体力ってなに?
体力=「活動能力」「生存能力」
「あの人は体力がある」
「最近体力がついてきた」
と口にすることはよくあると思いますが、
そもそも「体力」とはなにか?
ここが具体的に分かると、運動をする意味がより強く感じられると思います。
「日本トレーニング指導者協会」によると、
【体力とは「ヒトが生きていくために必要な能力全般」】
とされ、
【「身体的要素」だけでなく「精神的要素」も含む】
と定義しています。
僕らがイメージする体力は身体的要素(=フィジカル)ですが、
身体と精神は完全に切り話すことができないため、精神的要素(=メンタル)も体力に含んで考える、と定義しています。
運動を始めたら「積極性」が出てくる人達
例えば、家に引き込もりがちな高齢者が、筋力や持久力が向上して外出する機会が増え、
さまざまな分野に挑戦しようとする意識が高まり、生活の質が向上する。
このようなケースはよくありますが、
これも身体的要素と精神的要素が互いに良い影響を生んでいると言えます。
僕自身もこれは日々の指導の中で感じていて、
仕事でもプライベートでも積極性が増す人は非常に多いです。
運動することで「自己肯定感の向上」「気分の高揚感」の効果がある
「セロトニン」「エンドルフィン」
というホルモンが分泌されることも、一つの理由だと思っています。
運動することで「筋力を上げよう」とか「ダイエットしよう」という「身体的要素」の意味合いよりも、
運動することでメンタルに「スイッチオン」の状態をつくることで、
「仕事でもプライベートでもチャレンジしようという意欲が湧いてくる」
という「精神的要素」の方が現代では必要な要素かもしれません。
こういうことが分かると、
「なんだか気持ちがすっきりしないからジョギングしよう」
「外を散歩している時の方がアイデアが湧いてくる」
という「テクニック」も身についてきます。
作家の村上春樹さんも毎日のジョギングが日課で、
「走ることが創作のために大事な役を果たしている」と発言されています。
という著書も出版されています。
村上さんだけでなく、各分野のトップランナーに運動を習慣づけている方が多いのは、
感覚的に「運動がメンタルに良い影響を及ぼす」ことを感じているからかもしれません。
体力には「攻める体力」と「守る体力」がある
また、身体的要素、精神的要素の中でも「行動体力」と「防衛体力」に大きく分けられ、
「行動体力=活動能力(攻める)」
「防衛体力=生存能力(守る)」
とも言い換えられます。
トレーニング指導者テキスト 理論編(大修館書店 出版)より
例えば、プレッシャーや不安への耐性が強い人は、
【「精神的要素」の「防衛体力」がある】
と言えます。
「力が強い」「一日中動いていても疲れない」というのは、
【「身体的要素」の「行動体力」がある】
と言えます。
トレーニングすることで仕事の決断力を早くなるのを感じている経営者やリーダーは、
【「精神的要素」の「行動体力」がある】
という状態を日々つくっていると言えます。
ちょっと難しく感じるかもしれませんが、簡単に言うと
「トレーニングすることは、身体にも精神にも良い影響があるよ」
「トレーニングすることは活動する力だけではなくて、免疫力やストレス耐性も強くなるよ」
と言えます。
運動は容姿などの「表面」を整えるだけのものでなく、「内面」も整えるものだと分かると、運動の醍醐味をさらに感じられると思います。
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