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還暦おばさんチャレンジ トレイルランニング編その4 はじめてのハセツネ

外圧がないと動けない、無職の還暦おばさんです。

日本山岳耐久レース「長谷川恒男CUP」通称ハセツネは、東京都の奥多摩山中で行われる71.5kmのトレランレースです。都心からのアクセスも良く、出場に実績や資格も必要なく、制限時間も比較的緩いので大変人気の大会です。とはいえ走り始めてまだ2年ちょっとの初心者ランナーがいきなり出る大会ではないと思います。

どういうわけか、家族4人で出ようと勝手にエントリーされてしまいました。新手のDVかと思いましたよ。でもいやいやながらも調べてみると、止まらなければ何とかゴールできそうだったので練習することにしました。外圧には弱いんです。

週1回の休みの日は山に行き、それ以外はジムで走ります。基本、練習はひとりで行いますが、一つ大きな問題が。ハセツネは日没から日の出まで約12時間はライトが必要なナイトランになります。夜の山を一人で練習するのは無理。クマが出ますから。そこでナイトランをやっているトレランのクラブに入会しました。そこにはハセツネを目指している人が多くいましたので、いろいろ情報をもらいました。

初めてのウルトラトレイルなので装備をそろえなければなりません。公式地図も購入し、ライト、ハイドレーション、ポール、防水ウエア上下を買いました。GPS時計までは手が回らず、ただのデジタル時計で臨みました。当日は2リットルの水と食料を持たなければならず、スタート時の荷物の重さに文字通り押しつぶされそうになりました。

予め地図と高低図を見てだいたいの予想時間を立てていました。どこで止まって何を食べるかまで考えていました。トイレの位置は頭の中に入れて、いきそびれないように注意します。

いざスタートすると、何もわからないので周りにあわせて黙々と進むことになります。渋滞が起こるとお菓子などで補給。7キロ進んだら、1割進んだ!14キロ進んだら5分の1進んだ!21キロ進んだら30%進んだ!と考えながら進んでいることを意識するようにしました。不思議とほぼ予定通り進むことができました。道中初めての経験ばかりでずっとワクワクドキドキでした。

そしてついにゴール、19時間台でしたが、嬉しくて楽しくてもうすっかりウルトラトレランのとりこになりました。ミイラ取りがミイラになるの逆バージョン?いやいや説得された方が夢中になってしまい、誘った家族はというと、2人は途中棄権、1人は制限時間ギリギリで辛くも完走という結果に終わりました。

そうしてウルトラトレランの森に踏み入ることになりました。

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