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ささいなストレスを取り除く

先日、私が父を介護していた時に付けていた日記を読み返してみたのですが、父が亡くなる3ヶ月くらい前から「そろそろ食事に介助が必要かもしれない」といった事を何度か書いていました。

今から丁度10年ほど前の話なのですが、当時は私も若かったですし介護経験もありませんでしたので、父が食事を食べにくそうにしている状況を横目に見ながら何もせずにほったらかしていました。

これが今同じ状況を目にしたら全く違う反応を私もしたと思うのですが、父には申し訳ない事をしたと思います。

父の場合、箸は何とか持てたのですが、手の震えがひどくて口にうまく食べ物を運ぶことが出来ない事がありました。

ただ、いつもそうなる訳では無くその日の調子によって大丈夫な事もあり、私も色々考えあぐねている内に父の寿命が尽きてしまいました。

そんな事を思い出しながら今もう一度父を介護するとしたら、何をするだろうと考えてみました。

それで気づいたのが、日常の小さな不便を一つ一つ取り除いてやることが、父が一番望んでいた事ではないかなと今更ながら思い至りました。

食事介助に関してもそうですが、元気な私たちからしたら全く想像出来ないストレスを、要介護の老人は抱えていると思います。

例えばパジャマのボタンが留められなくなってから介護パジャマを買いに走るのではなく、着替えが難しくなる前に一度介護パジャマを使わせてみて本人にどちらか選ばせる様にすれば、ストレスをひとつ減らせたかもしれません。

トイレについても、移動が難しくなるとポータブルトイレを使う様になりますが、ベッドからポータブルトイレに移る際のストレスや、衣類を下げたり上げたりする際のストレスなど一つ一つ細やかに見ることが、今の私なら出来るのになあと今更ながらに思ってしまいました。

諺に「孝行のしたい時分に親はなし」というのがありますが、本当にそうだなあと日記を読み返して思った次第です。

※元記事は「食べごろclub

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