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整形外科的予防医学の可能性

いろいろな場面でビジネスとして計画する場合、高齢化社会において『こどものため』と掲げることは悪なのかが問われています。


今回の記事は文句でもなんでもなく、真剣に予防医学として整形、スポーツ、子ども、家族が結びついていることをまとめました。


さて、まずは『ファミリハ®つくば』の理念、開業を志した理由でもありますが・・・

『こどもの運動機能障害』というものが以前からわかっており、介入することで改善できていたはずなのに、これまで医療の世界で置き去りにされていた

という話です。

このことでどの様な影響が起こってきているのかを考えていきましょう。

生活習慣病はどういう人に起こるのかを深堀する

高齢化社会で問題になっていることはたくさんありますが、注目すべき点は『生活習慣病』です。

これも【改善できるはずの問題】、【予防できるはずの問題】が原因で病気になってしまっているのです。

日本の保険医療制度では、そこに対して多額の医療費が費やされてしまっているので、健康な人にとって、これほどおかしな話はないと感じているはずです。生活習慣病を持つ人の中にも税金の使い方に対して文句を言っている人がいますが、その治療に使われている保険料に関しては完全に棚に上げしまっている状態と言えます。社会保険料の使い方にも、もっと声を大きくしても良いのではないかと思います。

そうは言っても大人はいろいろな事情があり、今から変えようと言っても聞かないことは歴史が証明しています。健康が良いことはみんな知っているのです。

健康=むり
運動=つらい。
減量=しんどい。。

こう考える病気の人には何を言ってもほとんど不可能なのです。それは正しい知識がないからではなく、その人にとって得意ではないからだと考えています。

ある人はこう述べています。

頭で考えてやらない人」が98%くらいです。
残り1%はやっても続きません。
残り1%がやって、続けるので、成功していきます。ホントにそう思います。

全くその通りです。

子どもが運動を得意になることを目指す

昭和50年代から子どもの運動機能が低下してきていることは知られていました。教育現場で運動を研究している方からの声は上がっていましたが、高齢化社会に向かう中、その声が世間一般に広まることはありませんでした。それから40年がたち、そのころ子どもだった人たちが大人になった現代。どの様なことが起こっているでしょうか。

生活習慣病と呼ばれる疾患の患者数は右肩上りに増加し、その発症が徐々に若年化しています。

健診が一般化しているにもかかわらず、患者数は減るどころか、「生活習慣病ですね」と言われて初めて大人の仲間入りしたかの様に、あたりまえに薬を飲んでそれだけで満足してしまっています。

様々な研究によって運動の良い効果が示されていますが、大人になってから自分の不得意なことを始めることほど難しくハードルが高いことはありません。

この問題の解決方法として、『こどものころから運動や体を動かすことが得意になっていれば良い』と考えています。すべての子にあてはまるわけではありませんが、これを積極的にすすめるための一つの形として、楽しく身体を作れるクリニックを作ります。

家族で取り組む意義

親子でともに取り組むこともできます。

子どもが運動好きになることで、親にも良い影響が出るのではないでしょうか。親子でともに体を動かし、運動に対する知識とその効果を実感する。

自分の父親は50代のときにマラソンを始めました。それまでは仕事仕事仕事で運動している姿なんて見たことありません。それなのに自分がつくばマラソンを完走した後、いつの間にか走り始めていました。そのうち母も走り始めました。
立派に出ていたお腹は引っ込み、足腰や姿勢にも良い影響があったと思います。おかげで15年ほどたった今でも元気に過ごしています。

健康が悪くなってしまった大人は、自分の子どもたちには同じような道は歩んで欲しくないと思うでしょう。

もちろん“普通の”整形外科も必要ですが、すでに変性のすすんだ膝や脊椎、股関節などは手術をしたとしても元には戻りません。これからの時代に必要なのはどうやってそこまで進まないようにするか、または進む前に見つけるかなのです。

その先取りを積極的に行っていきます。

子どもの現状を知っている整形外科医としての役割を、ぜひ今の計画の柱として実行に移したいと考えています。

中川将吾
小児整形外科専門ドクター

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