブロックされていないか確認した。
絶対持ってないスタンプだけどプレゼントできなかった。
酷く焦った。
インスタからDMを送ったところ機種変しただけだとのこと。
引継ぎがうまくいかなかったのかなと思った。
早とちりで恥ずかしいなーと思っていた。
スタンプは贈れないしLINEも既読になることはなくて、インスタも既読無視されて、それ以上何かを言うことは出来なかった。

隣人に結婚を提案された日から1年が経った。
さすがに感慨にふけっていた。
なんの未練もないけど、あーこの時期だったなーみたいな感じで懐かしんでいた。
たまにやってしまうインスタお気持ち表明ストーリーを流した。
これはあきくんのことは全然考えてなかった。
別に見られても困ることはないし。
ただもう少し配慮すればよかったなーとは今になって思わなくもない。
ストーリー自体はしっかり見られてたけど、その後ブロックされたらしくFFが減っていた。
この日はわたしが最終出勤を迎える日だった。
あきくんも予定通りなら来るはずの日。

結論から言うとあきくんは来なかった。
事前に休みの連絡をしてたっぽかった。
もう会うことは二度とないと考えてブロックしたんだなと思った。
わたしが8月から来れないことは知っているし、計画的だった。
最後にお別れの挨拶をすることも、なんでブロックしたんだと問い詰めることもできずに終わってしまった。
グループLINEにはまだ2人とも在籍してるし食事会に行く予定もあるけど、あきくんはもう参加しないんじゃないかなあと思っている。
だって食事会で顔合わせたら超気まずいもんね。
わたしも何しでかすか分からなくてこわいだろうしね。
まあわたしはあきくんとか全然関係なく他のみんなにも会いたいし参加するつもりですが。

あの数週間はいったいなんだったんだろうと思う。
好きでもない男と毎日深夜までLINEしたり、頭ポンポンして欲しいだとかお姫様抱っこして欲しいだとかそんなこと言うわけなくて。
眠くてフワフワしてたのはあっても誰にでもあんな風に触れるわけもなくて。
それはわたしだけじゃなく彼も同じだと思っていたのに。
実際彼だって特別であるようなことは言っていたのに。

どこで間違えたのかと言えばやっぱりお説教を始めてしまった辺りだろうなと思う。
あれは完全に蛇足だった。
嫌な思いさせちゃったし困らせちゃっただろうなと思う。
次回会った時にそういうことになりかけたとしても今度はその場で「付き合ってもないのにそういうのはだめだよ」と言ってあげるだけでよかったのだろう。
まあ雰囲気にのまれずに言えればの話だけど。

結局なんだったのかは分からない。
元々好きだったけど説教があって冷めたのか、ただのヤリモクだったけどヤれなかったからどうでもよくなったのか、本当に最初から何とも思ってなかったのに説教された挙句強い好意を持たれていることが気持ち悪いと思ったのか。
密室を積極的に提案しなかったこと、カラオケでの相手への触れ方、締めが散歩だった辺りからわたしの中ではヤリモク説は低い。
ヤリモク男は最終地点はだいたいホテルか車なので。
好きでいてくれてたとしたらあのいい感じのデート中に告白してこなかったのが疑問だ。
「何でも言う事聞く!」も何度も言っていたし、やっぱり告白が最適解だったのか、もしくは下ネタ的な要求が欲しかったのか。
ただわたし達はデートまでの間に下ネタ的な話は一切してないのでその手の話題が大丈夫かどうかも分からないだろうし、それでえろいことを求めてたとしたらちょっとやべえ奴な感じはする。
ほんとに何とも思ってない人への態度があれならそれもそれでかなりの人たらしというか、別の意味でヤバさを感じる。

急に素っ気なくなったのも、LINEブロックしたか聞いて機種変だって言われたのも、多分全部嘘で本当はわたしが嫌になっちゃったからなんだなあと考えると本当に悲しい。
なんでそんな嘘ついちゃったんだろうね。
正直に嫌になったって言ってくれればよかったのにね。
そうしたらもう関わらなかったのに。
好きだから信じたくて、全部ほんとだと思っていたのに。

こんなことになるぐらいなら最初から仲良くならなければ、ご飯なんて行かなければと思う一方で、どうせこうなるなら最後まで致しておけばとか思うあたりが自分もダメだなと思う。

酔ってる時と眠い時は頭が回らないみたいなので今後は気を付けようとは思いました。
でも好きな人といる時にそんな冷静になれない。
すぐ甘い空気醸そうとしてしまう。難しい。

ほんの1ヶ月ぐらいの出来事だけどまあ楽しかったです。
傷が浅いうちに終われてよかったと思うしかない。
でも無言でフェードアウトされたのは普通にムカついているので、休憩中にわざと周りに聞こえるぐらいの声量で友達とあきくんの話をしておきました。
名前は出てないけど会話の中で特定材料をいくつも入れておいたので分かる人には分かるでしょう。
働いてる人達も大人なのでそんな話を聞いても何もないとは思ってるけど、少しだけよそよそしくなっちゃったりして若干の気まずさを感じたらいいと思います。
わたしが彼に素っ気ない態度をとられていた時、どれだけ気まずくて居づらかったか少しでも知ったらいいよ。
幸い今の派遣先での仕事自体もうすぐ終わるし、彼にもそこまでダメージ与えないのではないかと思う。

そんなひと夏の出来事。
ばいばい青春。


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