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【乳がん10年記⑤】ついに悪性の診断か⁈

結婚式から2か月後、先生からは6か月後に受診するようにといわれていたにも関わらず、前回の検診から1年たって定期検診に行きました。

右胸のしこりが大きくなっているのは明らかでした。しかし私は、私のしこりはコロコロ動く良性のしこりで大丈夫とか、結婚したストレスなどが原因で大きくなったとか、勝手に思っていました。

【当時の私に一言】
・信じたくない気持ちを抑えて、逆に見つけてくれてありがとうという感謝の気持ちが必要やで

1年後の検診

定番のマンモグラフィー+エコー検査+問診+針をしこり部に刺す細胞診

いつも通り淡々と行われていたのですが、
問診で、先生が、
「しこり、大きくなっていますね」と。先生の目が鋭くなったような気がしました。

細胞診で液体を抜いてくれたので、しこりはまた小さくなりました。

数週間後に結果が出るから来るようにとのこと。


当日…。

なんかその日はそわそわしていました。
加えて、診察室に入っている前の方の声が聞こえてくるのです。確かではないのですが、何やら別の方の診断結果を伝えられて、悪性と言われたみたいな内容でした。

次が自分の番なのに、不安がどっと押し寄せ、先生に対しての信頼感も揺らぎました。

前の方が診察室から出てきて、
そして、私の番。
緊張の面持ちで診察室に入っていきました。

先生が、
検査結果なんですが…と。

はい。


悪性   
でした。 


えっ、
私は次に言う言葉を探しました。

私の前の受診者のことがあるだけに、
せっ先生、何かの間違いではないのでしょうか、と。

先生は、間違いではないです、と断言。

今後の治療ですが、どこの病院でうけられますかと、先生が勤務されている大学病院や他の近所の総合病院の名前を挙げてくださいました。

選択肢にはなかったのですが、
結婚して実家を離れていたので、新居の近くの総合病院で治療を受けたいですと言って、紹介状を書いて頂きました。

この時の心情ですが、不思議と冷静でした。
理由は、
1.しこり以外の自覚症状が全くなかったこと
2.自分の前の受診者に対して誤った検査結果を伝えていたから(私の思い込みかもしれませんが…)、私の検査結果も本当だろうかと疑っていたため(正確には、事実を受け止めるとことができなかっただけかもしれません)。

病院のために実家に帰っていたので、母にすぐ検査結果を伝えました。

母は、非常に驚き
母の親戚で、旦那さんにお医者さんの方がいらっしゃるので、早速電話して、親戚の方に相談にのってもらっていました。

すると、不思議なことに、
ほんと偶然なのですが、私が指定した総合病院で、現在、勤務されているとのこと。

驚きを隠せませんでした。

運は運ぶという漢字を書きますが、
正しく、運を運んできてくださったという思いで、その病院で治療することに対して、全幅の信頼と安心感をもつことができました。

結婚式から2か月後に悪性と言われたことをもって、がん告知となるのでしょうが、私の場合、この時点では、誤診であるという勝手な疑いを持っていたため、実際のところ、がん告知をされたという認識もなかったのでした。。。

今振り返れば、先生、よくぞ見つけてくださいました。本当にありがとうございますという感謝の気持ちで一杯です。

針をしこり部に刺す細胞診ですが、私のしこりの場合、刺す箇所によって判定がわかれたみたいです。良性の箇所を針で刺していたら良性というふうに。良性の結果が出れば、当時の私は喜んでいたのでしょうが、実際爆弾はあったわけですので、さらに発見が遅くなっていたことを考えると、恐ろしいです。

楽観主義の私が、事の重大さに気付き、事実を受け止めることができるのはいつになるのか。次回は、「総合病院での検査」にて。

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