見出し画像

夜の十分作文✏️カタイ

藤のさやを入手した。

団地の公園の藤棚が見事に咲き誇り
下から見上げていたら
一つだけ鞘がぶら下がっていたのを
発見した。
去年の物かもしれない。

なぜか
紫の花ばかりに惹かれてしまう。
よって今回も
収集癖が出る。

今まではガマンしていたけれども
今年はちょうだい!

何度かジャンプして
鞘を頂戴してきた。

藤の花、
葛の花に似ていて好きだし
豆科の種子をみるのもかわいらしい。
これを植えて
数年後には我が家でお花見だ。

しめしめと持ち帰った。

🪴

では、と鞘を割ろうと試みるが
一向に折れない。

てっぺんの茎との接合部分が
申し訳程度に折れただけ。

何度か挑戦したものの
手を痛めただけだった。

硬ったいなあ、おい。

🪴

調べれば
12月頃になるまで放置するよう。

半年ほどすると
鞘は乾燥して割れ、
種がお目見えるすので
それを播種するらしい。
お花が見られるのは7年後くらい。

🪴

なるほど。
まだ出たくないのね。

ただ置いておくのも味気がないので
顔を描いておく。

起毛した
肌触りの良い鞘を撫でて
種との邂逅を、
楽しみに待つ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?