初診の入り方を工夫する

先週末はとても良い天気で、関東の秋冬ならではですね。地元北陸では曇り空が多く、あれほどスカッと晴れることがないので、寒くなると外に出るのが楽しみになります。

さて、昨日はこれからのクリニック構想がどんどん肥大化し、総合医療療育相談などなんでも来いセンターの概要を紹介しました。お金出るならなんでも実現させていこうという気合いの表れです。

そこで必要となるにはやはり現場のスタッフです。お金で人は雇えますが、頼りになるスタッフ、戦力になるスタッフ、思い入れのあるスタッフはやはり自分の発信を見てくれる人なので、今日は元に戻ってクリニック関係の投稿です。

今までの初診患者獲得の仕組み

これまでクリニックの診療報酬の仕組みや、そのうち初診患者の占める割合についてを紹介してきました。そして、ホームページや広告など初診患者を獲得する仕組みについても考えてきました。

普通のクリニックのイメージでは

・人の集まるところ、住んでいるところの近くに開院
・毎日誠実な診療
・診療の必要な人が集まってくる
・情報はホームページに載せる(院長のこと、診療内容)
・新聞や雑誌の広告を出す

こんなところでしょうか。

ほぼ受動的な集患になるため、人口やその年齢比率に影響されます。また、近くに競合クリニックでもできてしまえば、その来院数にも影響を与えると思います。

それと口コミはバカにできません。良くも悪くもこれに左右されて大きく変わることもあります。

まとめるとクリニックを選ぶ基準として

①診療科、診療内容
②場所
③口コミ

があります。

医療機関が提供できるサービス=広告

医療機関では広告が打てません。もっと正確に言うと、広告の出し方が厳しく規制されています。そのためホームページ上では治療効果をうたったものや、他院との比較はできません。

その代わり、自施設で行っている診療内容はアピールできます。ここでしかできないことを打ち出すコトで差別化を図ることができます。そしてそれこそが広告になります。

いくつかの中から選ばれるためには、振り切った内容のものを用意することが必要です。

ファミリハには大きなキッズスペースやフィットネス、カフェサロンなど、本来のクリニックだけではできなかったサービスが提供できます。ここへの投資はそのまま広告として作用するため、開院後は広告費をかける必要がなくなると思います。

初診後に転医を選ぶ確率

治療は普通の商品を売っている店と違い、連続するサービスなので途中から変更はよっぽどでないと起こりません。それこそが初診を重要視する理由ですが、なかには症状が悪くなったり、より高度な治療が必要になる例もあります。

そのときは正確に判断し、速やかに後方医療機関につなぐことで、その治療が終われば再度通院してもらえる可能性があり、信頼も厚くなります。

症状がなぜ良くならないかを丁寧に説明することも、信頼を獲得する上で重要です。もしそれが、患者側の理由だったとしても、それを伝えるのみで良いことはなにもありません。とことん付き合って、その症状が改善することになれば、そこから口コミで良い評判が広がることでしょう。

転医になる確率を常に意識していくことが、一般的な整形外科を繁盛させるには必要です。

ファミリハならではの初診獲得方法

さて、長くなりましたが、ここからが本日のメインです。

子どもこどもと言っている通り、子どもをどうやって集めるかを考えて行かなければいけません。

①診療内容をまずは徹底的に

股関節脱臼を専門に診れる病院はつくば市内では筑波大学のみです。大学病院なので、心配だからと初診からの受診は困難です。クリニックではいま行っているオンライン相談を発展させ、赤ちゃんの検診を独自で行おうと思っています。それだけで年間2000人の赤ちゃんが集まります。

②お母さん向けの場所の提供

さらに様々なサービスを用意しています。
カフェの設置、ヨガスタジオ、フィットネスジムなどを用意し、一時保育も整備していきます。子どものいる過程は元より、妊娠中のケアも行うことで、子どもが産まれる前からクリニックの存在を知ってもらえます。

③オンラインSNS広告

今のところSNSの広告は制限されていません。情報発信はその内容に気をつけてさえいればある程度自由に行えます。

いまはTwitterやnoteの文字情報中心ですが、YouTubeやInstagramを積極的に取り入れます。

今回のつくば市選挙でもSNSで情報発信している人の当選確率がグッと上がっていました。もうローカルな場所でもその影響は無視できなくなってきています。

それぞれ新しいことを始める際に、そういったことに慣れている人、抵抗がない人を育てていかなければならないので、こういった情報発信は有効ですね。今後も継続していきます。

中川将吾
小児整形外科専門ドクター

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?