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Google社「プロジェクト・アリストテレス」に見る心理的安全性のある少年野球指導


「なんでストライク入んないんだよ!そんなんなら辞めちまえ!」とグランド中に響きわたる監督・コーチの罵声。

聞いていてものすごく不快です。
単純に耳障り。

というのはもちろん、そういう声を子どもに投げつけて、それはなんの効果があるの?いったい何の指導?って考えると怒りすら感じます。

心理的安全性がチーム力を高める


Google社では、2012年に「プロジェクト・アリストテレス(Project Aristotle)」というプロジェクトを開始しました。

このプロジェクトの目的は「高い成果を生むチーム」が持つ成功因子を発見することです。

Google社は、最終的にこのプロジェクトに約4年の歳月と何百万ドルもの資金を費やしました。

そして、そこで得た結論は「心理的安全性がチームの生産性を高める」ということです。  

心理的安全性とは「チームメイトなどまわりの評価に怯えることなく、自分の意見や想いを発信するために必要となる要素」のことをいいます。

つまり、公式・非公式にかかわらず、メンバーからの評価や人間関係のリスクを感じないチームこそ生産性が高いということなのです。



罵声や罰則は「心理的安全性」と真逆

この観点から考えると、少年野球における「監督やコーチからの罵声」「ミス直後の交代」は評価やリスクそのものです。

なので、それらは子供たちの心理的安全性を低下させます。

当然、チーム力を高める効果も無いのです。

試合に勝ちたい、チームを強くしたいと願う監督さん、そう思うなら「罵声」「罰則」はNGですよ。

事実、我が地域で最近「強豪」と言われるチームの中には、試合中の「罵声」がありません。それと逆に、「罵声」「しごき」で有名なかつての強豪チームは、メンバーが集まらず解散となるようです。

子どもには元気でイキイキしたプレーが似合う

チーム内の心理的安全性が確保されているほど、メンバーは肩の力を抜いた自分らしい姿でプロジェクトに向き合えると言います。

言ってもまだ小学生、野球においても人生においてもまだ入り口です。

そんな小学生の背中に重い荷物を背負わせ、歯を食いしばらせるのは似合わないですよね。

肩の力を抜いて、野球というスポーツを思いっきり楽しんで、元気にイキイキプレーしてもらいたいものです。

もちろん、大人になる過程で、歯を食いしばってでも頑張ることも必要ですし、是非身につけてほしいと思います。

でも、その頑張るきっかけは、「もっと上手くなりたい」とか「もっと勝ちたい」とか自分発信で芽生えた目標であって、監督コーチの罵声・罰則である必要は全くないはずです。

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