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学校と企業とをつなぐ「人材育成」

最近、企業の経営者の方と交流する機会が立て続けにありました。
その中で考えたり気づいたことについて、noteに記しておきます。

企業ではなぜ人材が必要なのか

すべてAIやコンピュータで賄えるのであれば、すでに人材は不要かもしれません。
けれどもAIがAIを育てる、自己修理(修復)するのでなければ、それらを担当する人間が(当面は)必要です。
もう一つ、人間が年齢を重ねることです。
年齢を重ねることで、経験値は増えますが、身体的な衰えなどはどうしても避けられません。
そのため、事業を継続していためには人材が必要です。

企業の中で必要な人材を自ら育成できれば、解決します。
けれども事業を行なって利益を生み出していく中では、同時進行で後輩の人材を育成していくことは短期的には「大きなコスト」に。

地方の中小企業ではとてもそんなコストを払えるわけでもなく…。
そういう意味で、専門高校で技術や知識を身につけることは企業においてもとても大きな意味がありました。
ところが、高校で専門技術を学んでも就職したら全く学びを深めていく機会が与えられていないと、優秀な生徒ほど企業を見放して転職していきます。

今、企業に必要なのは「人材育成(コーチング)」

研修をすればいい、資格取得で報奨金を出せばいい、という時代ではありません。
制度として不要ではありませんが、それらの効果はあまり期待できません。
すでに学校では何年も前から、「一斉教授型」の授業から「主体的・協働的」な学習に変わっています。
一般的には部活動をイメージされるといい気がします。
全員で同じメニューを与えられ、決まった時間にそれをこなすことで、どれだけの成果がありますか?
もし仮にそうだとしても、個々に課題をもって活動に取り組んでいるかいないかで、全く成果は異なります。
そうした場合に必要になるのが、コーチングという技術です。
相手を尊重し、伴走・支援することでコーチと一体となって成長を感じ取ることができます。
ぜひ企業でも取り入れてほしいです。

今、学校に必要なのは「将来を描く力」

平成に入ってからずっと言われているように、なかなか明るい未来を描ける大人って少なくなったのかもしれません。
「今はこうだけど、これからはこんな世の中になってほしい」「こんな世の中に君たちがしていくんだ」っていう強烈なメッセージを投げかける先生って貴重です。
まるでドラゴン桜ですね。
無難に生きていく選択肢を選ぶのも自由ですが、人口減少社会においてそれはプラスに作用することはないでしょう。
今あるものが失われていく時代に入っていく中で、新たなものを創り上げていくことが必要です。
これに関しては、企業が率先して取り組んでいることです。
企業においては、「現状維持は後退」にほかなりません。
課題があるところにビジネスチャンスはあります。
自社の強みを活かして取り組むことで、成果につながります。
この取り組みをぜひ学校に取り入れてほしいです。

学校と企業に必要なもの

それぞれに強みとして持っているものが異なります。
ということは、お互いが協働関係になることで、相乗効果は最大限発揮されるのではないでしょうか。
・人材育成は学校に任せておけばいい
・社会課題の解決は企業に任せておけばいい
という昭和モデルはすでに崩壊しています。
実践的な場、学問を磨く場、とそれぞれを行ったり来たりできる社会になってほしいと思います。
「なってほしい」と書くと人ごとになってしまうので、
「していきます」と訂正しておきますね。


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