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年金制度の崩壊と老人施設

日本の人口構成が逆三角形の超高齢社会になって久しいわけですが、それでも何ら改革も改善もなされていないのが年金制度です。

私はファイナンシャルプランナーではありませんので専門的な話しは分かりませんが、肌感覚として徐々にもらえなくなるだろうなとは感じていますし、このままだと確実にそうなります。

今の段階でも支給年齢を70歳からにしろだとか、国民年金の払込期間を65歳までに延長しようだとか色々な小手先の話しが聞こえてきます。

しかし抜本的に改革出来ないのは、政治家が票になる高齢の世代に対して厳しいことが言えないからで、逆に少々踏みつけにしたところでたいした票にならない若年層はひたすら搾取される対象にしか見られていません。

その結果が国民負担率50%にも近づこうという今の世の中です。

しかしここで政治家やエリート層のモラルの崩壊を嘆いてみても始まらないですし、我々は一人一人現実を見据えて対策するしかありません。

と、まあ愚痴はこの辺にして本題に入ります。

今現在順調に運営されている富裕層向けの有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅などは、恐らくこの先多くの施設が立ちゆかなくなるというのが今日のテーマです。

国は今の支給レベルを団塊の世代がこの世を去る頃までは維持しようとするでしょうが、その後は雪崩を打って支給額が減らされることは目に見えています。

そう考えると、恐らくあと10年程で年金制度が事実上崩壊するのではないでしょうか。

これは現在60歳前後の世代を直撃すると思われます。私もその世代なのですが、ただでさえ少ない国民年金が減らされるのは勿論、制度の傷み方が激しい厚生年金は大幅に減額される事態もありえます。

それでも公務員の年金だけは安泰と言われていますが、実際に世の中がそうなった時に、世論がどうなるか想像出来ませんから、これも100%安泰とは考えない方がいいと思います。

年金が満足にもらえないとなると、当然老後の生活設計にも影響します。

特にアラ還世代は、戦後初めて自分の親世代よりも貧しくなった世代です。

バブルの崩壊から続く失われた30年と言われる停滞の時代を社会人として最もまともにくらったあげくに、上がらない給料の中から上がり続ける税金や社会保障費を払い続けた結果、いつのまにか貧困と言われる状況が普通になってしまいました。

もうアラ還世代から下の世代には、自分が要介護になったとしても、月額30〜50万円もの高い利用料を払い続ける事は出来ません。

結果として、現在運営されている富裕層向けの施設は大幅に淘汰されてゆき、ごく一部の超富裕層向けの施設を残して、ほとんどの施設は月額10万円ほどの利用料しか払えない年寄り達を受け入れるしかなくなるのではと思います。

思えば高度経済成長の頃は、貧乏が当たり前でしたしその事を恥ずかしいなどとは誰も思いませんでした。それがバブルを経験した事でお金が全ての世の中に変わってしまいました。

その価値観も、年金の崩壊と時期を一にしてあと10年程の間に崩壊するのではないかと夢想します。

そうして次に訪れるのは、皆で助け合う、お金やモノに左右されない、優しい世の中になってほしいと心から願う次第です。

※元記事は「食べごろclub

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