りんごを継続して食べるべきか迷ってるので検討している件 サブテーマ なんと、20数年前にキッコーマンがプロシアニジンを丸裸にしていた
前回 プロシアニジンの働きの1つに、「食事中に摂取した中性脂肪を腸管から取り込むのを阻害することで内臓脂肪を低減させる。」と紹介しました。
いろいろ調べて行くと、キッコーマンさんが業界で初めてプロシアニジン(プロアントシアニジン)の機能性を解明し、商品化したことが判明しました。
きっかけは「酸化防止剤の発がん性疑い」
それを振り返ってみたいと思います。
1983年に開発を始め、1999年度に農芸化学技術賞を受賞されたそうです。
ファーストペンギン、やはり初めて挑戦するって素晴らしい。
敬意を表します。
きっかけは、当時話題になった「酸化防止剤の発がん性疑い」だったようです。
昔はよく言われてた気がします。
当時の食品業界が震撼したそうなので、バンバン使っていたのか?
そのため天然由来の酸化防止剤を探すようになったみたいです。さらに天然の酸化防止剤(抗酸化物質)は成人病予防でも売れそうだと見込んだとか。先見の明があります。
そこで約40年前の1983年に開発をキックオフしたらしい。
天然の酸化防止剤プロシアニジン
天然のポリフェノールの中から最もそれにふさわしいものを探したら、プロシアニジンだったそうです。
単体のカテキン類が重合したプロシアニジンは、どうやらポリフェノールの中で最も抗酸化力の強いポリフェノールのようです。
私も詳しくなりました。
最初は小豆から精製したそうですが、その後ぶどう種子から精製し、商品化もそれで行ったとあります。
ぶどう種子は品質、コストの観点から最善の選択だったそうです。
抜かりないですな。
そのぶどう種子には1%のオーダーのプロシアニジンがあるそうです。
りんごは0.1~0.2%、ワインは0.01%のオーダーと言われていますから、かなりあります。
従来のグレープシードオイルメーカーにとってはライバル増えることになるが、そこらはどうだったんだろ?
化合物として抗酸化機能
キッコーマンの研究レポートによると、プロシアニジンの2量体から5量体に重合度が増えるにつれて抗酸化力は増え、いずれもアスコルビン酸(ビタミンC)やD-αトコフェロール(ビタミンE)やカテキンを上回ったとあります。
また、親水性ペルオキシルラジカルや一重項酸素、スーパーオキシドなど各種ラジカル消去能力も既知抗酸化物質の中で最大級だったとも。
活性酸素を消す働きもポリフェノールの中で最高です。
動物実験
動物実験で、以下の疾患の抑制を確認しているそうです。またカテキンは3)と4)では効果が無かったとありました。
1)ウサギでの動脈硬化抑制効果
2)ラットでの胃潰瘍抑制効果
3)マウスでの大腸がん発がん抑制効果
4)ラットでの白内障抑制効果
5)ラットでの血糖値改善効果
ヒトでの試験
ヒトでは、以下の運動時の効果を確認しているとありました。
1)運動時の抗酸化効果
2)運動時の抗筋肉疲労効果
ヒトの疾患において抑制効果は確認されてないようで、ちょっと残念。動物でやったなら、ヒトでもやって欲しかった。
パイオニア特許成立
これらの研究で、パイオニア特許成立したようです。
パイオニア特許とは、その分野での初めての出願で網羅的に権利化した特許です。
下記の分野で権利化したようで一網打尽です。
1)酸化防止剤
2)食肉色素退色防止剤
3)鮭、鱒の肉色素退色防止剤
4)赤ワイン色素退色防止剤
5)醤油色素安定化剤
6)コーヒー品質安定化剤
7)大豆タンパクの香味改善剤
8)ビタミンC安定化剤
9)抗疲労剤
10)排泄物用経口消臭剤
11)抗変位原性剤
12)抗白内障剤
13)抗胃潰瘍剤
14)抗糖尿病剤
15)ヒアルロニダーゼ阻害剤
16)美白剤
17)化粧料
18)皮膚外用剤
19)動物飼料
20)魚類飼料
これら多くの分野で使われているようです。
キッコーマン研究レポートはコレ↓
プロアントシアニジンの機能性解明と開発キッコーマン_pdf
キッコーマンの研究所HPに研究結果が地味にアピールされてます。もうちょい消費者向けに派手にすれば良かろに。
コレ↓
ポリフェノール ブドウ種子エキス(プロアントシアニジン) | キッコーマングループ 企業情報サイト
プロシアニジンはスキンケア剤の常識なのか?
キッコーマンは飲んでシミ改善と言ってますが、肌に塗るスキンケア剤として200商品以上とかなり商品化されているみたいです。
となると女子にはなじみがあるのか。
知らんかった。
こちらには肌への効果の説明がありました。
コレ↓
ブドウ種子エキスとは…成分効果と毒性を解説 | 化粧品成分オンライン
経皮摂取すると皮膚が喜ぶってことでしょうか。
りんごすりつぶしてりんごパックでもそれなりの効果が得られるかも!
今回のまとめ
リンゴからでは無くぶどう種子からですが、キッコーマンさんが、世界で初めてプロシアニジンの有効性を確認し商品化していたと言う話でした。
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