セラピストとドクターの距離感

最近はその日に感じたことをつらつらと書いています。こうして自分のことを少しずつ広めることが次の仕事の広がりに繋がります。

小児のリハビリテーション診療の今後の可能性を考える際に、いまの現状をもう一度見直してみる必要があります。

リハビリテーションを提供していると考えられる施設は

○一般急性期病院
総合病院、大学病院、こども病院など。
周産期センターがあったりNICUがあったり、手術を行っているところ。
医療大もいちおうここに入るのかな。

○地域の福祉施設
児童発達支援施設・放課後等デイサービスなど。
医療関係のみだけでなく、一般企業も設置が可能。
必要とされる数が多く、どんどん増えていると言われている。

○自費でのリハビリテーション提供施設
スポーツ教室やフィットネスクラブなどの延長。
障害のあるなしに関わらず、カラダの動きを練習する。

もっと細かく分ければいろいろあるだろうけど、ざっとこんな感じ。

それぞれ役割が違っていますが、ここの問題点がたくさんあります。

引き継ぎの問題

リハビリテーションは特に小児の場合、決まった方法というモノが一つに定まっていません。驚くほどそれぞれの施設によって、そして担当するセラピストによってバラバラです。

運良く最適なマッチングになることもあれば、子どもが嫌がって通えなくなる場合もあると聞きます。

病院を退院した後に、まったく方針が違った場所に行ってしまうこともあります。

家族の方としては、近くで、たくさんのリハビリテーションを受けたいと考えますが、いくつもの施設を掛け持ちしたりしていると、それぞれでまったく違うことが行われていることもあります。

どこが最適なのかわかりにくい

多くの症例を経験し、手術も担当している医師と違って、セラピストの担当はリハビリテーションのみなので、提供できる方法というモノが最初から限られてきます。

それこそ無数のバリエーションがある障害に対して、数少ない方法で立ち向かう訳ですから、初めからどういった方法を提供すれば良いのかを分かっておいた方がスムースですね。

これまでは一般病院にしか専門的な医師がおらず、地域との隔たりが大きかったように思います。

そこに入っていけるのがこれからのクリニックでのリハビリテーションです。

病院からのクッションとして。また、地域の中核として。そして、福祉施設で働くセラピストたちのレベルアップのための勉強の場として。

様々な場面で有用なものを作りたいと思います。

中川将吾
小児整形外科専門ドクター

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