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ホンダの福祉車両を買ってはいけない

なぜなら彼らは自らが製造・販売している道具を正しく扱えない上に
責任もとらないからだ。
本文章は手もしくは足が不自由で手動運転装置を検討する方に向けて
ホンダの車両は買ってはいけないという知見として記述する。

なお、この記事は自動車の話だけでホンダのバイクの話はしていない。
他のホンダの車が、特にあなたの車がどうという話もしていない。
私がホンダで買った福祉車両の話と思ったこと、それだけだ。
そう思って読んでいただけるとありがたい。


ざっくりとしたまとめ

本田技研工業の福祉車両(特に手動運転装置付きの車両)を買ってはいけない。また、ホンダに限らずメーカー純正として販売されている手動運転装置も買う際のデメリットが見合うかの検討が必要である。理由としては以下。

1.彼らは自分が売っている車両の最低限の動作確認すらせずに販売し、不具合を指摘した際の点検でも動作確認をせず正しい取り扱いもしないため結果として不具合の原因を自力で特定することができなかった。

2.商習慣上、ホンダは車両開発製造・純正オプション開発製造・純正品取付と販売がそれぞれ分離しておりいずれもホンダという名前こそ入っているものの3社共他人事で誰も責任を持たない。たとえそれが「純正」とうたう商品であっても、である。

3.ホンダのウェブサイト上で「福祉車両」のカテゴリのものは本田技研工業と子会社(ホンダアクセス)オプション取付車のものが混在して書かれており、サポートの内容が全く異なるため、見取りが悪く誤解を生む。

4.福祉車両取り扱い店(オレンジディーラー)の定義は「一部車両の展示がある」、「店舗バリアフリー」と「介助士資格取得スタッフの在籍」であり、福祉車両に対する知識が一切ない店舗が多数存在する事に気をつける必要がある。

5.車両メーカーの純正オプションとして同時購入するタイプの手動運転装置は車両にに大きく手を加える関係上取り外しが出来ないのでメーカーにサポートを放棄されると代替策がなく売却価格が非常に下がる、もしくは売却できないため非常に購入リスクが高い。これが許容できるのであればホンダ以外の選択肢は有効。

全体的に福祉車両を販売するメーカーとしてのホンダには、取り扱いに免許が必要な道具を扱っている認識に欠ける印象を持つため、少なくとも障害者向けの装置を取り付ける事を目的とした購入は、純正品・社外品問わず避けるべきという知見を共有するのが本記事の目的となる。

何があったか

まとめ

障害者向けとして販売されている手動運転装置オプション付きのホンダフィットを購入した所、納車初日からブレーキや走行に不具合があり、何度かの点検を経ても全く解決しない状態でそれが半年継続した
原因は手動運転装置の取り付けが最初から正しく行われていない事に起因しており、装置装着時含む、合計5回程あった車両取り扱い時の何れも正規ディーラー及び整備工場が説明書に従った正しい使用と、装置の動作確認を一切行っていないことが判明した。
この事に加えてホンダ本体及び装置メーカーである子会社の対応も道具の製造メーカーであるにも関わらず、他人事で信頼に値しないため、この車両が人身を預ける道具としては危険であり、継続的な利用が難しいと判断し高額な損失を出しながら車両を処分をした

時系列のイベント

2023/09 下旬 純正手動運転装置付きのフィットが納車 初日から不具合。
パーキングブレーキが動作しない。特定条件下で走行しない。

2023/10 上旬 初回点検 不具合原因わからず。

2023/12 中旬 フロントカメラ取り付けと2回目点検 不具合原因わからず。
ホンダ本体に問い合わせるも「なんでそこで買ったのか?」というニュアンスの回答を得る。
ディーラーも「本当に起きるのか?」とクレーマーみたいな扱いになっていく。

2023/12 下旬 ユーザ側にて原因を特定。
特定条件下でアクセルペダルが機械的に踏まれっぱなしとなる事が原因だった。
装置自体が正常に取り付けられていないことと、取り付け後に対応にあたったホンダ関係者がこれまで一度も正しい装置の取り扱いをしていないことがわかり、問い合わせる。
ディーラーからは年明けにすぐ対応すると回答がくる。

2024/01 下旬ディーラーから対応の調整に時間がかかっているとLINE WORKSで連絡が来る。 この時点で既に年末から一ヶ月経っている。

2024/03 上旬 12月に連絡してから丸2ヶ月経過し、放置が継続。
年度末までには処分したかったので車両の契約解除希望書面を送付・ディーラーより拒否の連絡と急なメンテナンス調整の連絡が来る。
その後担当者が車両を修理の為に取りに来るが、「不具合が発生しており健常者は安全に走行させることが出来ない車両」を頑張って動かそうと無駄な努力する光景を眺めることになる。

2024/03 中旬 車両返却 再発時は「不具合が再度発生した際はアクセルペダルを手で手前に引っ張って直せ」との助言をいただく。

2024/03 下旬 車両処分 現在に至る。自動車税を払う前に売れてよかった!

ここから下は詳細な経緯とその対応

非常に長く、私も感情を殺しきれず読みにくい文章となるため興味のある方のみ怪文書の類として読むと良い。
私の感想自体はお気持ちの段落までないので、そこまで読み飛ばすのも良いと思われる。

購入者について

私は右足を中心に軽度の障害があり、歩けるが走れない程度には足に信頼性がなく震えもあるため自動車の運転に必要な足の精度を出すことができない。
また、難病で高頻度鼻出血と呼吸器に問題があることから、今後酸素ボンベが必要になる可能性が高く自立的な移動手段を確保する必要があった。

酸素ボンベは一般的なタイプで5kg前後の重量があり、カートで引いて外出することになるが持続時間もそれほどは持たず、酸素供給のための管(カニューラ)の取り回しも考えると、足の状態によっては今後徒歩による外出ができなくなる可能性があった。

車の運転免許自体は足がまだそれほど悪くない時期に取得していたものの
上記障害を理由に普通の購入は控えていたが、ここ数年の持病の状況から
手動運転装置を前提として検討、購入、失敗をした。

手動運転装置とは何か

現実的な今後の移動手段を考えると自動車となるが、健常者の支援者がいない場合、自分で運転するしか選択肢がない。
足が使えない場合、「手動運転装置」と呼ばれる道具を車両に取り付け
完全に手でのみ運転できるようにすることで対処可能である。
同様に手が使えない場合、足のみで運転する装置もある。

この様な装置。
レバーを前後に倒してアクセルとブレーキを操作する。

この装置は左手のレバーでアクセルとブレーキを操作し、右手でハンドルを操作する。
ウインカーやハザードなどは左手のレバー近辺にまとめられているものが多く、ハンドルはノブをつけることで片手でも操作を可能とする。

手動運転装置の選択肢

障害者向けの特殊な装置であることから、この装置の使用にあたっては大きく2つの選択肢がある。

  1. 車両メーカー純正の装置を車両購入時に取り付ける

  2. 車両とは別に装置専門メーカーの装置を購入時に同時に取り付ける

1はホンダのテックマチックシステムなどが該当する。
本件に限らず問題があり、こちらは選択すべきでない。
車両メーカーは手動運転装置専門ではないので手動運転装置自体に詳しくない上に、取り扱う正規ディーラーに関してもあくまで営業のフロントだけの側面が強く知識が一切期待できないため購入時から十分なサポートが受けられない。
何より、車両本体と一体になっているため取り外しができず、結果、今回の様なトラブル時、または車両買い替え時に買い取り価格が非常に下がるか
または、売ることが出来ない。
買い取り価格は需要と連動しており、また特にホンダに関しては十分なサポートが期待できない(自動車買い取り業者側で保守が出来ない)ことから買い取り自体拒否されることが多いため、実質的に再販不可と考えるべき。

2はお好みの車両を選び、購入時に同時に装置専門メーカーと連携しながら車両の取り付ける。よほどの理由がない限りこちらを選択すべき。
装置専門メーカーもそれほど多い訳ではないが、そもそもが最初から障害者の方を向いてお仕事をされているので親身に相談に乗っていただける上に、購入後のサポートもよいとの話を聞く。
なお、この場合でもベース車両にホンダは避けるべきである。
今回の様なケースから、装置取り付け後の不具合について車両側が問題の場合でも装置側の問題と対応を拒否されて解決まで時間を要す可能性があるからだ。

何故ホンダの車両を選んだのか

私は車に関しては素人である。
友人に車好きが多いためなんとなくの知識はあるが実際自分が運転できる身体ではないため、精々がテレビゲームを遊ぶぐらいの知識である。

ホンダはウェブサイト上では純正オプションとして手動運転装置が用意されており、車両メーカーと装置メーカーが同じ系列であればトラブルが少なく、きちんと統合的に対応いただけるであろう、という期待があった。
オレンジディーラーという福祉車両に関する店舗があったことも大きい。
本田宗一郎時代の手動運転装置に関するエピソードも聞いたことがあり、よいイメージがあった。
これが最大の判断ミスであり、実際は真逆であったのが今回の学びの一つだ。

あとは単純に今回購入した車両、フィットの現行型がデザイン的に好みであったのが大きい。子犬みたいでかわいいし、内装もおしゃれだった。
子供の頃井深大と本田宗一郎の話が大好きで、P3の様なロボットに影響を受けて大学時代、研究の方向を決めた程度にはホンダに対する印象が良かった。ソニーも好きなので車での移動が個人的に実用になるなら、将来はソニーホンダモビリティのアフィーラが欲しい、と思っていた程度には2社に対して好感度が高かったのが最大の理由。好きな会社の車を買いたいというのは目を曇らせたので非常に良くなかった。

福祉車両想定のディーラーの実際

ホンダには福祉車両の相談ができるオレンジディーラーという店舗がある。
純正オプションがあること、またオレンジディーラーがあることを要因としてホンダを選んだが私自身車には詳しくないため、まずは近所のオレンジディーラーに相談しに行った。

営業の方の人当たりはよく、相談には乗ってくれたものの「手動運転装置」はホンダのロゴがついている純正オプションではあるが、実際は子会社の製品(一般的にはディーラーオプションと言うそう)であり、実物は全国どこに行っても見ることも触ることもできないことを教えていただいた。
オレンジディーラーはホンダのウェブサイトにも定義があるが

  1. 店舗自体が車いすに対してバリアフリーであること

  2. 介助士資格取得スタッフが在籍していること

  3. 展示車両があること

が条件であり、別に福祉車両専門店でもなければ、福祉車両に詳しいスタッフがいることが要件でもない。
3の展示車両に関しても「ホンダ本体が提供している車両」のみしか展示されていない。
これが大きな罠なのだが、ホンダのウェブサイトで確認できる福祉車両には実は2パターンある。

ひとつは、ホンダ本体がメーカー側で製造までやる車両
これは助手席が回転したり、車いすがそのまま乗り込める車両が該当する

もう一つは、ホンダの連結子会社(株式会社ホンダアクセス)のディーラーオプション(純正オプションではあるがホンダ本体の製品ではない)を取り付けた車両
これは今回の手動運転装置(ホンダの呼び方では運転補助装置)が該当する

Hondaのウェブサイトから必要箇所のみ引用した。(2024/5/20取得)
このうち、上段は本田技研工業本体の取り扱い
下段はホンダアクセス取り扱いの純正(?)品である

この様にウェブサイトの福祉車両のページに「目的で選ぶ」として一緒に記載されているが、引用画像のうち、上半分の4つの車と下半分の4つの装置は別物で、それぞれ責任を負う会社も異なる。
下半分はホンダアクセスの製品、いわゆるディーラーオプションとなるため
オレンジディーラーでは展示もなく、講習もなく、情報も持たない。

これを加えて福祉車両はホンダのウェブサイトでは以下のように記載がある。

Hondaのウェブサイトから必要箇所のみ引用(2024/5/20取得)

展示・試乗車の確認はオレンジディーラーへ!
購入は全国の販売店で!とある
購入した車両の面倒をみることができる(サポートができる)とは書いていないのである。
実際、トラブルになってから本田技研工業本体の問い合わせ窓口に問い合わせた所オレンジディーラーはバリアフリーな店舗の名称であり、純正と記載があっても手動運転装置自体本田技研工業の製品ではないのでわからないし、ディーラーはホンダ本体とは別の会社で何をどう取り扱うかはディーラーの裁量なので知らない、とのことだった。

確かにそれはそうだ。
ただ、ホンダアクセスはウェブサイトに連結子会社として記載があるし
今回購入したホンダモビリティ中部は完全子会社である。
ホンダのHのロゴをつけて、正規ディーラーを名乗り、出資も100%の企業を頼れなかったら、どこを頼ればよいのだろうか。

ちなみにその本田技研工業の問い合わせ窓口の回答者曰く、そういう知識がない店舗でなんで買ったのか、と逆に聞かれて驚いた。
回答者曰く、手動運転装置がついた車両のサポートを受けたければ、ディーラーリストを上から1件1件電話し、「貴店は純正オプションの手動運転装置のサポートがきちんとできるスタッフが在籍していますか?」と聞く必要があるらしい。オレンジディーラーかどうかは関係ないとのことだった。
ちなみに、今回トラブルになったホンダモビリティ中部のディーラーはサポートができる、と回答したので購入に至っており実際の所はこれでも不十分らしい。ホンダの製品はどうやって買うのが正しいルートなのだろうか。

講習と購入の判断

営業曰く、全国どこのホンダと名のつくお店・ショールームに行っても手動運転装置の展示も確認もできないとのことだったので、手動運転装置専業メーカーに相談をしにいき使用感を確かめた。
その上で自分に扱える代物かわからなかったので、ペーパードライバー講習扱いで手動運転装置の使い方を教えてくれる教習所を探し出し、しばらく通った後に教習官の所見としても問題なく扱えそうであるとのことだったので車両の購入を決めた。
手動運転装置は純正か、専門業者かの選択肢があったが、教習所の装置があまり整備されている感じがなく、ガタツキや動作に一部不安を感じたので純正を選ぶことにした。これも失敗だった。これは教習所に置いてある車両の整備の問題で装置自体の問題ではなかった。

ちょうど9月の決算期だったのでホンダカーズのオレンジディーラーとそうでないディーラーをいくつか周り、本当に知識レベルに差がなかった(どちらも全く知識がない)ので一番安くて納期が早く、営業がサポートをする、といった店舗で買った。
車両と手動運転装置もろもろ合わせて260万円程度。高い買い物である。
手動運転装置をつけるとメーカーオプションでつかないものが数多くあり、なぜかディーラーオプションでは装着できるのでトータルが高くなる。

納車時の不安

現在の居住地域は自動車の運転が荒いことで有名であり、買ってそのまま乗って帰るのも不安だったので自宅まで納車してもらうことになった。
判子を押して金額を振り込んでから1ヶ月弱、うちにフィットが来た。
助手席に担当営業が乗り、各種説明をして受取のサインをしてから完了となった。説明の際、営業が手動運転装置の知識が無く、いきなりコントロールレバー(アクセルとブレーキ)を触ろうとしたり、細かな説明も詳しくは説明書をみてください。で終わったのが少し不安だったが、キズもなくその時はエラーもなかったので判子を押して受領した。

このあとこの不安が的中することになる。

直らない不具合

ところか、営業が帰ってとりあえずいろいろ触ってみようと電源を入れた一発目、エラーが表示された。
「電子制御パーキングブレーキ異常 パーキングブレーキが使用できません」
なんで?何回か電源を入れ直すと解消する。
たまたま調子が悪かったのか? その日はそれで終わった。

翌日、ドラレコを取り付けるために再度電源をいれた所、また同じエラー。
とりあえずディーラーに連絡を入れ、点検頂くことに。
なんとなく電装系に不安を感じたので、ヒューズボックスにドラレコを接続するのは一旦止め、シガーソケット経由で設定しそろそろと運転していた。

その後、運転の練習のために毎朝電源をいれると、一回目は必ず
「パーキングブレーキが使用できません」
2回目は出ない。どうやら初期不良を引いたらしいが、すぐ直るだろう。
そんなことを考えていた。

手動運転装置の運転経験はもちろん教習所以外でなく、車自体も殆ど運転していなかったため出張していただけるペーパードライバー教習所を探して練習する日々が続く。
そんな中不具合がもう1つ見つかった。シフトレバーが全く動かず、車両が走行できないことがある。条件はわからない。
シフトレバーがPから動かず、車両が走行できない。
車を洗車する時に出たり、人に預けると出ることが多い気がしていたがこの時点では原因がわからなかった。

原因がわからない

納車後、不具合点検の際、再現しないのでわからないと言われた。
そもそもユーザには明確にエラーを出しているのに、車両にはエラーログが残らないらしい。本当か?
一月半ほど経ち12月中旬、まだ当時は不具合が直ったら使おうと思っていたのでフロントカメラを追加で取り付ける際に同時に点検もお願いしたが、全く原因がわからない。時折起きる走行できない不具合も、再現性がないと言われる。
走行に関する不具合のため直らないと怖いな、という状態が続いていた。
ディーラー側では再現性がないため、ディーラーの整備士からは「本当におきるのか?」といった様な質問をされる状態にまでなっていた。クレーマー扱いである。
他にも細かいものが色々とあり、営業担当者に対しても完全に信頼がおけなくなっていた。
こちらも疲弊してきたので装置製造者のホンダアクセスに相談し、また車両製造者の本田技研工業にも問い合わせをした。

なんで買ったんですか?

ホンダアクセスに関しては電話口では色々と話すものの、メールではディーラー経由で回答する、との内容のみで話が進まない。エビデンスを残されるのが嫌なんだろうか。
ディーラーの担当営業も電話では色々仰るが、要領を得ず、うちに責任はない様な事をいう。LINE WORKSでは本当に最小限、多分これもエビデンス残されるのが嫌なんだろう。書面での回答も拒否。

本田技研工業本体の問い合わせ窓口がある意味一番酷かった。
上にも書いたが、アクセスの製品なので純正と書かれていようがうちの製品ではない。
その上、なんで手動運転装置に詳しくない正規ディーラーで買ったのか、と聞かれる始末。
うちは悪くない。知らない。そういう態度が前面に出ていた。
窓口担当者の態度もとても強気な態度だった。正直怖かった。
手動運転装置についているキラキラとしたHのロゴは一体何の為についているんだろうか。飾りだろうか?

原因判明

ディーラーの対応も手動運転装置は知らない。原因がわからない。再現しない。担当者の対応も段々とクレーマー扱いのようになっていく。
ホンダアクセスに問い合わせてもディーラー経由で連絡する、で回答を頂けない。
本田技研工業本体もうちの製品ではない、なんでそこで買ったのか、まで言われる始末。
そういう対応に嫌気がさし、駐車場に止まっている車両を見るのも段々と嫌になっていた。気がつけば12月になっていた。
既に3ヶ月、色々な不具合の原因がわかってない状態だった。

そんな年末、大型特殊免許を持っているような運転の上手な健常者の友人と一緒に動作テストをしてみた。一発で不具合の原因がわかった。

手動運転装置には設定、というか使用者によって変更を加える場所がある。
健常者が運転する際に、シフトレバーと間違えて操作しない様に装置をロックするレバーロックボルトだ。装置を使用しない際は必ずこのボルトをグリップに挿入し、装置をロックすることが説明書に記載されている。

Honda TECHMATIC SYSTEM 手動運転装置 オーナーズマニュアル p28より引用
本画像は本文がある文章に対する引用だと認識しているので「 Honda純正アクセサリーの取扱説明書_ご利用条件の 第9条(禁止事項)」には該当しない認識。

これが挿入されていると不具合が発生するのである。
要は健常者が運転をする際、説明書通りに正しく扱った場合のみ発生する不具合である。

手動運転装置にロックボルトが挿入されているということは、アクセルペダルとブレーキペダルに相当するコントロールグリップがニュートラル(どちらも踏まれていない)状態で固定されているということを意味する。
だから健常者がペダル操作をしても安全であるし、誤って触っても事故にはならない。
今回の不具合はこのロックボルトが挿入されているとき、ニュートラルではなくアクセルペダルが常時踏まれている状態となることで発生している。
アクセルペダルが踏まれたままということは、当然車両側は危険なのでシフトレバーをPの位置でロックして、シフトチェンジができないようにする。いわゆるフールプルーフと呼ばれる機能が働くことで、この挙動は発生していた。
つまり、手動運転装置自体が正常に取り付けられていないということだった。(実際、ロックボルトを挿入すると物理的にアクセルペダルが踏まれる事が確認できる。)

障害者である私が手動運転装置を使って運転する際には、ロックボルトを外すのでこの不具合は起きない。
私がガソリンスタンドで洗車をお願いしたり、友人に運転をお願いする際は説明書に従ってロックボルトをきちんと挿入するので発生する。だから分かりづらかった。
私自身は足で運転できないので、この条件で運転すること自体がないからだ。

この原因から、もう一つの事実がわかる。
ディーラーではこの説明書の記載を守って車両を一度も運搬しておらず
また、不具合申告時の点検でも説明書記載の機能が正しく動作するかの確認をしていないということだ。
装置取付時、運搬時、納車時、初回点検時、再度点検時、この装置と車両を触る機会が5回あった中で、一回でも正しく道具を使っていれば気付けたはずだ。

Q.営業担当者が自宅に納車する際に動いたのは?
A.このロックボルトの存在を知らず、ロックしてないからである。

Q.何回も預けて整備士が再現性を確認できなかったのは?
A.手動運転装置自体の動作確認がきちんと出来ていなかったからである。

この不具合原因だと、車両自体にプールフルーフがなければシフトレバーをドライブに入れた瞬間に車が走り出して追突していた可能性がある。
(実際のアクセルペダルの作動量と、そもそも機械的な連動でそれが発生するのかは実際の設計を見ていないのでわからないが、プールフルーフ機能が実装され、かつきちんと反応している時点で可能性は否定できない。)

私は恐怖でゾッとしたし、もうこの車には乗れないと思った。
ディーラーの整備士側で点検して、動作再現しないと報告する際に、毎回言っていたのが「走る」「曲がる」「止まる」は大丈夫です。という言葉だった。

どこが大丈夫なんだろうか。
走れていないし、全く大丈夫ではないと思うが。
そんな緩い認識の人間が整備する車に乗れると思うのだろうか?
私は乗れない。私はまだ死にたくない。
動作確認すらきちんと出来ない人間が触った道具なんて、他にも絶対やらかしているだろうことが想像に難しくないからだ。

「機械を作るヤツ、整備するヤツ使うヤツ、人間の側が間違いを起こさなけりゃ機械も決して悪さはしねえもんだ」という有名な映画のセリフがあるがこの場合、前2つが完全に駄目だったので機械の動作が信用できない。

もう原因がわかった時点で、フィットに乗る気持ちは完全になくなっていた。完全なる納品前の取り付け・整備の不良であるし、その整備も何回もやってこの状態なので何も信用が出来ない。怖くて乗れない。私は車で何処にもいけなくなった。
年末年始の移動の予定も全てキャンセルした。足が用意出来ないからだ。
手動運転装置付きのレンタカーなんてそう簡単には借りれない。

不具合の修理をなぜか2ヶ月放置される

ホンダアクセス経由でその事実を伝えたのが12月の末、その後直ぐに営業担当から電話が来て、年明けにメンテナンスを調整するといってから一ヶ月。
1月の末にまだ時間がかかっているとLINE WORKSで簡単に連絡が来てから更に一ヶ月。何もなかった。
そもそも原因については詳細な検証動画を撮影し、アクセルペダルが押し込まれる条件まで簡単にわかる様にしてお渡したので、向こうで調整するものが何だったのかは不明。

私は原因がわかった時点でもうこの車に乗り続ける気持ちが完全に消失し、12月末の時点でどうやってこの車両を処分するかしか考えていなかった。
途中で自動車製造物責任センターや法律の専門家にも相談はしたものの、概ね見解は一致しており
「契約と照らし合わせ、民法上の瑕疵ではあるので契約解除を申し出る事に正当性はあるが、直す意思をみせているので実際に契約解除は難しい。調整をつけるのが落とし所。」というものだった。
この場合の調整というのは1つしかない、彼らが言うきちんと車両を整備する、不具合を直すを信用してこの車に乗り続ける、ただそれだけだ。

自社製品の取り付けと動作確認ができておらず、責任感もなく、挙げ句に有資格者であろう整備士が自力で特定できなかった不具合原因は素人の客が簡単に特定出来るもので、それを動画で説明したとしても何も行動を進めない上に、こちらをクレーマー扱いしてくる相手をこれからも信用する? 

そんなもの、できるわけがなかった。

自動車製造物責任センターの方にはディーラー側も返品されたとて再販できないし困るだろうからみたいな話をされたが、それこそこちらの知ったことではない。
ホンダ本体にも連絡は入れてくれる、という話だったが結局反応は無かった。当たり前だ。彼らは自分のことだと思っていないのだから。

契約を解除してお金を取り戻したい、というよりはさっさと視界から車を消したい、が強かったので動きを期待して契約解除希望の書面を送ってみたがそれもLINE WORKSでお断りの文面がきた。これも会社として正式に回答はしない(書面で回答はしたくない)という解説付きで。
私も仕事でお客様対応をする際、法務チェック等でコストがかかるので書面での回答を避ける様に行動することはあるが、まさにそれである。

最後まで駄目なディーラーの対応

契約解除希望の書面がトリガーとなり、ようやく原因がわかったからと急にメンテナンスで車を預かりたいという話が来た。この時点で3月。
1月から放置していたのはなんだったんだろうか?冬眠でもしていたのか?
その原因を切り分けたのは手伝ってくれた友人と私であって、ディーラーは何もしていない。詳細な解説動画でここの問題だと送ってから既に2ヶ月が経っている。

車を引き取りにくるときに、私はあえてロックボルトを装着したまま(=取り付け不良のこの車両では、健常者が運転できない状態)のまま鍵を渡した。
営業担当者はこれだけ揉めているのに原因を覚えていなかった様で
45分ぐらい車が発進できない、と駐車場で色々格闘をしていた。
コントでもやっていたのか? 全く面白くないが。
最終的にロックボルトを外して運転していった様だ。
説明書に駄目と記載のある方法、というのはもう問うだけ無駄だった。

1週間程で車が帰ってきて、営業担当者が言った言葉を覚えている。

「再発した際は、手でアクセルペダルを引っ張って直してください」

今の時点で運転席への乗り降りすら苦労している人間に、運転席の下に潜り込んで手を突っ込んでペダルを引っ張れと、それを言うのか。
そもそもその直し方は本当に正しい直し方なのか?
車両側のフールプルーフ機能が純正の機器を通常使用している際に簡単に働くというのは相当な状態だと個人的には思うのだが。
もうどうしようもないと思った。

もう彼らがいう所の修理やら調整とやらをやってもらって、直ったという認識で売り払うしか選択肢はなかった。車両も、ホンダの人間の顔も二度と見たくはなかった。

そして処分

12月末の時点でホンダという会社が何も信頼できず、乗り続けるのが無理だとわかっていたので1月から処分、売却に向けて動き出していた。年度末を超えると自動車税がかかってしまうので、損切りは早いに越したことはない。

最終的に3月、直ったタイミングでちょうど引き取り手が見つかり、なんとか売却することができた。
走行距離300km前後、新車同然、ただしメーカーの整備は信用できず
手動運転装置という健常者には邪魔でしかない装置がついてる車両。
金額はとても書けない。ホンダの装置がついている時点でお断りの業者の方が多かった時点で察してほしい。
自動車ローンを組んでなかったので、売却が決まってからは早かった。
そこだけが救いだ。
もし所有権がローン会社にあったら手続きが遅れ、自動車税を払う羽目になっていただろう。

100万円単位の損失が出た。
病気と障害を両方持ちながら今後の移動手段をどうするかのプランも白紙になった。
ただホンダへの悪感情だけが残った。好きな企業が滅んでほしい企業になった。ただそれだけだ。

今回得られた知見

本記事最上位に記載の「ざっくりとしたまとめ」をご覧ください。
全部そこに記載しました。内容的に長文になると思いましたので。
いわゆるお気持ち的な思ったことは下に記載してあります。

お気持ち

こういうことされるのが一番嫌

この公開したら色々言われる可能性のあるnoteをずっと書いては消し、書いては消しをし、最終的に公開したのはこういう経験の直後に
ホンダのウェブサイトでこの記事が公開されたから
本当に嫌なんですよね、こういう事をされるの。
そのユーザって2/3グループ会社の社員だし、残り1人もそれしか選ばない都合のいいユーザじゃないですか。しかもテックマチックユーザ1人だし。グループ会社の社員にすら使われてない。これ社内にドックフードを食べている人いるのかな。いなさそう。
自分達に都合のいい話ばかりして、買ってみたら実態はこれ。
うちはそういうのやらないから違う所で買って、って言ってもらえたほうがまだいいんですよ、選択肢として最初から視界に入らないので。
純正だの、信頼感だの、そういう謳い文句を出しながらこういう記事で売り込んできた上で買ってみたらこの対応をされるの、本当に最悪です。

この時点で既に1万字を超えてるので読んでいる人はいないと思いますが
以下にお気持ちの続きを書きます。
ある意味こちらが本編かもしれませんね。

純粋に怖いと思った

販売店というか、営業というポジションは契約がとれればそれで良いのでその後の対応が終わっているのは自動車に限らずどの業界もあると思うのですが、今回の不具合は

  1. ディーラー整備工場での手動運転装置取付時

  2. 整備工場からディーラー店舗への輸送時

  3. ディーラから私への納車時

  4. 1回目の点検時

  5. 2回目の点検時

この5回のうち、1回でも説明書の指示通りに健常者用の設定で運転しているか、もしくは装置が説明書通りに動作しているか、確認をしていれば直っていたはずなんですよね。
何も特殊な条件はなくて、説明書に「必ず」と書いてある操作方法を5回のうち1回でも守っていれば12月までにわかっていたんですよ。

で、これもたまたま車両本体側のフールプルーフ機能が動いていたから
「車両が動かない」だけで済んでいましたけど、結局その機能が無かったら重大な事故か大きな破損を起こしていた気がするんですよね。
ホンダ本体も、アクセスも、モビリティ中部も、それをわかっているのかな。わかってないんだろうけど。
そのふんわりな温度感と適当な対応で、使用者に免許が必要で、法規制も厳しい道具を作って売られるの、怖くないですか。私はものすごい怖い。
普段近所で走っているホンダの車、このゆるふわな温度感で整備(?)されていると思うと恐怖しかないですよ。

走る楽しさとか、そういう事をアピールする前にやることがあるんじゃないんですかね。人を殺しうる道具を売っているってわかっているのかな。

そもそも福祉とかどうでもよさそうだよね

フィット、車両としては今でも好きで本当に気持ちよく相棒になってほしかったなと思っているのですが、手動運転装置をつけると色々なオプションが選べなくなります。というかそもそも最上位グレードが選べないです。LUXE。

本当は最上位グレードが欲しかったんですけど、そのグレードにあるステアリングヒーターとワイヤレス充電器が手動運転装置と同時取付け不可なので選択することすらできません。外す、とかじゃなくてそもそも選べないの。
手動運転装置のカタログの装着例はLUXEって書いてあるけど、これは誤表記。
これも指摘したけど直ってないですね。装着例はHOMEです。

ステアリングヒーターと干渉するのは、ハンドルノブの取り付け部が高温になるのでわからなくもないですけど、あれもノブの装着位置が他社と違って調整できるわけでもなく購入時に取り付け位置のヒアリングすらされないので、ヒーターなしグレードの部品つけとけばいいのではと思うのですが。
まぁ、その差分コストを払うだけのリターンがないんでしょうね。全国で年間50台弱ぐらいでしたっけ、登録。
ホンダ以外の手動運転装置付きの車両の全体数は(中部だけでも)もっと出ているらしいので、ホンダだけが売れてないのかしら、とは思います。正確なデータはない、印象の話ですけれど。
まぁこの感じで売ってたら誰も買わないのは当たり前だと思いますけどね。

ワイヤレス充電器は非対応装備リストにかかれているんですけど、ホンダの論文誌を読むと手動運転装置開発するときに同時使用できるように開発するのに苦労したって記述(Honda R&D Technical Review Vol.34 No.1/手動運転補助装置Hondaテックマチックの2020年モデルFITに向けた開発)があって
これも開発はしてみたものの営業的な事情で非対応にしているのかなと。

一番何も考えてないなぁと思ったのは現行型フィット、マルチビューカメラシステムと手動運転装置が同時装着不可なんですよね。
下半身が自由に動かない人、身体を捻って後ろを確認するのが非常に大変、というか無理なのでマルチビューカメラシステムというかアラウンドビューモニターというか、ああいうのは必須に近いのですが、フィットは装着できません。
マルチビューカメラシステム自体現行型の途中から追加された装備なので、電装系との兼ね合いで対応が省略されたのだと思います。
特にフィットはアクセル・ブレーキペダルが手動運転装置使用時も機能してしまう(そもそもこの仕様も凄いけど)ので、足の置き場が非常に限られていて、私ぐらいの障害度合いでも身体をひねるのは無理です。
障害って0と1じゃないの、完全に下半身動かないって人だけじゃないのよ。
多分そういう視点、この車にはない。というかメーカーにない。

ホンダのよくわからない所は、マルチビューカメラシステムは装着できないけど、ディーラーオプションのカメラは付くんですよね、基本的にはリアとフロントだけなので劣化版でしかないんですけど。
で、そのカメラをつけるためにはメーカーナビはNGで、ディーラーナビじゃないと駄目なんです。

ディーラーナビ、2023年のナビなのにCarPlayもAndroid Autoも対応していないんですよ。その代わりDVDスロットと地デジがついてるの、なにそれ。
Honda Sensingの一部機能はマルチビューカメラシステムとメーカーのナビが前提なので、安全装備系が大分劣化します。しかも余計なものを後付する関係上、メーカーオプションよりトータル高くなります。

確かブラインドスポットインフォメーションと、後退出庫サポートがマルチビューカメラシステムに依存しているので、その3つが手動運転装置装着時はつけられません。
私のFITがe:HEV HOMEで、決算期で結構安くしてもらっても260万円もしたのはそもそもマルチビューカメラシステムが装着できないのをディーラーナビとオプションのカメラで対応して、着けられる安全装備を全部装着したからです。それでも不安だったから3rd製のサイドカメラもつけてました。後から装着した純正(?)フロントカメラ(結局完全未使用で売った)とか、乗れなくなってからの保険料とか、ドラレコとか、色々あるので一体トータルいくら損しているんだろうね。怖。

この黒いのがホンダ関係なく自分でつけたカメラ。
マルチビューカメラシステムがあればそこまでいらないと思いますけど
つけられなかったので凄く助かったです。これはホンダ関係ない良い製品。

車好きの友人達は運転操作に機械が介入してくるので安全装備系を嫌がりますけど、人間の身体があまり信用できないのは障害者である自分自身の身体でよくわかっています。なので安全装備に投資を惜しんではいけないと思って、全部つけたらワァ、って額でした。
ハッセルブラッドとライカを買ってお釣り….は来ないか、でもそれくらいだよね。260万円って。

他にも、足が震える人向けにそれでアクセル・ブレーキペダルを押さないようにガードする板があるんですけど、これも実機見られないし全く確認できないので、自分の足に合うか祈りながら選ぶしかないです。
ホンダ本体のショールームにもアクセス(そもそもそういうショールーム的な場所がない)にもないらしいです。
オレンジディーラーも相談に乗ってくれないので、私は見事に使えませんでした。
板を立てると足が収まりません。ハンドルに当たる。
収まるように座席を伸ばすとハンドルまで手が届きません。
手動運転装置教習の教官と色々試してそれは危ないから使うの止めよってなりました。
結局左足置き場の左足の下に右足をねじ込んで震えを止めていました。
お金を払って車体に穴を開けただけです。もちろん売買に影響しました。
営業担当者に文句言ったら、穴あいているんでうちでも買取価格は下がります。でも判子を押したのは貴方ですよって。
それはそうだけどさぁ……どうやって確認すればよかったの、これ。

フィットに関してはとりあえず手動運転装置系のオプションはありますが、そもそもそういう風に会社としてあまり売りたくないんじゃないか、みたいな買い方しかできないので別に障害者の事は何も考えてないと思います。
Honda純正アクセサリーのページに「福祉への熱い想い」とかありますけど、別にアクセスが勝手に想ってるだけでホンダ本体はどうでもいいんじゃないかな。

SDGsとかダイバーシティとか、そういうのでアピールしたいから残してるだけなんじゃないかな。障害者視点からすると迷惑でしかないんですけどね。
大抵、今回みたいなろくなことにならないから。
正直な話、真面目にサポートする気がないなら売らないで欲しい。
使えもしないものを選択肢として提示されると時間とお金が無駄なんですよ。ただでさえ病気持ちは残り時間そんなに残っていないので。
本当に、あの公開されている記事の様に会社としての社会貢献・福祉アピールのためだけにだれも幸せにならない製品ラインを残すのは止めてほしい。私みたいに調べたとしても間違って選んでしまって、こうなってしまうので。

道具が可哀想

そういうなんか多分格好だけなんだろうな、という部分がチラ見えしつつ最終的にFIT選んだのは、やっぱ子供の頃見たProjectXの面白い話とか、本田宗一郎の本とか、井深大との逸話とか、P3を初めて見た時の衝撃とか、そういうホンダへの良いイメージがあったからなんですよね。今回で全部綺麗に無くなって、過去1,2位ぐらいの最悪なイメージになりましたけど。
格好だけなんだろうな、で購入が止まらなかったのは正直、病気持ちや障害者に対する風当たりは普通にキツい時があるので変に耐性がついてしまったのもあると思います。いつものこと、みたいな。
障害者側も何かしら障害がある、以外の共通点はないのでSNS等で言動がキツい人はキツいし、それで全体属性として面倒くさいと思われている所も多々あると思います。
健常者の方も身体がおかしくなる・動かないって経験しないと分からないと思うので、そこに無理な理解を求めるのもどうかと思いますし。

フィットも他社のいかついデザインじゃなくて、親しみの持てるかわいいデザインが好きで、でも車内はおしゃれ(選択できなかったグレードだけど)で、Android Autoも使えて(選択できないオプションだったけど)ってなったので、純粋に残念ですよ。新しい道具ってワクワクするじゃないですか、でも納車されてからの半年、不安と辛さでワクワクどころではなかったです。
金額が大きいし、対応も酷いし、そもそも自分に障害や病気がなければこういう思いをせずに両足で楽しく移動できていたんだよなとか、色々考えてしまって。
ついに睡眠薬が復活しちゃったよ。メンクリさんお世話になっております。

おうちがバレてしまうので全体写真を出せない。
というか1月以降カメラロールに出くるのが嫌で写真殆ど消したので残ってない。

車も可哀想なんですよね。人に役立つ為に製造されて、いざ!ってタイミングでこうなるの。前のnoteがカメラに対する怪文書ですけど、ああやって物に対して感情移入をするタイプなので、買ったフィット自体には乗ってあげられなくて、大事にできなくてごめんねって気持ちが今でも結構あります。
でもカメラだったら笑って許せる不具合でも、自動車だと許せないものがあるじゃないですか。だって正しく動かないと、車は人を簡単に殺すもの。
特にアクセル・ブレーキ周りの不具合で、それが取り付け・整備が原因なんて、どう考えても笑って許せるわけないんですよね。
いくら不具合を含めて道具を愛すタイプでも、それだけは駄目です。

どうでもいいこと

ソニー・ホンダモビリティのアフィーラ、ソニーが昔言っていた「人命にかかわる事業はやらない」を一緒やる相手としてホンダはどうなんですかね。完全なお気持ち、個人の感想ですけれど。
ソニーのロゴつけてこういう事しだしたら私ソニー製品も買えなくなりそうです。私にソニーを嫌いにさせないで欲しい。
まぁ、もうアフィーラは買えないのでどうでもいいけど。

おわりに

以上ホンダの福祉車両はなぜ避けるべきかと、如何にして私は今後の移動手段確保チャレンジに失敗したかの長文お気持ち文章でした。
流石に100万円単位のものでガチャを複数回は回せないので、他の手段を考えます。
精度の問題と震えだから、今の今はまだ自転車は乗れるんだよなぁ……
歩くのは足の精度必要ですけど、自転車は足先の精度それほど必要としないので歩くよりも楽。
直進性があるので止まる時と走る時に足がスタンドにさえなれば歩くより大分震えを気にしなくて楽なんですよ。これは中途半端な足の障害の人にしかわからないと思う。屋根がないので雨の日の通院はずぶ濡れですけどね。

車、電源がとれるからバッテリータイプのHOT(在宅酸素療法)で長距離移動も夢じゃなくて、一回きちんと乗れる生活を試したかったんだけどな……

自分以外に運転をお願いできそうな家族やパートナー・そういったものが居ないので今回の特殊な車両購入に至ったわけですが、それも失敗したのでまた別の道具に頼りつつ、工夫で頑張って生きていこうと思います。
まぁ、なんとかなるはず。そう思っていないとやっていけない。

このアカウントでやりたくもないカミングアウトをしてしまったので、次のnoteがあるかもわかりませんが、あれば今度は好きなことの話をします。

















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