スコットランドでバイトに採用されたけれど断った話。
関東育ちには辛い寒さのスコットランドからお届けしております。
カルチャーショックをくらったというか、
少し愚痴っぽい内容になります。
少し前の話なのですが、
日本で働いていた会社で引き続き働けるかわからない時に日本語教師のバイトに応募していました。
2023年の4月、来たばっかりの時です。
4月いっぱいは有給休暇させてもらう、
と言う事になっていたので
とりあえず収入はまだあるけど
この後どうしよう、という不安と
何か新しいことに挑戦しちゃったりして!というワクワク。
7:3くらいで不安でしたが、
新生活をがむしゃらに組み立てようとしていた時でした。
少し検索したところ、エディンバラにはそんなに語学スクールみたいなのはありませんでした。
その中で1件日本語教師募集中!というのを見つけました。
最初は日本食レストランでウェイトレスでもやろうかと思ってたんですが、飲食より語学学校の方が競争も低いじゃないか、と思ったのです。
CV (cover letter) なるものと、職務経歴書のテンプレートの作成し放題サービス(確か£3くらいだったと思う)に申し込み
意気込み十分で書き上げます。
パスポートを作る時に撮った写真がすごく就活っぽい雰囲気で馴染んでたと思うのですが、イギリス的には堅苦しい感じに仕上がってたかも知れません。
思い立ったら吉日!という常人離れした思い切りの良さを発揮し、担当者に送付します。
書類審査通過したら連絡が来る、と書いてあったのでドキドキしながら待ちました。
1日経ち。
2日経ち。。。
1週間が経ちました。
エディンバラで日本語ネイティブってそんなに居ないよね??せめて書類くらい通るよね?
と余裕をこいていたのがいけなかったんでしょうか。
メールも電話も連絡は来ませんでした。
しょんぼりはしたんですが、そうこうするうちに賃貸契約やら日本の会社と引き続き働けることなどなど、あれよあれよと目まぐるしい日々でした。
しょんぼりしてたことなんてすっかり忘れて
日がめちゃくちゃ長い夏や、
フリンジなどのイベントで忙しい8月、
生活にも慣れて来てアメリカ出張に行ったり
メンタルは乱高下しつつも充実した毎日でした。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
私が応募したのは2023年4月と言うことを思い出してください。
時は流れて11月のある日。
仕事終わりの夫とどこかでお夕飯を食べようと
大学で待ち合わせていた時、
不在着信に気付きます。
イングランドの番号は経験上詐欺の電話と思って無視するんですが、その時はスコットランドの番号でした。
(イングランドの番号からかかってくる用事なんて私には無いんです)
不動産業者だろうか、とかけ直します。
(なまりきつくて最初何言ってるか自信無かった)
やぁ、ぐーちゃんかい?
CVありがとう!面接に来ないかい!?
は???
何の話??
よく聞いてみると私が4月に応募して落ちたと思っていた件の連絡でした。
もう7ヶ月も前のことです。
この時何かおかしい、と思っていればよかったのに…少し舞い上がってしまいました。
翌年1月から日本語クラスを増設するから人員を増やしたいらしい。
あまりにびっくりしてとりあえず考えたいからメール送って欲しいと伝えました。
担当者はもちろんだよ!!今日か明日かに送るね!!!!じゃあね!!!
と元気そうなおっちゃんでした。
ちょっとメールなんてすぐ送れない?と思ったけれどこの気持ちは封印。
その日は夫と外食相変わらず高いなぁ、と思いながら帰りました。
海外で書類審査通ったんだ!!と、帯同して来てから粉砕されていた自尊心が少し回復した気がしました。
夕方に電話があって、まぁもうすぐ帰るのかな、当日はメール来なくてもまぁ金曜日だし、とおおらかに待ってました。
翌日、来ません。
まぁ週末だし?
月曜日。来ません。
流石に心配になって来ます。
せっかくるんるんだったのにまた不安になって来ます。
ここで催促のメールを送ります。
CVを送ったアドレスに再送しました。
翌日。
メールが届いてないのかい?送ったんだけどなぁ。探すから待っててね。
というよくわからない返事がきます。
元のメールはどうでもいいので私は募集要項などの情報が欲しいのです。
結局3日探したらしい(?)のですが元のメールは出て来ず、面接の日程調整が始まりました。
担当者:いつ空いてる?
私:来週の平日の午後14時〜17時だったらどの日でもいいよ。
担:平日の午後がいいな。
私:(はい?)じゃあ木曜日でどう?
担:木曜日の14時にしよう!
日本で面接の日程調整をするのより往復回数が多いのにお気付きいただけるだろうか。
私はアメリカで幼少期にサバイバルイングリッシュを仕込まれているので私の英語力不足でこのような展開になったわけではありません。
ただ、なんだかやりとりに違和感を感じます。
すでに突然電話が来た日から2週間経ってます。
中心部の古そうな建物に教室はありました。
お金があった頃に建てられたおしゃれな感じで
螺旋階段をあがりながら胸が高鳴っていました。
実際はエレベータがなくてぜーぜー言ってただけかもしれません。
時間通りに着いたのですが
待っててね、といろんなお茶が並べられている休憩スペースに通され、
さすがイギリス〜お茶の種類たくさんある〜どれにしよ〜なんてちょっと楽しみつつ、全然来ないやんけ、と10分以上待ってました。
猫舌の私でも安心して飲めるくらいに紅茶は冷めました。
やっと面接が始まり、おじさん2人と教室の犬(?)と部屋に入りました。
犬はあんまり私を気に入らなかったのかすぐ出て行きました。
日本語教師の経験はないみたいだね?こんな時どう教える?
みたいな質問をなんとなく乗り切り、
とりあえず私もまったく母国語で外国語教えてもらったことないけどどうにかなってる!というので押し切りました。
するとその場で合格、Welcome to our team!と言ってもらえました。
え?まじで?早くない?
いや、嬉しいけど。ありがとう!
そこから時給の仕組みとかを説明されたのですが
複雑だよね〜僕たちもよくわかってない〜あはは〜
トレーニングは1回だけ参加してもらうけど、来年の予定だよ〜
ゆるくその場は終わりました。
必要書類とかのリストはまた今日か明日メールするね〜
1回しか無いの?あ、そうなんだ。
とりあえずメール待とう。
そろそろ慣れてくるのですが、
このメールはまた催促するまできません。
催促しないと来ないやつなのか?私に催促しろって言ってたのを聞き逃してたのかな…
たかがバイトと思っていたのに以下のものを求められました。
・学歴証明書
・職場の上司、同僚のリファレンス
就労許可の証明や振込先の銀行口座はもちろん提出しないといけないと思っていましたが、大学の卒業証明を結婚後に新姓に直していなかったことにここで気付きます。しかも日本語なのです。
卒業証明書は英文じゃないとダメですか?
ビザ取得用に翻訳してもらった婚姻証明書があるのでこれで苗字を読み替えてもらえますか?
リファレンスはイギリスに住んでる人じゃないとダメですか?
リファレンスの宛先を提出したら相手には何が送られるんですか?(英語がわかる人ばかりじゃないので)
などなど面接時に言われなかったことをメールで質問しました。
返事が来るのですが、少し的外れなのです。
ちゃんと答えてくれるのは1点のみ。ちょっと外れた返事がもう1点。
せっかく合格って言ってもらえたのに必要書類が足りなくてダメになっちゃうんじゃないかと焦ります。
質問に番号を振って箇条書きにしてもそれぞれに答えてくれなくて、この人たちあんまり仕事できないんじゃないか…とやっとこの辺りで思い始めます。
私の質問にすべて答えてくれないうちに
水曜日の初心者クラスの担当に決まったよ!!よかったね!
と連絡が来ました。
確かに曜日は結構柔軟に大丈夫ですよ、とは言いました。
でも勝手にアサインされて決定事項として伝えられたのがショックでした。
水曜日の担当の件、わかったけど、次回からはちゃんと決める前に念の為相談して欲しい。あとこの件質問したのまだ返事もらってないんだけど…
とメールを送っても勝手にアサインした件はスルー。
でも引き続き自分の用件はばっちり追加してきます。
12月に研修入れたから!!
え?来年って言ってなかった?別のやつなの?
ううん、同じやつだよ。
私は年末年始にモロッコに旅行の予定あったりするから、年内には予定入れないよね、と念押ししていたのです。
全部は書ききれないですが、この他にもいろいろ謎のメールの往復があり、必要書類の提出を対面で求められて(全部電子データなんですけど)、その日程調整もまたたくさん往復しました。
不信感が限界突破しました。
日本語を勉強したい人たちに教えてみたかった。
日本語教師の職歴があればエディンバラの後どこに行くかわからないけど、どこでもやっていけるかもしれない、と自信をつけたかった。
日本と仕事させてもらっているけど、どうしても地域からは孤立している感があるので地域との接点が欲しかった。
アメリカで辛かった経験をプラスに変えたかった。
でもろくな研修も無い、教室となかなか満足な意思疎通が取れない、このままでは月謝を払ってくれる生徒さんたちに失礼になると思いました。
ちゃんとお給料も払ってもらえないんじゃないか、とも思いました。
結局契約書のようなものは一切書面でもらえませんでした。
リファレンスを上司に頼もうと思って連絡したら、もっと仕事量を増やしたいと言われた(実際はリファレンスを誰にも依頼しませんでした)、と言い訳して採用してもらったけど辞退する、というメールを送りました。
これに返信はもう来ませんでした。
最後まで仕事ができない、というより失礼な方々だな、と思いました。
そもそも7ヶ月も放置してるんです。
いろいろおかしかったんです。
たまたま高校の同級生がニューカッスルでポスドクをしていて、ニューカッスルに遊びに行った時に愚痴をこぼしたんですが、これはイギリスあるあるだ、と言われてしまいました。
英語もそれなりにできるし、海外生活も慣れてるつもりだったのですが
小学校に通っていただけで実際に働いたことは無い世間知らずだった、ということを痛感しました。
結局今も地域とは切り離されて日本の変わらないメンバーと仕事をさせてもらっています。
エディンバラ生活も気付けばあと1年と少し。
今は現地で何をするか、よりもどこに行っても大丈夫、というのを目指そうと考えています。
今日は電気工事会社が来て自宅が停電していました。
どうしていいかわからず、廊下で業者さんを監視しながらスマホで書いてました。
結局なぜ交換が必要なのか、何を交換したのか、よくわからないままでした。
いろんな理不尽や、ちりつもなストレスに耐えて
私も強くなったなぁ、と思います。
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