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Diablossa高田FCユース2022年リーグ開幕戦を観戦して感じたこと~伸び代ある選手へ届けたいサッカーの面白さ~

2022年U18NFAリーグが4月3日(日)に開幕しました!
この大会は高円宮杯のU18奈良県リーグでDiablossa高田FCユースは、昨季県1部リーグから降格して今季は県2部10チームで1部昇格を争う、総当たり2回戦18試合のリーグ戦となります。

■まえがき

僕は息子が卒団した2013年以降も毎試合の様にDiablossa高田FCユースの公式戦を追いかけていましたが、この2年間はコロナ禍でほぼ公式戦を観戦できず、ようやくコーチスタッフに観戦OK!を頂いたこの日は待ちに待った開幕戦でした。

観戦できていた2019年も県2部リーグでしたが、最終戦までもつれ込んだ昇格争いも生駒高校2ndを振り切り3位となり1年で1部昇格を果たしました。
しかし、インハイや選手権で代表校となる県内強豪がひしめく県1部は、選手数の少ない街クラブユースには厳しく、再び昨季リーグ戦を最下位で終わり降格を突き付けられてしまい、今季は県2部リーグを出直す事で迎えた2022年シーズンのスタートでした。

■第1節 vs 奈良学園高校戦
●D高田FC 1 対 3 奈良学園○
【得点経過】
13分:奈良学園
57分:高田FC⑤
79分:奈良学園
83分:奈良学園

【フォーメーション】
Diablossa高田FCユースのシステムは1ー3ー4ー3でした。
これは今まで観戦してきた中、あまり見ることのないシステムでしたが、奈良学園のシステムがオーソドックスな1ー4ー4ー2だったので、3CBの守備が機能するなら面白いな…と思いました。

Diablossa高田FCユース:赤

【守備編】
KICK OFFして5分ほど試合を見ていると、選手一人一人のボールタッチやドリブルは県1部の選手と比較しても引けを取らないぐらいキレのあるプレーなのに、なぜか開始早々からこの試合は何失点で留める事できるのかなぁ…と思うほど守備の不安定さを露呈していました。
結果的には3失点で終わりましたが、奈良学園の決定力不足に助けられた感じはありました。
何でそんな不安になったのか理由をいくつか整理してみました!

  • 一つ目は最終ラインを高く上げているのにも関わらず、ボール失った時のトランジションが各選手とも遅れるし、プレスバックも緩い!というか全体的に弱かったです。そもそも高田ユースはコンパクトなサッカーを目指すスタイルなので、そこを怠ると広大なCB裏のスペースは相手選手が侵入し放題となるから、DF陣だけじゃなくボール失いそうな時は予め全員でトランジションの意識を高めておく必要があると思います。

  • 二つ目はデフェンジブサード(自陣ゴールライン~バイタルエリア付近)でボール持った時に無意味にボールを捏ねすぎる。高田ユースの選手はドリブルが得意だからボール持ちたがるのは理解するけど、パワーを出して頑張る場所が違ってる様な気がしました。本来デフェンジブサードでボール奪った際は選手間の距離が近くなり過ぎない様に各選手がポジションを広げてパスルートを作り、少ないタッチでボールサイドの密集地から逆サイドや中盤の相手DF不在の空きスペースへ脱出したいです。それはなぜか?というとボールを相手ゴール前に運びたいからですよね…そのタイミングでボール捏ねてしまうのは余りにも勿体ない。これはボールを持ってから次のプレーを考えるため、どうしてもプレーの選択が遅れたところをプレスかけられる事で焦ってボールを失い、自陣でショートカウンターを受けて自滅してしまう事が多かった様に思います。

  • 三つ目はディフェンスサードで守備対応した際、ボールサイドに連動する事なく無駄に人数掛けすぎて寄せた上、更にボールウォッチャーにもなっているので、パスで逆サイド振られるとスライドが間に合わず、空いたスペースに奈良学園の選手に走り込まれ、シュートシーンを作られる事が多かったです。ここはWB⑯⑰とWG⑥⑦をそれぞれ一段ラインを下げて5ー4ブロックをしっかり組んで、スライド対応する事で相手ボールを跳ね返し、出来ることならサイドに流れたトップ⑨にロングボールを繋げて、ポストプレーからビルドアップの時間を作れると最高だと思いました。

この試合は県1部の高校なら大量失点してもおかしくなかったぐらいの守備だったので、そういう意味では強度的に県2部の方がこれから守備面を強化するには適していると思いました。
そういう意味では今季の戦いは、昇格果たしたあとの来季を県1部で戦って残留できる様に、守備面を成長させるチャンスでもあると思います!

文章だけじゃイメージつかないかもしれないので分かりやすく守備を説明してくれているゼロファジさんのnoteを添付しておきます!

■守備編参考資料

【攻撃編】今回こっちがメインです!
高田ユースのモットーは『変幻自在』なので2、3点ぐらい失っても取り返す攻撃力を持っておきたいですよね!
そのスタイルが好きで高体連じゃなく高田ユースを選んでいる選手も多いと思っています。
開幕戦を見ているとボールを保持したら相手に主導権を渡さないぐらいのポテンシャルは十分あると思いました。
あとはその武器をどうやって使えるプレーにするのかは、サッカーを理解するか否かで大きく変わると思います。
理解してプレーできれば県2部の強度なら毎試合4、5点は取れるチームになると思ったので、攻撃面で意識改革が必要なポイントをいくつか整理してみました。高田ユースの選手として変幻自在なプレーを求められているので、面白いプレーなら何をやってもOKのはずだから是非とも試してほしいです。

  • 一つ目に感じた弊害はドリブルゲームになっている事です。上から客観的に観戦するとよく見えるのですが、ボールを奪うとまずドリブルで仕掛け相手選手に蓋をされると、手詰まりになり近くにサポートに来た選手にパスを出している様に思います。このパスは苦し紛れのパスに見えて受けた選手も次のプレーで困ってしまうパスです。

  • 二つ目の弊害はピッチの幅を半分しか使ってないことです。ドリブルする選手のサポートに数人がボールホルダーに寄って来て、どうしてもボールサイドに選手が密集してしまうので、相手守備網がスライドせずとも守備対応が出来ちゃいます。いくらドリブルで交わしても幅が狭いので次の相手選手が湧いてくるし、味方選手にパス出しても選手間が近すぎると相手選手1人で高田の選手2人ぐらい守備対応できたりもします。頑張るところはそこじゃなくゴールを奪う為に使うという事を思い出してほしいです。

  • 三つ目の弊害は縦に前進するプレーが単調というか早すぎると思います。相手ボール奪って守備が崩れている時にカウンターアタックするならともかく、相手守備がブロックを組んで待ち構えているところを急いで前進しても掴まるだけですよね?

  • これらの弊害を打開するために例えばCB⑤を中心にCB②④への速いパス、更には1つ飛ばしてWB⑯⑰への速いパスなど駆使して底でボール巡回し、相手守備ブロックをスライドさせて前進出するパスルートを作りたいです!

  • その揺さぶりで相手チームの選手間が広がり空いたスペースに走り込んだIH⑧⑩に縦パスを入れてターンから両サイドのWG⑥⑦に奥深く一気に展開したら、相手守備ブロックは簡単に押し下げられ慌てて自陣に戻りながらの守備対応になるので、ボールウォッチャーになりやくCF⑨や2列目からの飛び出しでオーバーラップしたWB⑯⑰へのクロスに、シュートのこぼれ球を拾うIH⑧⑩でセカンドシュートとチャンスをいくらでも作る事ができます。

  • 奈良学園戦のシステムだった1ー3ー4ー3は最初から5レーンを埋めてて既にポジショナルプレーが出来るシステムになってるのだから、ボール保持時に『寄せて広げる』『押し下げて戻す』『センターからサイドへ』ってボールを動かす意識で相手選手を動かせるプレーを選択すると、ゴールまで前進するためのパスルートが生まれるし、ゴール前では守備ブロックを崩せる様に仕掛ける事ができます。

  • 1ー3ー4ー3のシステムでキーマンになるのは両IHで、奈良学園戦なら⑧⑩の二人に前を向かせてボールを運ばせる事が攻撃の要となります。これを実現するためにサイドで4人(②⑧⑰⑦若しくは④⑩⑯⑥のひし形)のロンドを作りパスワークで相手選手をボールサイドに寄せてから、逆IHへパス経由して逆サイドに展開するパターンは作っておきたいです。そしてそのパターンがあれば両WG⑥⑦に相手SB裏のポケットに走り込んだ際、CB⑤からのロングフィードで一気に仕掛けるプランも使える様になります。仕上げに得意のドリブルは奥深く押し込んでペナ横から侵入する際に発動させれば効果が高く、ドリブルで守備崩してゴールライン際からの折り返しクロスでシュートシーン作るようにしたいですね。だからパワーを使うところは敵陣であって自陣でドリブルしてスタミナ消耗しない様にしたいです。あくまでも頑張るところはゴール前で、こんな攻略法を考えてプレーすれば本当に楽しいですよ!

  • 小嶋さんのnoteは本当に勉強になるので無料記事は必読です。特に下記の無料記事は読んでトレーニングで意識してのプレー確認から週末のリーグ戦で実戦テストしてほしいと思います。

■あとがき
サッカー未経験者の僕でも観戦してこんな風にピッチが見える様になったのも小嶋さんのnoteに出会ってサークル会員になったからです。
サッカー現役選手の君たちが勉強すればワンランクもツーランクも選手としてレベルアップに繋がると思うので、下記に添付した小嶋さんの無料記事だけでも時間作って読んで県2部リーグで3位以内を目指しましょうよ!

Enjoyサッカーで頑張れ~♪
Diablossa高田FCユースの選手達!

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