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『良い』リハビリテーションとは

リハビリテーションの本当の結果というものが出るのは数十年先の話なのです。なにを持って良いと判断するのでしょう。

今日はそんなお話です。

この記事を見に来るみなさんは何かしらを『リハビリテーション』に期待する人たちなのでしょう。

「もしかしたらここに答えがあるのではないか」

「もしかしたら自分はこれを読むともっと素晴らしいリハビリテーションをできるようになるのではないか」

残念ながら、ここはそのうちクリニックの院長になる小児整形外科医の雑記帳です。まだまだその答えが書けるレベルの人物ではありません。書いているウチに何か近いことが閃く可能性はありますが、今のところその兆しはありません。

大切なこととして、それは他のどんな方の記事にもやはり書いてありません。

正確には『そう思う』や、『それに近い』ことは書いてあるのかも知れませんが、それはやはり冒頭に申し上げた通り、本当の結果は数十年後にならなければ分からないというのが自分の今の感想です。

本当の結果とは

われわれ医学に関わる人間は結果というものを様々なとらえ方で考えます。

例えば − 風邪を引いていて『薬』を飲んだら症状が良くなった

これは短期的な結果です。しかし、長期的にみると、その症状がそのときだけなくなっただけで、完治したわけではないのかもしれません。さらに、その薬が効いたのかどうかはわからず、単に自然経過で良くなっているだけなのかもしれません。さらにさらに、副作用が後に出てくるかもしれません。そう考えると「薬って必要??」となってくるわけです。

多くの場合、それを比較するには、対象群を設定し長期的な比較を行います。リハビリを受けた人と、受けなかった人を作る訳ですが、実際の診療で「あなたは研究のために受けない方に回って下さい」なんて言えませんね。

これだけ見てもリハビリテーションの本当の結果を判断するのが難しいと理解していただけたでしょうか。それくらい曖昧なことを、ただ一人の良くなった結果だけ載せて、効果あり!としていることも多いのです。

自分で満足できたかどうかを判断する

そのため、良いリハビリテーションはやはり今の時点での最適解というものはありません。『皆がすすめるものが良い』という解釈が正しいのではないかと思っています。しかし、その効果は人によって変わってきます。

リハビリテーションを受ける人は自分の『運動』や『痛み』と向き合うことになります。自分の身体のことであるため、自分の中の『経験』が変わることが必要です。つまりリハビリが終わっても『自分が後に自分自身で実行できること』が大切になってきます。

いくら人にやってもらって、それですべて終わってしまうリハビリテーションはこの先どんどん支持されなくなっていくでしょう。何度も通って、通わなくなれば元に戻ることが目に見えているからです。

リハビリテーションは幸い、手術と違って侵襲も少なく、薬よりも身体に与える副作用の少ない治療です。言ってしまえばなんでも試すことができます。効果が出ないのに、何度も通って満足が得られない場合はすぐに変えてしまうのが良いでしょう。

これまでの経験が変わるという思いを多くの人にしてもらうために、施設の準備や人材のリクルートを行っています。これまでの経過はとても順調です。まだまだ1年以上先の予定ですが、クリニックの完成まで今しばらくお待ち下さい。

中川将吾
小児整形外科専門ドクター

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