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高卒採用を効果的に行うために

7月1日から新規高卒者向け求人票の公開が始まりました。
大学生などと手続きなどで異なる点があり、注意することもあります。
少しまとめてみました。


高卒採用のルール

高校生については、未成年であることや本業である高校生活の支障が生じかねないといった理由で、独特の採用ルールが存在します。
近年では高校新卒予定者を採用する企業が増えていますが、初めて募集を行う企業では戸惑うことも多いかもしれません。

キャリア教育支援協議会「求人票の公開と基本ルール」

全体のスケジュール

6/1〜
・「高卒用求人票」をハローワークに提出。
7/1〜
・企業がハローワークの確認印のある求人票を高校に送付または持参して、高校生の推薦を依頼。
・高校で生徒へ求人票を公開。
・応募前見学の実施
9/5〜
・学校から企業へ生徒の推薦を開始(沖縄は8/30~)
9/16〜
・就職試験、採用結果の通知

高校内でのスケジュール

上記のスケジュールを逆算していくと、おおむね以下のようになります。

8/中旬 校内推薦会議
8/下旬 履歴書作成
9/上旬 面接練習

現在、高校では「1人1社制」をとっている県がほとんどです。

・複数企業への併願は禁止(1人1社しか応募できないルール)
・内定承諾後、内定の辞退は原則できない。(内定通達後に齟齬が見つかった場合、やむを得ない状況下につき就労が難しい場合など)

キャリア教育支援協議会

そのため、高校生はお盆の前までに学校へ志望企業を提出します。
提出があったものについて、推薦がふさわしいか検討する会議を開き、推薦が決定します。
求人票の公開からわずか1ヶ月半、実質は半月ほどで受験する企業が決定する流れです。

高校へ求人票を出すときのポイント

求人票は「夏休み前」までに高校訪問で届けると効果的

高校生は就職活動も自由にできないので、信頼できる主な情報源は「」「学校の先生」といった大人になります。
求人票を直接高校へ持参すれば、生徒と日々接している先生に自社の魅力や情報を伝えられます。
その際にパンフレットなども同封しておくと、生徒へ伝わりやすいです。

ただ、この時期は多くの企業が高校を次々と訪問するため、対応する先生にも限りがあり、事務的な話で終わる可能性もあります。

そのため、6月までに一度高校を訪問して先生に直接情報交換をしておくとよいです。

企業の担当者が学校訪問して先生に自社の魅力や特徴、風土などをきちんと伝えれば、その話が生徒にも伝わります。
その結果、自社に関心を抱いてもらえ、応募につながる可能性が高まります。
また、高校生の就活では、担任や進路指導の先生と相談しつつ応募企業を選ぶのが一般的です。
先生に自社の業務や特徴などを理解してもらえれば、生徒の適性を考慮しながら、応募先として選んでもらえる可能性があります。

とにかく7月に入ると一気に大量の求人票が届きますので、先生も生徒も情報を選別するのが難しくなるので、早めに伝えておくことが有利になります。

まとめ

高校生の就職活動には制限が多くあり、必ず高校を通して行う取り決めになっています。
高校生に直接アプローチする機会が限られているため、紹介役の高校の先生方に興味を持ってもらうことが最も効果的です。

今はずいぶん簡単に大学入学できるようになりましたが、社会で働くことによって自己肯定感が高まることは大いにあります。
世間の認識では、高卒就職する生徒は学力が低い層、という見方が多くあるようですが、実際には驚かれるほど有能な高校生も多くいます。
そういった社会経験が少ない高校生だからこそ、初めて入社した企業で丁寧に育成していただけると嬉しいです。

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