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職業は司書②

35歳の時に司書資格を取った。
大学に7月から9月まで毎日通って、
一日中、司書資格に関わる講義とテストを受けた。
受講生は、40人ほど。
年齢は、学生さんから50代のおじさんまで
幅広かった。
仕事をしていて、司書資格が必要になったから、
という方や、将来、司書になりたいという私みたいな主婦もいた。
難しい科目をみんなで励まし合いながら、
それでも何とか取得できた。
若い子は、全国の司書募集を探しては、
採用試験を受験したようだ。
なかなか、正職員になれないのが、
司書の悲しいところ。
誰でもできる仕事だと思われてるみたい。
専門職なんだけど、あまり、世間には知られてないな。
カウンターで、貸出だけやってる暇な仕事と
思われてるみたい。

私は、ネットで探して、NIIの書誌作成アルバイトに採用され、近くの国立大学の図書館で働き始めた。
古い医学書を一冊ずつ、書誌登録してゆく仕事。
一緒に、同期のふたりも採用された。
期間は2ヶ月。
毎日、ぼろぼろの洋書の医学書との格闘。
自分が作った書誌が、登録されるのは、
とても緊張することだった。

東京から1週間に一度、やってくる上司に、
確認してもらいながら、登録する。
緊張感ある仕事でした。

この女上司に、嫌われてね、
「この仕事には、あなたのコミュニケーション能力は必要ないです」とか、
「国立大学出てるからって調子に乗らないで」
とか、私を含めて3人しかいないのに、
だいぶ歳上の私を、わざと外して他の子をリーダーに決めたり。私たち3人は、仲良しだったんだけどね。
なんだか、学歴コンプレックス、結婚してる、子どもがいるとか、いろんな点で、彼女に嫌われて、
嫌がらせされましたね。

彼女は、NIIの正職員。私はしがないアルバイト。
ライバルにもならないのに、女ってほんと怖いなあって
思った。
仕事を粛々と進め、時間になったら、
さっさと帰って、家事育児したいのに、
嫌われちゃって。

胃が痛くなっちゃったよ。
2ヶ月、終わったらNIIとは、お別れしました。
書誌作成は、難しかったけど、
やりがいはありましたよ。
人間関係、苦手なんです。
今、思い返しても
なんで、嫌われたんだかわからない。
へこへこ、にこにこ、はいはい、って
低姿勢だったのにね。
謎だ。

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