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起立性調節障害(8歳の女の子)

8歳の女の子が、頭痛と首の症状を訴えて来院。頭痛は毎日のようにあり、首の症状は土曜、日曜、月曜日にかけてあるという。9か月ほど前に立ちくらみで急に倒れて大学病院を受診。起立性調節障害の診断を受ける。

起立性調節障害とは、自律神経系の機能異常により、代償機構が障害を起こし、血圧が低下し、脳血流や全身への血行が維持されなくなり、立ちくらみやふらつきが起こったりする。血液による酸素や栄養の供給が悪いので、すぐに疲れたり、また疲労からの回復が遅れる。

さらに脳血流が悪いために、思考力は低下し、集中力もなくなってくる。心臓は代償性頻脈を起こすため、起立状態や少しの運動で息切れ、動悸を起こすようになり、とても身体が辛く感じる。身体を横にすると全身への血流が回復するため、このような症状が軽減し身体が楽になる。起立性調節障害の子どもは、ごろごろと横になることが多いのはこのためといわれる。

最近は大分いいとのことだが、クラスが変わったりすると症状が元の状態に戻るような感じで、変化がみられないとのこと。病院では投薬を受けている。ファミリーカイロで施術を始めて3回目の来院日に、お母様によると、毎日のように生じていた昼間の頭痛は良くなったが、毎晩8時半ぐらいになると頭痛が起きるとのこと。その原因パターンを診てみると、兄弟関係が絡んだ、リビングの席の優先順位に関係している様子。頭ではお姉ちゃんが一番いい場所に座ることは納得している様子だが、身体は緊張パターンを生じさせていた。

施術開始から7週間後の5回目の施術日には、毎晩生じていた頭痛は改善されたとのこと。主なアンバランスパターンは改善されたようだが、枝葉のパターンが隠されているので、継続的な治療が望まれる。

2010年6月21日(月)記

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