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面接官「以上で面接は終わりですが、他に質問はよろしいですか?」

勝「はい。特に質問はありません。ありがとうございます。」

面接官「では採用の場合は荒木さんの番号にご連絡します。お疲れ様でした。」

3ヶ月前。居酒屋で江藤に転職相談に乗ってもらっていた。

給与が上がらないこと。仕事の負担が大きいこと。拘束時間が長いこと。求人票とは待遇面が違うことに憤りを感じた俺は、周りの目もくれず愚痴や不満をこぼしてしまった。相当飲んでいたのだろう。初めて会った女性の事は気にもとめず酔ってそのまま突っ伏してしまった。

佐々木「相当ストレスたまってるのですね。」

江藤「すいません。こいつあまりお酒強くないのに、ストレスで飲んでしまうんです。」

佐々木「いえいえ。大丈夫ですが、、、、。これではお話できませんね。」

江藤「私のミスです。場所を間違えました。また日を改めますか?」

佐々木「でしたら、荒木さんの番号教えていただけますか?私から直接連絡して、スケジュール調整します。」

江藤「本当ですか? いや、すみません。お手数をお掛けして、、、、。」

佐々木「いえ。大丈夫です。では改めて私から直接荒木さんに連絡します。」

江藤「せっかく来て頂いたのに申し訳ない。」

佐々木「気にしないで下さい。もう時間も遅いですし、今日はもうお開きにしましょうか?。お会計を」

江藤「ここは私に持たせてください。せっかく来て頂いたので。」

佐々木「それではお言葉に甘えます。今日はご馳走様でした。失礼します。」

せっかくの機会だったが、今日は失敗したな。しかし、、、、

勝「ンガー。ん、ん、ぐがー。」

こいつ。良く寝られるな。相当ストレス溜まってるんだな。

次はいい店連れて行ってやるか。

江藤「おい、おい、起きろ帰るぞ! すいません。お会計!」

無理矢理荒木を叩き起こし、店を後にした。

こいつの転職は困難をきわめそうだな。


to be continued


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